膣カンジダの症状・市販薬・受診の目安|女性のカンジダを婦人科が解説

Posted on 2026年 7月 27日

膣カンジダ(カンジダ腟炎)は、もともと体にいる常在菌「カンジダ」が増えすぎて起こる、女性にとても多い婦人科の不調です。性感染症ではありませんが、疲れや抗生物質、妊娠などをきっかけに発症します。白くポロポロした(カッテージチーズ状の)おりものと、強い外陰部のかゆみが特徴です。まず下の早見表で、市販薬で対応してよいか・受診すべきかを確認してください。

症状・状況対応の目安
白いポロポロのおりもの+強いかゆみ(以前に医師の診断あり)市販の膣錠・クリームで様子見も可
はじめての症状/診断されたことがない自己判断せず婦人科を受診
妊娠中・繰り返す・悪化する必ず婦人科で診断・治療
発熱・下腹部痛・悪臭を伴う別の感染症の可能性。早めに受診

あわせて読みたい:おりものの色とにおいでわかるサイン強いかゆみを伴うおりものの原因性感染症・膣炎の治療薬

膣カンジダとは?性感染症との違い

膣カンジダは、腟内に普段からいる真菌(カビの一種)であるカンジダが、体調の変化で増殖して起こります。性行為で「うつる病気」ではないため、性感染症(STD)とは区別されます。ただし、性行為が刺激となって発症・悪化することはあります。

膣カンジダの主な症状

  • 白くてポロポロした、カッテージチーズや酒かすのようなおりもの
  • 外陰部の強いかゆみ・ヒリヒリ感・赤み・腫れ
  • 排尿時や性交時の痛み
  • 甘い・発酵したようなにおいを感じることも

おりものの色やにおいで見分けるポイントは、おりものの色とにおいのガイドもあわせてご覧ください。

カンジダになりやすいきっかけ

  • 疲れ・睡眠不足・ストレスによる免疫の低下
  • 抗生物質の使用で腟内の善玉菌が減る
  • 妊娠中・生理前などホルモンの変化
  • 糖尿病・高血糖
  • ムレ・洗いすぎによる腟内環境の乱れ

カンジダの市販薬で治せる?

薬局では、カンジダ用の腟錠や外用クリーム(抗真菌薬)が販売されています。ただし市販薬が使えるのは、以前に医師からカンジダと診断されたことがあり、同じ症状が再発したときに限られます。はじめての症状や、診断がはっきりしない場合、妊娠中、繰り返す場合は、自己判断せず婦人科を受診してください。似た症状でも細菌性腟症やトリコモナス、性感染症のことがあり、薬が違います。

婦人科での検査・治療

婦人科では、おりものの顕微鏡検査でカンジダかどうかを確認し、抗真菌薬の腟錠・外用薬、必要に応じて内服薬で治療します。繰り返す場合は、背景に糖尿病などがないかも確認します。

再発を防ぐセルフケア

  • 通気性のよい下着を選び、ムレを避ける
  • デリケートゾーンを洗いすぎない(善玉菌を守る)
  • 疲れをためず、睡眠と栄養を整える
  • 生理用品・おりものシートはこまめに交換する

妊娠中の膣カンジダ

妊娠中はホルモンの影響でカンジダになりやすくなります。赤ちゃんへの重大な影響は多くありませんが、出産時の感染を防ぐためにも、症状があれば自己判断で市販薬を使わず、必ず婦人科で相談してください。

よくある質問(FAQ)

Q. カンジダは性病(性感染症)ですか?

いいえ。カンジダは常在菌が増えて起こるもので、性感染症ではありません。ただし性行為が発症のきっかけになることや、パートナーに症状が出ることもあります。

Q. カンジダの市販薬を使ってもいいですか?

以前に医師からカンジダと診断され、同じ症状が再発したときは市販の抗真菌薬を使えます。はじめて・不確か・妊娠中・繰り返す場合は受診してください。

Q. カンジダは自然に治りますか?

軽い場合は体調の回復とともに落ち着くこともありますが、強いかゆみや繰り返す場合は治療が必要です。放置すると悪化することがあります。

Q. カンジダはどのくらいで治りますか?

抗真菌薬による治療で、多くは数日〜1週間ほどで症状が軽くなります。再発しやすいため、生活習慣の見直しも大切です。

おりものやかゆみが気になる方へ。カンジダかどうかは検査ですぐ分かり、適切な薬で治療できます。大宮駅前院・大阪駅前院の対面、または全国対応のオンライン診療(平日夜間も対応)でご相談ください。

オンライン診療を予約する
または LINEで相談する

男性・パートナーの症状や男女共通の検査・治療については、性感染症専門の解説ページ「性器カンジダ症(男女)」もあわせてご覧ください。本ページは女性の症状・受診に絞って解説しています。

女性の性感染症の全体像は、女性の性感染症(性病)一覧|症状・検査・何科・予防でまとめて確認できます。

カンジダの市販薬の選び方

薬局では、抗真菌成分(イソコナゾール硝酸塩・ミコナゾール硝酸塩・クロトリマゾールなど)を含む腟錠やクリームが販売されています。市販薬を使えるのは「以前に医師からカンジダと診断され、同じ症状が再発したとき」です。膣錠は就寝前に1回、外用クリームはかゆみのある外陰部に使います。使用しても数日で改善しない、悪化する場合は自己判断を続けず受診してください。

カンジダを繰り返すとき(再発性)

年に4回以上繰り返す場合は「再発性外陰腟カンジダ症」と呼ばれ、背景に糖尿病・免疫の低下・ホルモンの影響などが隠れていることがあります。市販薬でその場しのぎを続けると、原因の見極めが遅れます。繰り返す場合は、婦人科で検査を受け、必要に応じて一定期間くり返し薬を使う維持療法を検討します。

カンジダはパートナーにうつる?

カンジダは性感染症ではありませんが、性行為が刺激となって発症・悪化することがあります。まれにパートナー(男性)に亀頭包皮炎などの症状が出ることもあります。症状がある間は無理をせず、パートナーにかゆみ・赤みがあれば一緒に相談すると安心です。

薬を使っても治らないとき

カンジダの薬を使っても治らない場合、実は細菌性腟症やトリコモナスなど別の原因のことがあります。これらは抗真菌薬では治らず、必要な薬が異なります。「カンジダだと思っていたのに治らない」ときは、自己判断せず婦人科で正しく診断してもらいましょう。

監修・編集:本記事はヒロクリニック婦人科・女性内科が編集・確認しています(編集・監修方針医師紹介)。診断・治療は必ず医療機関を受診してください。

参考(外部)日本産科婦人科学会厚生労働省 性感染症

医師監修 監修日:2026年7月27日

陽川 英仁先生 (ようかわ えいじ)

医師 ヒロクリニック医師

略歴

  • 1996年 三重大学医学部 卒業
  • 2004年 三重大学大学院 修了
  • 2005年 三重大学医学部附属病院 産婦人科
  • 2008年 松阪中央総合病院 産婦人科
  • 2009年 紀南病院 産婦人科
  • 2015年 三重大学医学部附属病院 産婦人科
  • 2015年 松阪中央総合病院 産婦人科
  • 2015年 てらだ産婦人科(伊勢) 副院長
  • 2015年 ヒロクリニック大阪駅前院 院長

資格・所属

  • 日本産科婦人科学会認定の産婦人科専門医

この記事は、ヒロクリニック婦人科の編集・監修体制にもとづき、資格を持つ医師が内容を確認しています。

オンライン診療はこちら