出生前親子鑑定を受ける方の背景は一つではなく、年齢や年収で一律に語れるものではありません。「どんな人が受けているのか」という疑問の裏には、自分の状況が特殊なのではという不安が隠れていることが多いようです。この記事では、年齢層や年収といった統計的な区分ではなく、実際によく伺う背景や動機を整理して紹介します。
先にお伝えしておくと、出生前親子鑑定を受ける方の年齢層や年収分布について、当院として公表している公的な統計はありません。この記事で紹介する内容は、相談窓口でのやり取りから見える傾向を定性的にまとめたものです。特定の年齢・収入層に当てはまる方だけが検査を選んでいるわけではない点をご理解ください。
妊娠6週からできる親子鑑定
周りにバレずにこっそり判定
この記事でわかること
出生前親子鑑定を検討するきっかけになりやすい状況
男性から申し込みをいただくケースの背景
検査を受ける前に確認しておきたい同意の考え方
私的鑑定と法的鑑定、どちらが合っているか
出生前親子鑑定を検討するきっかけになりやすい状況
出生前親子鑑定を検討される方の状況は、年齢や年収ではなく、パートナーとの関係性や生活環境によって大きく異なります。相談窓口でよく伺うのは、次のような状況です。
- 交際期間が短い時期に妊娠がわかった:関係を築いている途中で妊娠が判明し、パートナー自身が父親であることを確認したいと考えるケースです。
- 離婚・別居の話し合いが進んでいる最中に妊娠がわかった:夫婦関係の区切りと重なる時期の妊娠で、今後の話し合いのために事実関係をはっきりさせたいというケースです。
- 婚姻関係によらないパートナーシップで妊娠した:法律婚を選ばない関係性が広がる中で、父親を確認したうえで今後の生活設計を考えたいというケースです。
- 相続や親族間の手続きに関連するケース:将来の相続手続きを見据えて、親子関係を先に確認しておきたいというケースです。
共通しているのは、経済状況や年齢というより「早い段階で事実を確認しておきたい」という気持ちです。相談窓口でも、検査の説明より先にこうした背景をゆっくりお話しされる方が少なくありません。

男性から申し込みをいただくケースの背景
出生前親子鑑定は、女性だけでなく男性からのお申し込みもいただいています。申込者に占める男性の割合について、当院で公表している正確な数値はありません。ただ、一定数のご相談があるのは事実です。
男性が検査を希望される背景には、主に次のような事情があります。
- 自分が父親かどうかを早期に確認したい:パートナーとの関係が不安定な時期に妊娠が判明した場合、父親としての心構えを整えるために早めに確認しておきたいという動機です。
- 養育費など経済的な責任の見通しを立てたい:父親としての法的責任が生じる前に、事実関係を明確にしておきたいという実務的な理由です。
- 心理的な安心を得たい:妊娠が予期しないタイミングだった場合など、疑念を抱えたまま出産を迎えるより、早期に確認して気持ちを整理したいという声もあります。
相談窓口では、男性ご自身が主体的に検査を申し込まれるケースも珍しくありません。性別を問わず、事実を早く知りたいという気持ちに大きな違いはない。それが、相談を受ける中での実感です。
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検査を受ける前に確認しておきたい同意の考え方
出生前親子鑑定は、対象者本人の同意を得たうえで進めることが大原則です。母体血液は妊婦さんご本人の意思で採取できます。父親候補の頬粘膜または血液についても、その方自身の同意が必要です。
パートナーの協力を得づらい状況でも、伝え方や進め方を工夫することで状況が変わることがあります。詳しい進め方は相手の男性から頬粘膜のDNAサンプルを得るのが難しい場合はどうしたらいいでしょうか?で解説しています。
私的鑑定と法的鑑定、どちらが合っているか
検討する状況によって、選ぶべき鑑定の種類も変わります。個人的に事実関係を確認したい場合は私的鑑定、裁判所や役所の手続きに使う予定がある場合は法的鑑定を選ぶのが一般的です。
| 状況の例 | 選ばれやすい鑑定 |
|---|---|
| 自分自身やパートナーが事実を確認して今後を考えたい | 私的鑑定 |
| 離婚調停や養育費請求など、裁判所の手続きで使う予定がある | 法的鑑定 |
| 相続手続きなど公的な証明が必要になる可能性がある | 法的鑑定 |
費用や手続きの詳しい違いはDNA鑑定の費用(私的、法的鑑定の比較)にまとめています。法的鑑定が必要になる具体的な場面はもしもの時のための法的DNA出生前親子鑑定をご覧ください。
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まず専門家に相談してください
