リベルサスとマンジャロの違い|飲み薬と注射、どちらを選ぶかを医師が解説

リベルサスの消化器系の副作用のイメージイラスト
このテーマの総合ガイドリベルサスとは(総合ガイド)

医療ダイエットで最初に迷うのが、リベルサス(飲み薬)とマンジャロ(週1回の注射)のどちらを選ぶかです。「注射のほうが効く」とよく言われますが、理由を知らずに選ぶと、朝の飲み方が守れずに効かなかったり、注射が負担で続かなかったりします。この記事では、仕組みの違いから費用・続けやすさ・切り替えの可否まで、判断材料を並べて比較します。

この記事でわかること

  • 2つの薬が効く仕組みの、決定的な違い
  • 効果の出方と実感までの期間
  • 費用を月額でそろえて比べるとどうなるか
  • 続けやすさで見た向き・不向き
  • 途中で切り替えられるのか、併用はできるのか
  • どちらも使えないのはどんな方か

いちばん大きな違いは「効くホルモンの数」

リベルサスの主成分セマグルチドは、GLP-1という1種類のホルモンの受容体に作用します。一方マンジャロの主成分チルゼパチドは、GLP-1に加えてGIPという別のホルモンの受容体にも同時に作用します。

GLP-1もGIPも、食事をとると腸から出る「インクレチン」と呼ばれるホルモンです。GLP-1は主に食欲の抑制とインスリン分泌に関わり、GIPは血糖の調整に加えて脂肪組織の代謝にも関わるとされています。

2つを同時に動かすことで、GLP-1単剤より強い食欲抑制が期待できるというのがマンジャロの設計です。「注射のほうが効く」と言われる根拠は印象論ではなく、作用点の数の違いにあります。

項目ごとの比較

リベルサスマンジャロ
主成分セマグルチドチルゼパチド
作用する受容体GLP-1GLP-1+GIP
飲み薬(1日1回)皮下注射(週1回
用量3mg / 7mg / 14mg2.5mg / 5mg / 7.5mg
使うときの制約起床時・空腹・水120mL以下・30分は飲食不可曜日を決めて自分で注射する
主な副作用吐き気、下痢、便秘吐き気、便秘、嘔吐、下痢
日本での承認2型糖尿病2型糖尿病
減量目的での扱い適応外使用・自由診療適応外使用・自由診療

効果の出方と、実感までの時間

食欲の変化はマンジャロのほうが早く感じる方が多く、最初の注射から数日以内という声もあります。リベルサスは3mgの導入期間があるため、変化を感じるのは7mgに上げてから2〜4週間ほどが目安です。

リベルサスマンジャロ
導入用量3mg を4週間ほど2.5mg を4週間ほど
食欲の変化を感じる時期7mgに上げてから2〜4週間最初の1〜2回の注射のあと
体重に表れる時期開始から2〜3ヶ月開始から1〜2ヶ月
増量の判断副作用が落ち着いていれば7mg→14mg副作用が落ち着いていれば5mg→7.5mg

ただし、どちらも体重として表れるのは数週間から数ヶ月かけてです。短期間で一気に落とすための薬ではない、という点は共通しています。数日で判断せず、まず食事量と間食の回数が変わったかを見てください。

費用を月額でそろえて比べる

形が違うため、そのままでは比べられません。当院の価格(税込)を1ヶ月あたりに換算すると次のようになります。マンジャロは週1回なので、月におよそ4本を使う計算です。

薬剤用量1ヶ月あたりの薬剤費(目安・税込)
リベルサス3mg(導入用)8,980円
リベルサス7mg19,980円
リベルサス14mg39,800円
マンジャロ2.5mg(導入用)4,400円 × 4本 = 17,600円
マンジャロ5mg6,480円 × 4本 = 25,920円
マンジャロ7.5mg15,400円 × 4本 = 61,600円

始めやすさではリベルサス3mgがもっとも安く、効果を出す用量まで上げたときの負担はマンジャロのほうが大きくなります。ただしリベルサスも14mgまで上げれば39,800円で、マンジャロ5mgより高くなります。「飲み薬のほうが安い」と一括りにはできません。

診察料は初診・再診とも無料です。配送をご希望の場合は送料が別途かかります。最新の料金は料金一覧をご確認ください。

続けやすさで見る

リベルサスが向いている方

  • 注射にどうしても抵抗がある
  • 毎朝決まった時間に起きる生活で、起床後30分の飲食を我慢できる
  • まず費用を抑えて試してみたい
  • 針や薬剤の保管を家に置きたくない

マンジャロが向いている方

  • 朝の服用ルールを守れる自信がない
  • 週1回で済ませたい(毎日のことを増やしたくない)
  • しっかり体重を落としたい
  • 朝食の時間が日によってばらつく
  • 出張や外泊が多い

