鼻づまり・鼻水
こんな症状でお困りではありませんか?
- 朝起きると鼻がつまっていて息苦しい
- 季節の変わり目になるとくしゃみや鼻水が止まらない
- マスクを外すのがつらいほど鼻の症状がひどい
- 抗アレルギー薬を飲んでも効果が長続きせず、根本的な改善が見られない
- 鼻づまりのせいで夜眠れず、仕事や勉強に集中できない
- 日常的に口呼吸になり、喉や肌が乾燥がつらい
このような症状が長引いている方、それはもしかすると「アレルギー性鼻炎」かもしれません。
ヒロクリニックでは、この鼻の不快な症状に悩む方々に対し、正確な診断と最先端の知見に基づいた治療を提供しています。
アレルギー性鼻炎とは?
アレルギー性鼻炎とは、空気中に存在するアレルゲン(アレルギーの原因物質)に対して体の免疫系が過敏に反応し、鼻腔内で炎症を引き起こすことで発症する慢性のアレルギー疾患です。代表的なアレルゲンとしては、花粉(スギ、ヒノキ、シラカバなど)、ダニ、ハウスダスト、ペットのフケや毛、カビ、昆虫の分泌物などがあり、これらの物質に反応してくしゃみ、鼻水、鼻づまり、鼻のかゆみといった症状が現れます。
この疾患は、大きく分けて「通年性アレルギー性鼻炎」と「季節性アレルギー性鼻炎(いわゆる花粉症)」の2つに分類されます。通年性は主にダニやハウスダストなどの室内アレルゲンによって一年中症状が続くものであり、特に起床時や掃除中に悪化することが多いです。一方、季節性は春や秋など特定の季節にのみ症状が現れるタイプで、花粉の飛散量が多い日には症状が顕著になります。
アレルギー性鼻炎が悪化すると、単なる鼻の不快感にとどまらず、さまざまな生活上の問題が生じることがあります。例えば、鼻づまりが続くことにより夜間の睡眠の質が著しく低下し、日中の集中力や記憶力が落ちたり、慢性的な疲労感が生じたりすることがあります。また、嗅覚障害が発生することで食事の楽しみが減少し、日常生活の満足度が下がることも少なくありません。
さらに、鼻炎が長期間にわたって続くと、鼻腔内の炎症が副鼻腔に広がって「慢性副鼻腔炎(ちくのう)」を引き起こしたり、気道が敏感になることで「気管支喘息」を併発することもあります。これらの合併症は、いずれも重症化すると生活の質を大きく損なう要因となるため、早期の適切な診断と治療が非常に重要です。
アレルギー性鼻炎は、単なる風邪や一時的な鼻づまりと見過ごされがちですが、放置すればするほど症状が慢性化し、日常生活に与える影響も深刻になります。したがって、「たかが鼻水」と軽視せず、体質に合った根本的な治療を行うことが、健康で快適な生活を送るための鍵となります。

ヒロクリニックのアプローチ
当院ではアレルギー性鼻炎を「一時的な症状」としてではなく、「体質からくる慢性的な疾患」と捉え、以下の3つの柱で根本的な改善を目指します。
1. 科学的な診断とアレルゲンの特定
詳細な問診と血液検査を通じて、原因となるアレルゲン(ダニ、スギ花粉、シラカバ、動物の毛など)を特定します。日常生活における対策や治療方針を明確にします。
2. 今の症状に合った治療法の選択
内服薬、点鼻ステロイド、抗ロイコトリエン薬など、症状の種類や重さに応じて適切な薬を処方します。副作用の少ない薬剤選びや、眠気の出にくい抗ヒスタミン薬も積極的に導入しています。
3. 体質改善を目指す免疫療法の提案
根本治療として、舌下免疫療法を取り入れています。ダニ・スギ花粉に対するアレルゲンエキスを体に慣れさせていくことで、アレルギー反応を起こしにくくし、長期的な改善を目指します。
治療のステップ
症状の緩和(1〜2週間)
強い鼻づまりや鼻水をまず薬で抑え、日常生活の快適さを取り戻します。
症状の安定化(1〜2か月)
症状が落ち着いたら、再発しないように内服や点鼻薬を調整します。
アレルゲン回避とセルフケア(随時)
寝具や空気清浄機の活用、外出時の花粉対策など具体的な対策を一緒に考えます。
免疫療法で体質改善(3〜5年)
舌下免疫療法により、体質からアレルギーを克服することを目指します。
セルフケアの重要性
アレルギー性鼻炎の治療効果を高め、再発を防ぐためには、日々の生活習慣を見直し、アレルゲンとの接触を最小限に抑えることが非常に重要です。症状のコントロールには、医療だけでなくご自身の努力も欠かせません。
- こまめな掃除と換気でハウスダスト・ダニの除去
- 寝具やカーテンの定期的な洗濯
- 花粉シーズンは外出時にマスクや眼鏡を使用
- 鼻うがいで鼻腔内を清潔に保つ
- バランスの良い食事と十分な睡眠
よくある合併症
アレルギー性鼻炎は一見すると鼻だけの問題に思われがちですが、実際には放置することで他の病気を引き起こすリスクが高まります。特に慢性的な鼻づまりや炎症が続くと、鼻以外の器官にも影響を及ぼし、さらなる体調不良を招くことがあります。
- 副鼻腔炎:鼻腔に膿が溜まり、頭痛や顔面痛の原因に
- 気管支喘息:アレルギー性鼻炎との合併率が高く、発作を起こすことも
- 中耳炎:鼻づまりにより耳管の通気が悪くなり、耳の痛みや難聴を起こすことも
- 花粉-食物アレルギー症候群(PFAS):シラカバ花粉と関連する果物(リンゴ、モモなど)を食べると口内にかゆみが出る症状
アレルギー性鼻炎と他疾患との違いとは?