「自分のような状況で検査を受けてもいいのか」と迷う方もいらっしゃいますが、検査を検討する事情に優劣はありません。ヒロクリニックでは、検査そのものだけでなく、進め方についてのご相談も受け付けています。
相談窓口では、事情を話すだけでも気持ちが整理できたという声もよく聞かれます。一人で抱え込まず、まずは状況を話してみてください。

よくある質問
出生前親子鑑定を受けるのはどんな人が多いですか。
年齢や年収による公的な統計はありません。相談窓口では、交際期間が短い時期の妊娠、離婚・別居と重なる時期の妊娠、婚姻によらないパートナーシップでの妊娠といった状況でのご相談が多く寄せられます。
男性からの申し込みもありますか。
はい。父親としての責任の見通しを立てたい、心理的な安心を得たいといった理由で、男性ご自身からお申し込みをいただくケースがあります。正確な割合の公表データはありません。
パートナーの協力が得られない場合はどうすればいいですか。
対話による同意の獲得を試み、それでも難しい場合は家庭裁判所の調停・審判など法的な手続きを検討してください。詳しくは専門記事をご覧ください。
私的鑑定と法的鑑定はどちらを選べばいいですか。
個人的に事実関係を確認したい場合は私的鑑定、裁判所や役所の手続きに使う予定がある場合は法的鑑定を選ぶのが一般的です。迷う場合はクリニックにご相談ください。
相談だけでも受け付けてもらえますか。
可能です。検査を申し込む前の段階で、ご自身の状況に合った進め方をご相談いただけます。
まとめ
出生前親子鑑定を受ける方の背景は、年齢や年収で一律に語れるものではありません。交際期間の短さ、離婚・別居との時期の重なり、婚姻によらないパートナーシップなど、さまざまな事情から検査が選ばれています。
男性からのお申し込みも一定数あり、性別を問わず「早く事実を知りたい」という気持ちが検査を検討する動機になっています。自分の状況が特殊だと感じても、一人で抱え込まず、まずは専門家に相談してください。
妊娠6週からできる親子鑑定
周りにバレずにこっそり判定
略歴
- 1996年 慶應義塾大学医学部 卒業
- 2004年 慶應義塾大学 医学博士号 取得
- 2005年 慶應義塾大学 皮膚科学教室 助手
- 2008年 ヒロ皮フ形成クリニック 開業
- 2009年 医療法人社団福美会 理事長
- 2015年 医療法人社団福美会 理事
資格・所属
- CAPラボディレクター
- 日本皮膚科学会 皮膚科専門医
- 日本医師会 産業医
- 東京衛生検査所 指導監督医
この記事は、 ヒロクリニックNIPPTの編集・監修体制 にもとづき、資格を持つ医師が内容を確認しています。
堤 修一 (つつみ しゅういち)
医師・医学博士 / ヒロクリニック博多駅前院 院長
略歴
- 1993年 東京大学医学部医学科 卒業
- 2016〜2019年 東京大学先端科学技術研究センター 准教授
発信・関連リンク
この記事は、 ヒロクリニックNIPPTの編集・監修体制 にもとづき、資格を持つ医師が内容を確認しています。
参考文献
- 日本産科婦人科学会. 出生前遺伝学的検査に関する見解. 東京: 日本産科婦人科学会; 2022.
- 厚生労働省. NIPT等の出生前検査に関する専門委員会報告書. 東京: 厚生労働省; 2021.
- Hook EB. Rates of chromosome abnormalities at different maternal ages. Obstet Gynecol. 1981 Sep;58(3):282-5.
- Cuckle HS, Wald NJ, Thompson SG. Estimating a woman's risk of having a pregnancy associated with Down's syndrome using her age and serum alpha-fetoprotein level. Br J Obstet Gynaecol. 1987 Apr;94(4):387-402.
- Bianchi DW, Parker RL, Wentworth J, Madankumar R, Saffer C, Das AF, et al. DNA sequencing versus standard prenatal aneuploidy screening. N Engl J Med. 2014 Feb 27;370(9):799-808.
- Norton ME, Jacobsson B, Swamy GK, Laurent LC, Ranzini AC, Brar H, et al. Cell-free DNA analysis for noninvasive examination of trisomy. N Engl J Med. 2015 Apr 23;372(17):1589-97.





