COLUMN

一般内科・健康診断のご予約
近年、糖尿病予備軍と診断される人が急増しています。自覚症状がほとんどないため、知らぬ間に健康リスクが高まっているケースも少なくありません。本記事では、糖尿病予備軍を早期に発見し、進行を防ぐための内科的チェックリストを専門的な観点からご紹介します。生活習慣や検査数値の見直し、医師との連携を通じて、健康を守るための第一歩を踏み出しましょう。
この記事でわかること
糖尿病予備軍とは、正式には「境界型糖尿病」または「耐糖能異常」とも呼ばれ、糖尿病と診断されるには至らないものの、血糖値に異常が見られる状態を指します。空腹時血糖値が100~125mg/dL、または75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)2時間値が140~199mg/dLである場合、糖尿病予備軍と判定されます。
この状態は、糖尿病への進行リスクが非常に高く、適切な対処を怠ると5~10年以内に2型糖尿病へ移行する可能性があります。また、予備軍の段階でも血管障害が始まっていることがあり、心筋梗塞や脳卒中などの合併症リスクが上昇します。
このような要因を持つ人は、血糖値が正常でも注意が必要です。医療機関での定期的な検査に加えて、自らの生活習慣を見直すことが不可欠です。不規則な生活が引き起こす健康トラブルについては不規則な生活が引き起こす内科的健康トラブルもあわせてご覧ください。
糖尿病予備軍の予防には、日常の生活の中で自分の健康状態を把握することが重要です。以下に、内科医が推奨するチェックリストを示します。3項目以上該当する方は、一度医療機関での受診をおすすめします。
このチェックリストは、血糖値のみに依存せず、生活習慣や遺伝的背景も含めて総合的に判断することを目的としています。
HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)は、過去1〜2ヶ月間の平均血糖値を反映する指標で、糖尿病の診断や治療効果の評価に用いられます。一般的に5.6%以下が正常、5.7~6.4%が糖尿病予備軍、6.5%以上で糖尿病と診断されます。
この数値が高い場合は、たとえ空腹時血糖が正常でも注意が必要です。季節ごとの栄養管理については内科医がすすめる季節ごとの栄養管理も参考にしてください。
糖尿病予備軍を食い止めるには、生活習慣の改善 × 医療の伴走が最も効果的です。内科では「測る→見直す→続ける」を軸に、無理なく結果が出る計画を一緒に作ります。
「数字を点ではなく、推移で追う」のがコツです。
管理栄養士と具体的な「やり方」まで落とし込みます。

「きつい運動」より続く運動が勝ち。
原則は生活改善が主役ですが、合併症やリスクが高い場合に補助輪として使うことがあります。
※薬は医師と相談のうえで個別最適化。自己判断での開始・中止は避けましょう。
続ける仕組みをつくると、数字は自然に動きます。
必要に応じて心療内科・カウンセリングと連携
行動変容:
SMART目標(具体・測定可・達成可能・関連・期限)で小さく始める
体重・歩数・就寝時刻・食事を見える化
できた日は自己肯定のメモ(脳のごほうび回路を活用)
心理面のケア:
ストレス食い・夜間摂食にはマインドフルイーティングや認知行動療法(CBT)
いびき・日中の強い眠気があれば睡眠時無呼吸の評価(無呼吸症候群のセルフチェックも参考にしてください)
最後に強調したいのは、糖尿病予備軍は「まだ病気ではない」ではなく、「今がチャンス」ということです。この段階で生活習慣を見直し、医師のアドバイスに従うことで、糖尿病の発症を防ぐことができるのです。
多くの患者が「症状がないから大丈夫」と放置してしまい、発症後に後悔する現実があります。逆に、予備軍の段階で取り組みを始めた人の多くが、正常値に改善し、健康を取り戻しています。
糖尿病予備軍は、気づかないうちに進行しやすい「サイレント・リスク」です。しかし、正しい知識+内科的フォロー+日々の小さな行動で、発症リスクは着実に下げられます。数値を“点”でなく“推移”で追い、生活習慣を無理なく整えることが鍵です。
まずは定期チェックを習慣化
生活改善の優先ポイント(医師目線)
続ける仕組みを作る
医療との二人三脚
小さな改善を積み重ねれば、将来の糖尿病や心血管イベントのリスクを確実に下げられます。定期的なチェックと一歩ずつの生活改善を続け、自らの健康を守る主体になりましょう。
Q. 糖尿病予備軍と言われましたが、必ず糖尿病になりますか? A. 必ずなるわけではありません。この段階で生活習慣を見直すことで、正常値に戻るケースも多くあります。
Q. どのくらいの頻度で検査を受ければいいですか? A. 3〜6か月ごとの検査が目安です。体重や生活が大きく変わる時期はやや短めの間隔をおすすめします。
Q. 薬を使わずに改善することは可能ですか? A. 多くの場合、生活習慣の改善が第一選択です。合併症やリスクが高い場合に限り薬物療法が検討されます。
Q. 家族に糖尿病患者がいます。特に注意すべきことはありますか? A. 家族歴がある方はリスクが高いため、定期的な検査と生活習慣の見直しを早めに始めることをおすすめします。
一般内科・糖尿病内科を担当しています。
この記事は、ヒロクリニックの医師紹介・監修体制にもとづき、資格を持つ医師が内容を確認しています。
岡 浩子 (おか ひろこ)
医療法人社団福美会 理事長
この記事は、ヒロクリニックの医師紹介・監修体制にもとづき、資格を持つ医師が内容を確認しています。
一般内科を担当しています。
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