DHI植毛(ダイレクト法)とは?Choiペンの仕組みとFUE・FUTの違いを解説

髪の毛を見る中年男性

DHI植毛は、Choiペンと呼ばれる専用インプランターで、採取した毛包の穴あけと植え込みを同時に行う自毛植毛の術式です。FUE法から派生した技術で、生え際のデザインや毛の角度を細かく調整しやすい点が特徴とされています。この記事では、DHIの仕組み、FUE・FUTとの違い、メリットと限界を、医療広告ガイドラインに沿ってわかりやすく解説します。効果や仕上がりには個人差があります。

この記事でわかること

  • DHI植毛法の仕組みとChoiペン(インプランター)の役割
  • DHIがFUEの派生と言われる理由と、両者の違い
  • DHI・FUE・FUTを比較した際のメリットとデメリット
  • 生え際デザインや非剃毛など、DHIが選ばれやすいケース
  • 費用の傾向・ダウンタイム・失敗リスクに関する考え方

DHI植毛法とは?Choiペンで「植え込み」を行う術式

DHIは、専用のインプランターで毛包を直接植え込む自毛植毛の術式です。名前は「Direct Hair Implantation(ダイレクト・ヘア・インプランテーション)」の頭文字に由来します。

Choiインプランター(Choiペン)の仕組み

DHIで使う中心的な器具がChoiインプランター、通称Choiペンです。韓国のChoi医師が開発した器具で、いまでは世界各国の植毛で使われています。

Choiペンの先端は、注射針に似た中空構造です。あらかじめペンの内部に毛包をセットし、頭皮に差し込むと同時に毛包を押し出して植え込みます。つまり穴あけと植え込みが一度の動作で完結する点が最大の特徴です。

採取と植え込みの二段階で成り立つ

植毛は「毛包を採る工程」と「毛包を植える工程」に分かれます。DHIは、このうち植える工程にChoiペンを用いる方法を指します。採取工程は、次の章で説明するFUE法と同じ考え方です。

植毛そのものが初めてで全体像から知りたい方は、初めての植毛手術:知っておくべき基本情報もあわせてご覧ください。



DHIはFUEの派生|「採取」は同じ、「植え込み」が違う

DHIはFUE法から派生した術式で、毛包の採取方法はFUEと共通します。違いが出るのは、採取した毛包をどう植えるかという工程です。

FUE法の植え込みとの違い

従来のFUE法では、まず移植部にメスや針で植え込み用の穴(スリット)を作ります。その後、ピンセットで毛包を一つずつ穴に差し込みます。穴あけと植え込みが別々の工程になります。

一方でDHIは、Choiペンによって穴あけと植え込みを同時に行います。毛包を掴み直す回数が減るため、毛の向き・角度・深さを細かく設計しやすいと説明されることが多い術式です。FUE法の全体像はFUEって何?最新植毛テクノロジーをやさしく解説で詳しく紹介しています。

「切らない植毛」という共通点

DHIもFUEも、頭皮を帯状に切除しない「切らない植毛」に分類されます。採取部にはパンチによる点状の跡が残りますが、線状の傷は残りにくい方法です。ここが、次章で触れるFUT法との大きな分かれ目。

DHI・FUE・FUTの違いを比較

3つの術式は、採取方法・植え込み方法・傷跡の残り方が異なります。全体像を下の表で整理しました。DHIとFUEは近い関係にあり、FUTはやや性質が異なります。表はあくまで一般的な傾向で、実際の適応やかかる費用はクリニックや個人の頭皮の状態で変わる点にご注意ください。

比較項目DHI法FUE法FUT法
採取方法パンチで毛包単位を採取パンチで毛包単位を採取頭皮を帯状に切除して採取
植え込み方法Choiペンで穴あけと同時に植える先に穴をあけてから植える先に穴をあけてから植える
採取部の傷跡点状で目立ちにくい点状で目立ちにくい線状の傷が残りやすい
剃毛の要否部分的な非剃毛も選びやすい剃毛が基本採取部の剃毛が必要
生え際デザイン角度・密度を細かく調整しやすい調整できる調整できる
費用の傾向高くなりやすい中〜高め比較的抑えやすい

この記事はDHI法に絞って解説しています。FUE法とFUT法そのものをじっくり比べたい方は、植毛のやり方と種類|FUE法とFUT法の違いで詳しく取り上げています。目的に合わせて読み分けてください。