意外に思われるかもしれませんが、「毎日きちんと同じ条件で飲む」ほうが難しいという方は少なくありません。朝食を先に食べてしまう、コーヒーで流し込むといった飲み方では、リベルサスは本来の吸収が得られず、「効かない薬にお金を払っている」状態になります。効果の強さだけでなく、生活のかたちに合うほうを選ぶことが、結局は結果につながります。

切り替えと併用について

切り替えはできます

リベルサスからマンジャロへ、あるいはその逆への切り替えは可能です。ただし用量の対応関係は単純ではないため、切り替え先も低い用量から始め直すのが原則です。「14mgを飲んでいたから7.5mgから」といった換算はしません。同じGLP-1系でも、体の慣れがそのまま引き継がれるわけではないためです。

併用はしません

どちらもGLP-1受容体に作用するため、効果が上乗せされるより副作用が強く出るリスクのほうが高くなります。個人輸入などで手に入れて自己判断で併用することは、絶対に避けてください。

筋肉を落とさないことが、やめた後を決めます

体重が減る過程では、脂肪だけでなく筋肉も減ります。筋肉が落ちると基礎代謝が下がり、同じ食事量でも太りやすい体になってしまいます。薬をやめたあとに戻りやすいかどうかは、減量中に筋肉を守れていたかどうかでほぼ決まります。

食欲が落ちている時期は、放っておくと総摂取量とともにたんぱく質も減ります。「食べられないから食べない」のではなく、減った食事量の中身をたんぱく質に寄せるという考え方に切り替えてください。

  • 毎食たんぱく質を入れる(肉・魚・卵・大豆製品・乳製品)
  • 食べられる量が減るぶん、糖質や脂質より先にたんぱく質から食べる
  • 週2回程度でよいので、軽い筋トレか早歩きを続ける
  • 極端な糖質制限は重ねない。エネルギーが足りないと筋肉が優先的に削られる

体重計の数字だけを追うと、筋肉が減っただけの「成功に見える失敗」に気づけません。可能であれば、体重と一緒に腹囲も記録しておくと変化の中身が見えます。

どちらも使えない場合があります

次に当てはまる方には、いずれも処方できません。

  • 妊娠中・授乳中の方、妊娠を計画されている方
  • 1型糖尿病の方、糖尿病性ケトアシドーシスのある方
  • 膵炎の既往がある方
  • 甲状腺髄様がんの既往、または多発性内分泌腫瘍症2型のご家族歴がある方
  • 重い胃腸の病気で、胃の動きが落ちている方
  • BMIが低く、医学的に減量の必要がない方

糖尿病の治療薬(SU薬・インスリンなど)を使用中の方は低血糖のリスクがあります。診察時にお薬手帳をお持ちください。

よくあるご質問

効果が高いのはどちらですか?

作用する受容体が2つあるぶん、マンジャロのほうが強い食欲抑制が期待できます。ただし副作用も出やすいため、「効果が高い=自分に合う」とは限りません。続けられるかどうかを含めて判断します。

リベルサスで効かなかったらマンジャロに変えられますか?

可能です。ただしリベルサスが3mgのままだった場合は、まず7mgへの増量を検討します。導入用量のまま「効かない」と判断されているケースが多いためです。

注射は痛いですか?

針は細く、痛みはほとんどありません。打ち方と保管方法は診察時にご説明し、マンジャロの打ち方完全ガイドでも確認いただけます。

マンジャロを打ち忘れたらどうなりますか?

次回予定日まで72時間(3日)以上あればすぐに打ち、3日を切っていればその回を飛ばします。2回分をまとめて打つことは絶対に避けてください。詳しくはマンジャロを打ち忘れたらをご覧ください。

どちらもやめたら戻りますか?

やめれば抑えられていた食欲は戻ります。使用中にたんぱく質を確保して筋肉量を保てていたかどうかで、その後の戻り方が変わります。

保険は使えますか?

使えません。どちらも2型糖尿病の治療薬として承認されており、体重を減らす目的での処方は適応外使用・自由診療となります。

オンライン診療でも処方してもらえますか?

対応しています。詳しくはマンジャロのオンライン診療をご覧ください。

迷ったらご相談ください

どの薬が合うかは、体質・持病・服用中のお薬・生活のかたち・目標によって変わります。当院では診察料は初診・再診とも無料で、オンライン診療にも対応しています。持病がある方、ほかのお薬を飲んでいる方は、お薬手帳をお持ちいただくと判断が早くなります。

ご予約・ご相談はフリーダイヤル 0120-241-929(通話無料 9:00〜18:00)、または公式LINEから承ります。料金は料金一覧でご確認いただけます。

※この記事は一般的な情報の提供を目的としたものであり、個別の診断や治療方針を示すものではありません。リベルサス・マンジャロ・メトホルミンを体重を減らす目的で使用することは適応外使用にあたり、医療ダイエットは自由診療(全額自己負担)です。お一人おひとりに使えるかどうか、どの用量が適切かは、診察と問診のうえで医師が判断します。医療ダイエットとはもあわせてご覧ください。

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美容皮膚科

岡 浩子 ヒロクリニック川口院 院長(医師)

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