
皮膚切開術とは?
皮膚にメスで切開を加え、膿や血のたまり・異物などを外に出すための処置です。
外科の基本的な小手術のひとつで、感染や炎症を鎮める目的で行われます。
主に行われるケース
- 膿瘍(のうよう):細菌感染で皮膚や皮下に膿がたまった状態
- **粉瘤(アテローム)**の感染:しこりの中に膿がたまって腫れた場合
- 外傷後の血腫:皮下に血がたまり痛みや腫れを伴う場合
- 異物混入:皮膚や皮下に異物が入って炎症を起こした場合
手術の目的
- 膿や血を外に出して圧力を下げ、痛みや腫れを軽減
- 炎症を抑え、治りを早める
- 感染が広がるのを防ぐ
手術の流れ
- 局所麻酔を行い、痛みを抑える
- 腫れのある部分に小切開を加える
- 膿や血を排出する
- 必要に応じて**ドレーン(管やガーゼ)**を入れて排膿を続ける
- 傷口は閉じずに開放することが多く、自然に治癒する
手術時間と入院
- 数分〜15分程度で終了
- 多くは外来・日帰りで可能
- 広範囲の感染や基礎疾患がある場合は入院管理もある
メリット
- 痛みや腫れがすぐに軽快する
- 感染の拡大を防げる
- 比較的簡単で短時間の処置
デメリット・リスク
- 傷あとが残ることがある
- 一時的に膿や血が出続ける
- 再発することがある(根本原因が残っている場合)
- 感染や出血のリスク
術後の注意
- 傷は縫い合わせず、ガーゼ交換や洗浄で清潔を保つ
- 数日〜1週間で膿の排出が治まることが多い
- 完全に治すためには、後日「原因の除去(例:粉瘤の袋の切除)」が必要な場合もある
- 発熱や腫れが続く場合は早めに再診
まとめ
皮膚切開術は、膿や血のたまりを外に出して炎症を抑えるための小手術です。
痛みや腫れをすぐに改善できる一方、再発を防ぐには原因治療を追加で行う必要があることもあります。













