耳介腫瘍とは？

• 耳介（耳の外側の部分）にできる腫瘍のことを指します。
  
• 良性腫瘍：脂肪腫、血管腫、軟骨腫、粉瘤など
  
• 悪性腫瘍：基底細胞がん、扁平上皮がん、悪性黒色腫など
  
• 見た目の変化や出血、感染、悪性化のリスクがあるため、手術で切除されることが多いです。
  

手術の目的

• 腫瘍を取り除き、病理検査で良性か悪性か診断する
  
• 出血や感染を防ぐ
  
• 再発や進行を予防する
  
• 整容的に耳の形を保つ
  

手術の流れ

1. 麻酔
   
   • 小さな腫瘍は局所麻酔（日帰り可能）
     
   • 大きな腫瘍や悪性が疑われる場合は全身麻酔
     
2. 切開と摘出
   
   • 腫瘍の周囲を切開し、腫瘍を取り出す
     
   • 良性の場合 → 腫瘍だけをくり抜くように摘出
     
   • 悪性の場合 → 再発を防ぐために腫瘍と周囲の正常組織を広めに切除
     
3. 修復・縫合
   
   • 小さい場合 → 直接縫合して閉じる
     
   • 大きく切除した場合 → 皮膚移植や耳介の再建が必要
     
4. 病理検査
   
   • 摘出した腫瘍を顕微鏡で調べ、最終診断を行う
     

手術時間と入院

• 小さい腫瘍：30分〜1時間程度、日帰り可能
  
• 大きい腫瘍や悪性腫瘍：数時間、数日間の入院が必要
  

メリット

• 腫瘍を根本的に取り除ける
  
• 病理診断が確定できる
  
• 見た目や耳の機能を改善
  

デメリット・リスク

• 出血や感染
  
• 耳の形の変化（特に大きな腫瘍の場合）
  
• 再発の可能性
  
• 悪性腫瘍では追加治療（放射線・化学療法）が必要なこともある
  

術後の注意

• 数日間は腫れや痛みがある
  
• 傷を清潔に保つことが大切
  
• 傷あとを目立たなくするためテープ固定や紫外線対策を行う
  
• 定期的に再発や悪性化がないかを経過観察
  

まとめ

耳介腫瘍摘出術は、耳にできた腫瘍を取り除き、病理検査で診断を確定し、機能と見た目を守るための手術です。
良性なら比較的簡単な日帰り手術で済みますが、悪性腫瘍の場合は広めの切除や再建が必要になることもあります。