尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマは、**ヒトパピローマウイルス（HPV）**の感染によって、性器や肛門のまわりにイボ（腫瘤）ができる性感染症です。

見た目の変化が主な症状で、痛みやかゆみがないことも多く、放置されやすい特徴があります。

症状について

  • 性器や肛門周囲に白っぽい～ピンク色の小さなイボ
  • イボは鶏のトサカ状やカリフラワー状に増えることも
  • 痛みやかゆみは少ないか、ほとんどなし
  • 出血・違和感・湿った感覚がある場合も

よくみられる部位

男女共通男性女性
肛門まわり・会陰部陰茎の先端・包皮内側・陰のう・尿道口陰唇・腟口・子宮頸部・尿道口

数週間〜数か月の潜伏期間があるため、いつ・誰から感染したかの特定は困難です。

原因と感染経路

尖圭コンジローマは、ヒトパピローマウイルス（HPV）のうち主に6型・11型が原因です。

主な感染経路

  • 性交渉（腟・肛門・オーラル）
  • イボに触れた手指や性器の接触
  • コンドームを使用しても完全には予防できません

検査方法

尖圭コンジローマの診断は、主に視診と問診によって行われます。

検査方法内容
視診（診察）肉眼でイボの特徴を確認し診断
拡大鏡・酢酸処理小さな病変を浮かび上がらせる
HPVタイピング検査（希望者）ウイルスの型を調べ、ハイリスク型との区別に使用

※ 悪性腫瘍の可能性がある場合には、**組織検査（生検）**を行うこともあります。

治療方法

外科的治療（イボを取り除く）

方法内容特徴
凍結療法液体窒素でイボを凍らせて除去比較的簡便・外来で可能
電気焼灼高周波で病変部を焼く出血が少なく再発予防にも有効
外科的切除メスまたはレーザーで切除大きな病変・再発時に使用


薬物療法（軽度～小さい病変）

イミキモド外用薬（ベセルナクリーム）

  • ウイルスに対する免疫反応を促進
  • 自宅で塗布、週数回使用

※ イボが完全に消えても、HPVは皮膚や粘膜に潜伏するため、再発の可能性があります。

再発とパートナーへの配慮

B型肝炎は、ワクチンで予防が可能な性感染症です。

  • 再発率は約30～50％程度とされています
  • 免疫力の低下や皮膚刺激によって再発しやすくなります
  • パートナーも感染している可能性があるため、検査・診察をおすすめします

予防：HPVワクチン（男女ともに）

  • 尖圭コンジローマの主な原因である**HPV6型・11型を含むワクチン（ガーダシル®）**があります
  • 男性への接種も推奨されており、再発予防・パートナーへの配慮にも有効

よくあるご相談

  • 性器や肛門まわりに小さなイボのようなものがある
  • イボが繰り返しできる
  • 「いぼ＝がん？」と不安になっている
  • パートナーとの性行為後に症状が出た
  • ワクチンで予防したい

ご予約・ご相談

尖圭コンジローマは、早期に適切な治療を受けることで再発や拡大を防ぐことができます。
 少しでも気になる症状があれば、早めにご相談ください。

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