
乳腺腫瘍とは?
- 乳腺(乳房の組織)にできる腫瘍の総称です。
- 良性腫瘍:線維腺腫、乳腺症、乳管内乳頭腫など
- 悪性腫瘍:乳がん(主に乳管がん、葉状腫瘍など)
- 良性腫瘍でも大きくなるとしこりや痛み、見た目の変形を引き起こすため、手術で摘出することがあります。
手術が必要な理由
- 腫瘍が大きくなり症状が出ている
- 悪性か良性か診断がはっきりしない場合
- 乳がんの可能性が否定できない場合
- 患者さんがしこりや見た目を気にされる場合
手術の目的
- 腫瘍を安全に取り除く
- 摘出した組織を病理検査に提出し、良性か悪性かを確定する
- 乳房の形や機能をできるだけ保つ
手術の方法
- 麻酔
- 小さな良性腫瘍 → 局所麻酔(日帰り可能)
- 悪性や大きい腫瘍 → 全身麻酔
- 小さな良性腫瘍 → 局所麻酔(日帰り可能)
- 切開
- 乳房のしわや乳輪に沿って目立たないように小切開
- 乳房のしわや乳輪に沿って目立たないように小切開
- 腫瘍摘出
- 腫瘍とその周囲の一部を取り除く(部分切除)
- 良性 → 腫瘍のみをくり抜く
- 悪性の疑い → 周囲を広めに切除する
- 腫瘍とその周囲の一部を取り除く(部分切除)
- 止血と縫合
- 出血を止め、乳房の形を整えながら縫合
- 出血を止め、乳房の形を整えながら縫合
- 病理検査
- 摘出した腫瘍を顕微鏡で詳しく調べる
- 摘出した腫瘍を顕微鏡で詳しく調べる
手術時間と入院
- 良性腫瘍:30分〜1時間程度、日帰りまたは1泊入院
- 悪性腫瘍の疑いが強い場合:1〜2時間以上、数日の入院
メリット
- 腫瘍を取り除ける安心感
- 病理診断で正確に良性・悪性を判定できる
- 症状や見た目の改善
デメリット・リスク
- 出血や感染の可能性
- 傷あとが残ることがある(目立たない部位を選ぶ)
- 腫瘍の大きさや位置によって乳房の形が変わる場合がある
- 再発の可能性
術後の注意
- 数日〜1週間は腫れや痛みが出やすい
- 傷を清潔に保つことが重要
- 抜糸は1週間前後(溶ける糸の場合は不要)
- 悪性と診断された場合は追加治療(再手術・放射線・化学療法など)が必要になることもある
まとめ
乳腺腫瘍摘出術は、乳房にできた腫瘍を切除し、病理検査で診断を確定するための手術です。
良性なら比較的短時間で日帰り可能ですが、悪性の可能性がある場合は広めの切除や追加治療が必要となります。