DHI植毛の施術の流れ

DHIは、大きく4つのステップで進みます。全体像を知っておくと、当日をイメージしやすくなります。所要時間は株数によって変わります。

ステップ1:カウンセリングとデザイン

まず薄毛の範囲やドナーの状態を診て、植える位置と生え際のラインを設計します。このデザインの工程が仕上がりの印象を大きく左右します。希望と医師の判断をすり合わせる時間です。

ステップ2:麻酔と毛包の採取

局所麻酔を行った後、後頭部や側頭部からパンチで毛包を採取します。ここはFUE法と同じ工程です。採取した毛包は、乾燥や損傷を避けながら丁寧に保管します。

ステップ3:Choiペンでの植え込み

採取した毛包をChoiペンにセットし、移植部へ一本ずつ植え込みます。穴あけと植え込みを同時に行うため、角度や向きを細かく調整しながら進められます。DHIの中心となる工程です。

ステップ4:仕上げと術後説明

植え込みが終わったら、移植部・採取部の状態を確認し、術後の過ごし方を説明します。かさぶたやショックロスなど、これから起こる変化を先に共有しておく時間です。安心して帰宅できるよう、疑問はここで解消してください。

DHI植毛のメリット

DHIのメリットは、植え込みの精密さに由来します。Choiペンで一手に植えるため、細かな設計を求める部位で選ばれやすい術式です。

  • 生え際のデザイン性:毛の角度や向きを一本ずつ調整しやすく、自然な生え際を狙いやすい
  • 密度のコントロール:狙った位置に植えやすく、部分的に密度を高めたい範囲に向く
  • 非剃毛への対応:範囲によっては、周囲の髪を伸ばしたまま施術できる場合がある
  • 毛包が外気に触れる時間の短縮:採取から植え込みまでの流れがまとまりやすい

私が資料や術式解説を読み比べても、DHIは「生え際まわり」で名前が挙がる場面が目立ちます。生え際づくりそのものに関心がある方は、植毛と自然な生え際の作り方もヒントになります。仕上がりの感じ方には個人差があります。

DHIとFUE、自分にはどちらが合うのか迷っていませんか。ヒロクリニック植毛Natural Pro」では、自毛植毛の無料カウンセリングを受け付けています。費用や仕上がりの不安は、専門医に直接ご相談ください。

DHI植毛のデメリットと限界

DHIには向き不向きがあり、万能の術式ではありません。メリットの裏側にある注意点も、事前に理解しておいてください。

  • 費用が高くなりやすい:専用のChoiペンを使い、手間もかかるため、FUEより高額になりやすい
  • 術者の熟練度に左右される:ペン操作の技術差が仕上がりに影響しやすい
  • 広範囲・大量の株数には時間がかかる:一気に多く植える施術では負担が増えやすい
  • 適応の見極めが必要:ドナーの状態や薄毛のタイプによっては、別の術式が向く場合がある

植毛全般のデメリットや注意点は、自毛植毛のデメリットとは 手術前に知っておきたい注意点でも整理しています。移植した毛がどの程度定着するかには個人差があり、生着を保証するものではありません。誇大な効果をうたう情報には注意してください。

DHI植毛のメリットとデメリットを比較検討する男性

DHIが向いている人・慎重に検討したい人

DHIが合うかどうかは、薄毛の範囲や希望する仕上がりで変わります。次の目安を参考に、自分の状況を整理してみてください。

DHIが向いていることが多いケース

  • 生え際の形や毛流れを、細かくデザインしたい
  • 周囲の髪を伸ばしたまま、部分的に施術したい
  • 特定の範囲で密度感を出したい

慎重に検討したいケース

  • 広範囲を一度にカバーしたい(術式や回数の相談が必要)
  • 円形脱毛症など、疾患による脱毛が疑われる(まず皮膚科的な診断が必要)
  • ドナーとなる後頭部・側頭部の毛が十分に確保できない

そもそも自毛植毛という選択肢自体が自分に合うのか気になる方は、自毛植毛と人工毛植毛:選択肢の比較もご確認ください。日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017」では、自毛植毛術は男性型脱毛症に対して推奨度B、人工毛植毛術は推奨度Dと位置づけられています。(出典:日本皮膚科学会 診療ガイドライン)当院が自毛植毛に特化する理由でもあります。

DHI植毛後の経過とダウンタイムの目安

施術後は、定着までの過程で見た目が変化します。あらかじめ流れを知っておくと、不安を抱えにくくなります。

  • 術後およそ1週間移植部・採取部に赤みや腫れが出ることがあり、強い運動や飲酒は控える時期
  • 術後1〜2週間ごろ:かさぶたができ、移植した毛が一時的に抜ける「ショックロス」が起きやすい
  • 術後3〜6ヶ月ごろ:新しい毛が生えそろい始める時期とされるが、進み方には個人差がある

ショックロスは自然な反応で、抜けても毛包が残っていれば伸びてくることが一般的です。ダウンタイムの詳しい流れは、植毛手術のダウンタイムはどれくらいかかるのかで解説しています。回復のペースは体質や生活習慣でも変わります。

よくあるご質問(FAQ)

Q1. DHI植毛は痛いですか?ダウンタイムはどれくらいですか?

