10q26 deletion syndrome

Posted on 2026年 1月 19日

別名・関連疾患名

対象染色体領域

  • ヒト第10染色体長腕(q)のq26領域の欠失(末端または近位の欠失)。
  • 欠失のサイズは症例により異なり、約3.5〜17 Mbの範囲で欠失が確認される例がある。(メドラインプラス)

発生頻度

  • 極めて稀な染色体異常であり、世界の文献では少数例が報告されています(MedlinePlusでは100例前後が記載されたと説明)。(メドラインプラス)
  • 一般人口における正確な頻度は未確定ですが、希少疾患として扱われます。

臨床的特徴(症状)

10q26欠失症候群は症状の幅が広く、個人差が大きいことが特徴です。(メドラインプラス)

1. 発達・神経

2. 顔貌・形態学的特徴

  • 特徴的顔貌(craniofacial dysmorphism):幅広い鼻梁、突出した/鉤状の鼻、微小顎(小さい下顎)、低位耳、眼の間隔が広い(顕著な離開)や斜視など。(メドラインプラス)
  • 一部で小頭症(microcephaly)も報告されます。(メドラインプラス)

3. 合併奇形

4. 成長

  • 出生前後の成長遅延(低身長・低体重)がしばしば報告されています。(メドラインプラス)

※症状の出現は個人差が大きく、全ての特徴が現れるわけではありません。(メドラインプラス)

原因

  • 10q26領域の欠失により、この領域に存在する複数の遺伝子が片方欠損(ハプロ不全)することが原因です。(メドラインプラス)
  • 欠失は主にde novo(新生突然変異)として発生することが多いですが、まれに家族内伝播が報告されています。(メドラインプラス)
  • 欠失が原因でどの遺伝子の喪失が各症状に寄与するかは完全には解明されていませんが、候補領域の研究が進んでいます。(メドラインプラス)

治療方法(管理・支援)

現時点で根治的な治療法はありません。症状に応じた支持療法と多職種支援が中心です。

1. 発達支援

  • 理学療法・作業療法・言語療法により、運動・日常生活スキル・コミュニケーション能力を支援します。(ヒロクリニック)

2. 行動・学習支援

  • 行動療法や特殊教育、心理的サポートなどで発達課題に対応します。(ヒロクリニック)

3. 合併症の治療

  • 先天性心疾患や腎異常などがあれば、必要に応じて外科的治療や専門的治療を行います。(ヒロクリニック)

4. 定期的評価

  • 成長・発達・感覚機能(視覚・聴覚)について、定期的な評価・モニタリングが推奨されます。(ヒロクリニック)

5. 遺伝カウンセリング

原因の理解および家族計画・再発リスク評価のため、遺伝カウンセリングが重要です。(ヒロクリニック)

参考文献

  1. MedlinePlus Genetics: 10q26 deletion syndrome — Clinical features, causes, and inheritance(National Library of Medicine/NIH)(メドラインプラス)
  2. NIH Genetic Testing Registry: Distal 10q deletion syndrome — Synonyms and phenotype overview(NCBI)
  3. 10q26欠失症候群の原因・症状・治療法と家族支援の重要性 — ヒロクリニック(日本語解説)(ヒロクリニック)
  4. Distal monosomy 10q overview — RARE Diseases(症状・合併症の一覧)(National Organization for Rare Disorders)
  5. Molecular Medicine Reports: Chromosome 10q26 deletion syndrome case series — 症例研究報告(概要)(spandidos-publications.com)