
創傷処理とは?
ケガで皮膚が切れたり裂けたりしたときに行う治療を「創傷処理」と呼びます。
その中でも「筋肉・臓器に達する」とは、単なる浅い切り傷ではなく、皮膚の下の筋肉や、さらに深く内臓まで達してしまった大きなケガのことを指します。交通事故や転倒、大きな刃物によるケガなどで起こります。
なぜ特別な処置が必要?
浅いケガと違って、深い創傷では
- 出血量が多い
- 筋肉や血管、神経が傷ついている可能性がある
- 臓器に達すると命に関わる危険がある
ため、ただ縫うだけでは済まないことが多いのです。
手術の流れ
- 全身の状態を確認
出血が多い場合はまず止血し、命に危険がないかを最優先でチェックします。 - 洗浄と異物除去
傷口を丁寧に洗って、砂やガラス片などを取り除きます。感染予防のためにとても大切な工程です。 - 損傷の確認
筋肉、血管、神経、場合によっては臓器の損傷具合を確認します。必要に応じて整形外科や外科の専門医が処置に入ります。 - 止血と修復
- 筋肉が切れていれば縫い合わせる
- 血管や神経が損傷していれば修復する
- 臓器に達している場合は臓器自体の処置を行う
- 筋肉が切れていれば縫い合わせる
- 皮膚を閉じる
最後に皮膚を縫って閉じ、ガーゼで保護します。
手術時間と入院
浅い創傷処理は日帰りが多いですが、筋肉や臓器に達する深い傷の場合は数時間かかり、入院が必要になることが多いです。
メリット
- 出血や感染を防げる
- 傷ついた組織を修復して機能を守れる
- 適切に処置すれば後遺症を減らせる
デメリット・リスク
- 傷あとが大きく残ることがある
- 感染や縫合不全(縫ったところが開く)のリスク
- 神経や臓器の損傷がひどいと、後遺症が残ることもある
術後の注意
- 入院中は抗生物質や点滴で感染予防
- 傷の深さによってはリハビリが必要
- 抜糸は1〜2週間以降、傷の治りを見ながら行う
まとめると、「創傷処理(筋肉・臓器に達する)」は、深いケガに対して出血を止め、損傷した筋肉や臓器を修復し、感染を防ぎながら命や機能を守るための手術です。軽い処置では済まず、入院や全身管理が必要になるケースが多いのが特徴です。













