しみ
表皮の一番下の部分にいる、メラノサイト(色素細胞)という細胞が、メラニン(色素)を作って、 表皮細胞に受け渡しています。本来なら、表皮細胞は上へ上へと押し上げられて剥がれ落ちていくので、日焼けがやがて薄くなって消えるのと同じように、この色素は残らないはずなのです。ところが、何らかの理由で、メラノサイトがメラニンを作りすぎたり、残ってしまうと、いわゆる「しみ」となります。
- 日光性(老人性)色素斑
- 肝斑
- そばかす(雀卵斑)
1.日光性(老人性)色素斑

中年期(45才~)以降にできる、褐色の色素斑(しみ)で、顔や手の甲、腕、背中などにできます。 いわゆる、紫外線でできるしみです。紫外線がメラノサイトを刺激してできるもので、一番多いタイプのしみです。治療はQスイッチYAGレーザーやフォトRFが良い適応になります。
2.肝斑

30~40代の女性に多く、左右両側の頬に、雲状に広がったように見えることが多いしみです。原因としては、女性ホルモンの影響が考えられており、刺激によって色素をどんどん作ってしまっている状態のしみです。
他のしみと見分けが難しいこともありますが、妊娠やピルの内服で濃くなったり、紫外線やこするような刺激で悪化したりすることもあり、そのような特徴から判断できる場合もあります。
色素をこれ以上作らせないようにする飲み薬や塗り薬の治療は一番の基本になります。
基本の治療に、ピーリングやイオン導入、レーザートーニングなどを組み合わせて行うとさらに効果的です。
肝班にはレーザー治療は刺激になりすぎるため禁忌とされていましたが、レーザートーニングという新しいレーザー治療は非常に有効で、今まで治しにくいといわれていた肝斑の 特効薬ともいえる治療法として確立されてきています。
3.そばかす(雀卵斑)

色白の人に多く、子供の頃からできる、顔の茶色い斑点です。通常両頬から目の回りにかけてでき、一つ一つはそば殻に似た小さい粒状です。 治療はQスイッチYAGレーザーまたは光治療がおすすめです。
監修医 岡博史医師