性病予防薬

当院では、性感染症のリスクを低減するための最新の予防薬、「ドキシペップ(Doxy PEP)」および「プレピオン(PrEPion)」の処方を行っております。もしもの時の備えや、日常的なリスク管理としてご検討ください。


1. ドキシペップ(Doxy PEP)

ドキシペップ(Doxy PEP)は、性行為後72時間以内に抗生物質「ドキシサイクリン」を服用し、梅毒クラミジア淋病の感染リスクを大幅(約50〜80%以上)に軽減する緊急予防薬です。

特徴と効果

  • 対象となる疾患: 梅毒クラミジア淋病
  • 予防効果: 感染リスクを約50〜80%以上(平均約66%)減少させると報告されています。
  • 服用タイミング: リスクのある行為後、72時間以内に服用してください(24時間以内の服用が最も効果的です)。

注意点と副作用

  • ウイルスの予防は不可: HIV性器ヘルペスなどのウイルス性疾患には効果がありません。
  • 副作用: 吐き気、下痢、胃不快感などの消化器症状、または光線過敏症(日光による皮膚の炎症)が起こる場合があります。
  • 耐性菌のリスク: 抗生物質の適切な使用を守るため、必ず医師の指示に従ってください。

ドキシペップは感染を100%防ぐものではありません。定期的な性病検査と、コンドームの併用が強く推奨されます。


2. プレピオン(PrEPion)

プレピオンは、HIVに感染するリスクが高い方が、感染前にあらかじめ薬を服用することで、HIVの侵入をブロックする予防法です。

高い予防効果

適切なスケジュールで内服を継続した場合、極めて高い予防効果が期待できます。

  • 性行為による感染: 約99%の予防効果
  • 薬物静注による感染: 約74%の予防効果 (出典:米国CDC資料より)

プレピオンを検討すべき方

以下の条件を満たし、HIV感染のリスクが高い方に推奨されます。

  • 適応条件
    • HIV非感染者(検査で陰性が確認されていること)
    • 成人であること
    • 腎機能に異常がないこと
  • 特に推奨されるケース
    • パートナーがHIVに感染しており、適切な治療を受けていない
    • 最近、他の性感染症(梅毒クラミジア等)にかかった
    • 不特定多数のセックスパートナーがいる
    • コンドームを使用しないことがある
    • 性風俗に従事している

PEPとの違い: プレピオンは「日常的に服用して防ぐ」薬です。行為後72時間以内に緊急で服用を開始する「PEP」とは異なります。