「鼻水が出る」「鼻がつまる」「くしゃみが止まらない」といった症状は、風邪や副鼻腔炎など他の病気でも見られるため、一見すると見分けがつきにくいことがあります。しかし、これらの症状にはそれぞれ異なる原因や経過、適切な治療方法があり、誤った対応をしてしまうと、症状が長引いたり悪化したりすることもあります。
特にアレルギー性鼻炎は、アレルゲンへの免疫反応が関係しており、他の疾患とは異なる視点からの診断と対策が求められます。まずは、それぞれの特徴を正しく理解することが、的確なケアと快適な生活への第一歩となります。
| 病名 | 主な原因 | 主な症状 | 症状の継続性 | 対処法 |
| 風邪 | ウイルス | 鼻水、発熱、咽頭痛 | 一時的(数日) | 安静と対症療法 |
| アレルギー性鼻炎 | ダニ・花粉などのアレルゲン | 鼻水、くしゃみ、鼻づまり | 慢性的・再発性 | アレルゲンの特定と治療 |
| 副鼻腔炎 | 細菌・ウイルス感染 | 鼻づまり、顔面痛 | 慢性化することも | 抗菌薬、手術が必要な場合も |
治療のゴール
ヒロクリニックが目指すのは、単なる一時的な症状の緩和ではなく、「鼻炎に悩まない日常生活の回復」と「薬に頼らない体質改善」です。症状を一時的に抑えるだけでは根本的な解決には至らず、再発を繰り返すことが多いため、私たちは患者さまの体質や生活環境にまで寄り添った、継続的かつ包括的な医療の提供を大切にしています。
鼻の症状が続くと、外出が億劫になったり、仕事や勉強のパフォーマンスが低下したり、人とのコミュニケーションに自信を失ったりすることも少なくありません。さらに、睡眠障害や集中力の低下、嗅覚の変化といった日常生活への影響も無視できません。これらの問題は、心身両面にわたって生活の質を低下させるため、早期の対応と継続的なケアが不可欠です。
当院では、患者さま一人ひとりのライフスタイルや職業、家庭環境、既往歴などを丁寧にヒアリングし、それぞれの背景に合わせた最適な治療計画を立てていきます。治療薬の選定はもちろん、セルフケアや生活習慣の見直しも含めたトータルサポートを行い、長期的な症状改善と再発予防を目指します。医師と患者が二人三脚で取り組む治療を通じて、「鼻炎があったことを忘れるくらい自然な毎日」を取り戻していただくことが、私たちの最大の目標です。
よくあるご質問
Q. アレルギー性鼻炎は治りますか?
体質を完全に変えることは難しいですが、免疫療法などにより症状を大幅に軽減することは可能です。
Q. 市販薬で対処しても大丈夫ですか?
一時的には症状を抑えられますが、長期的には医師の診断のもと、根本治療を進めることが重要です。
Q. 舌下免疫療法は誰でも受けられますか?
5歳以上であれば基本的に可能です。ただし重症の喘息や特定の病歴がある方は慎重な判断が必要です。
Q. いつから治療を始めれば良いですか?
花粉症の場合は、飛散が始まる2〜3ヶ月前のスタートが理想です。通年性ならいつでも開始できます。
Q. 免疫療法の副作用はありますか?
口のかゆみなど軽い副作用はありますが、ほとんどが一過性で、重篤な副作用はまれです。
Q. 鼻づまりがひどくて眠れません
点鼻薬や抗アレルギー薬の適切な使用により、睡眠の質が改善します。必要に応じて生活改善指導も行います。
Q. 鼻炎が悪化すると何が起こりますか?
気管支喘息や副鼻腔炎など他のアレルギー性疾患につながる恐れがあります。
Q. 小児でも治療できますか?
可能です。小児の場合、免疫療法により将来的なアレルギーマーチ(次々と起こるアレルギー疾患)の予防にもつながります。
Q. 遺伝は関係ありますか?
アレルギー体質は遺伝しやすく、家族にアレルギー疾患のある場合は要注意です。
Q. クリニックへの通院頻度は?
初診時は1〜2週間ごとに通院し、症状が安定すれば1ヶ月ごとの通院となります。