爪甲除去術とは?

「爪甲」とは爪のことです。爪甲除去術は、爪を部分的または全部取り除く手術です。
主に以下のような状態に行われます。

手術が必要になる主なケース

  • 陥入爪(爪が皮膚に食い込み炎症や痛みを起こす状態)
  • 爪下血腫(強い衝撃で爪の下に血がたまり、痛みや感染のリスクがあるとき)
  • 爪下腫瘍(メラノーマなど腫瘍が疑われる場合)
  • 爪白癬(重度で爪が変形・肥厚して治療が難しい場合)
  • 爪の外傷や変形で治癒が妨げられている場合

手術の流れ

  1. 麻酔
    指の付け根に局所麻酔をして痛みを取ります。
  2. 爪の切除
    • 部分的に取る場合:食い込んでいる側の爪だけを除去
    • 全部取る場合:爪全体を根元(爪母:そうぼ)まで取り除く
  3. 処置
    • 陥入爪の場合:再発防止のため爪母を薬(フェノールなど)や電気で処理することもあります
    • 出血があれば止血
  4. 保護
    ガーゼや包帯で患部を保護し、感染予防をします。

手術時間

通常は20〜40分程度で、日帰りで行えます。

メリット

  • 痛みや炎症の原因を取り除ける
  • 再発を防ぐ効果がある(爪母処理を行った場合)
  • 爪下の腫瘍や病変を検査できる

デメリット・リスク

  • 爪が生えなくなる、または変形して生えることがある
  • 出血や感染の可能性
  • 爪母処理をしても再発することがある
  • 手術後しばらく指が使いにくい

術後の注意

  • 数日は患部を濡らさないようにし、清潔を保つ
  • 医師の指示に従い定期的にガーゼ交換
  • 抜糸が必要な場合は1〜2週間後
  • 痛みや腫れが強ければすぐ受診

まとめ

爪甲除去術は、爪の病気やケガ、炎症の原因を根本的に取り除くための小手術です。部分的に取る方法と全体を取る方法があり、再発予防処置を加える場合もあります。