施術中は局所麻酔を行うため、手術中の強い痛みは抑えられます。術後は赤みや軽い腫れが出ることがあり、目安として数日〜1週間ほどで落ち着く方が多いとされています。感じ方や回復には個人差があります。

Q2. DHIとFUEはどちらを選べばよいですか?

どちらが良いと一律には言えません。生え際の細かなデザインや非剃毛を重視するならDHI、広い範囲を効率よくカバーしたいならFUEが候補になりやすい傾向です。ドナーの状態を含め、医師の診察で判断してください。

Q3. DHI植毛の費用はどれくらいかかりますか?

DHIは専用器具と手間がかかるため、FUEより高くなりやすい傾向があります。植える株数や範囲でも大きく変わるため、金額はカウンセリングでの見積もりを目安にしてください。植毛は自由診療で、健康保険は適用されません。

Q4. 髪を剃らずにDHI植毛を受けられますか?

範囲によっては、周囲の髪を伸ばしたまま施術できる場合があります。ただし採取する範囲や株数によっては、部分的な剃毛が必要になることもあります。可否は頭皮の状態を診てから判断します。

Q5. DHIに失敗するリスクはありますか?

移植した毛の定着には個人差があり、生え際のデザインが希望と異なる、密度が思ったほど出ないといった可能性はゼロではありません。術者の技術や適応の見極めが結果を左右します。リスクを含めて事前に十分な説明を受けてください。

まとめ|DHIは「植え込みの精密さ」に強みがある術式

DHIは、Choiペンで穴あけと植え込みを同時に行う自毛植毛の術式です。採取方法はFUEと同じで、植え込みの精密さに強みがあります。

生え際のデザインや非剃毛を重視する方に候補となりやすい一方、費用や術者の技術という現実的な検討点もあります。効果や仕上がりには個人差があり、大切なのは自分の薄毛の状態に合った術式を、医師と一緒に選ぶことです。まずは正確な情報をもとに、無理のない一歩を踏み出してください。

DHIやFUEの違いを、自分の頭皮に当てはめて相談したい方へ。ヒロクリニック植毛Natural Pro」は自毛植毛専門で、統括院長・岡博史(医学博士)が監修しています。費用・仕上がり・ダウンタイムの疑問を、無料カウンセリングでお確かめください。

より詳しい脱毛症の解説は、日本皮膚科学会 皮膚科Q&A(脱毛症)や、日本皮膚科学会の一般公開ガイドラインもご参照ください。公的な情報をもとに、落ち着いて判断することが大切です。

【監修】ヒロクリニック植毛 統括院長・岡 博史(医学博士/日本皮膚科学会 皮膚科専門医/AGA外来 診療部長)。【発行】ヒロクリニック植毛編集部(医療法人社団福美会)。本記事は日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」等の公的情報をもとに作成しています。治療の適応や効果には個人差があります。施術を検討される場合は、必ず医師の診察を受けてください。

医師監修 監修日:2025年5月29日

岡 博史 (おか ひろし)

医師・医学博士 ヒロクリニック統括院長

YouTubeチャンネルなどを通じて、遺伝子やNIPT(新型出生前診断)についてわかりやすく発信しています。

略歴

  • 1996年 慶應義塾大学医学部 卒業
  • 2004年 慶應義塾大学 医学博士号 取得
  • 2005年 慶應義塾大学 皮膚科学教室 助手
  • 2008年 ヒロ皮フ形成クリニック 開業
  • 2009年 医療法人社団福美会 理事長
  • 2015年 医療法人社団福美会 理事

資格・所属

  • CAPラボディレクター
  • 日本皮膚科学会 皮膚科専門医
  • 日本医師会 産業医
  • 東京衛生検査所 指導監督医

この記事は、ヒロクリニック植毛の編集・監修体制にもとづき、資格を持つ医師が内容を確認しています。

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