婚外出生率とは、生まれてくる子どものうち、法律上婚姻していない両親のもとに生まれた子どもの割合です。国によって数値には大きな差があり、日本は世界的に見て非常に低い水準にあります。この記事では、各国の婚外出生率を比較し、日本でDNA親子鑑定のニーズが生じやすい背景を解説します。
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この記事でわかること
各国の婚外出生率の比較データ
国によって数値が大きく異なる背景
日本でDNA親子鑑定が必要になりやすい場面
各国の婚外出生率の比較
OECD(経済協力開発機構)のFamily Databaseによると、婚外出生率は国によって2%台から80%近くまで大きな幅があります。主な国の数値を一覧にまとめました。
| 国名 | 婚外出生率(%) |
|---|---|
| チリ | 78.1 |
| コスタリカ | 74.0 |
| メキシコ | 73.7 |
| アイスランド | 69.4 |
| ノルウェー | 61.2 |
| フランス | 58.5 |
| スウェーデン | 57.4 |
| スロベニア | 56.5 |
| デンマーク | 54.7 |
| ベルギー | 52.4 |
| スペイン | 50.0 |
| イギリス | 47.6 |
| フィンランド | 48.4 |
| オランダ | 42.1 |
| イタリア | 40.5 |
| アメリカ | 40.0 |
| ドイツ | 33.1 |
| ポーランド | 28.7 |
| イスラエル | 8.6 |
| 韓国 | 4.7 |
| トルコ | 3.1 |
| 日本 | 2.4 |
日本の婚外出生率は2.4%と、OECD諸国の中でも際立って低い水準です。一方でチリやコスタリカ、フランスなど50%を超える国も少なくありません。数値の年は国によって異なるため、最新の傾向を知りたい場合はOECD Family Databaseの公表値をご確認ください。
なぜ国によって数値がこれほど違うのか
婚外出生率の差は、単純な国民性の違いというより、法制度や社会保障のあり方が大きく影響しています。
フランスやスウェーデンなど婚外出生率が高い国では、事実婚(法律婚をしないパートナーシップ)でも法律婚とほぼ同等の税制・社会保障を受けられる制度が整っています。結婚するかどうかと、子どもを持つかどうかが切り離されていることが、数値の高さにつながっていると考えられます。
一方、日本・韓国・トルコのように数値が低い国では、法律婚に伴う税制優遇や相続の仕組みが手厚く、事実婚だと受けられない保障が多いという事情があります。婚姻を経てから子どもを持つという慣習が根強いことも、低さの一因とされています。
日本国内でも変化の兆しはある
日本の婚外出生率は長期的にはごくわずかながら上昇傾向にあり、事実婚や多様な家族のかたちに対する社会的な受け止め方も少しずつ変わってきています。ただし、諸外国と比べると依然として低い水準にとどまっているのが現状です。
婚姻届を出しているかどうかに関わらず、家族のかたちが多様化していることも、DNA親子鑑定のニーズを考えるうえで見逃せない視点です。事実婚を選ぶカップルや国際結婚をした夫婦、離婚・再婚を経て新しい家族を築くケースなど、法律婚の枠組みだけでは説明しきれない家族関係は珍しくありません。
婚姻制度と血縁関係の証明は本来別のものですが、日本では法律婚を軸に手続きが組み立てられているため、法律婚の外側にある家族ほど、あらためて血縁関係を確認する必要に迫られやすいという構造があります。
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婚外出生率とDNA親子鑑定の関係
婚外出生率の高さと、法的な父子関係の確定手続きの多さには密接な関係があります。婚姻制度のもとで家族をどう位置づけるかによって、DNA鑑定が必要になる場面や頻度は変わってきます。
日本では、法律婚をしている夫婦のもとに生まれた子どもは、民法上の「嫡出推定」により、自動的に夫の子と推定されます。一方、法律婚をしていないカップルの場合は、この推定が働かないため、父親が子どもを認知する手続きが別途必要になります。
婚外出生率が高い国ほど、こうした法的な父子関係の確定手続きが日常的に発生しやすく、DNA鑑定が親子関係を証明する手段として定着している傾向があります。日本は婚外出生率こそ低いものの、認知や相続、養育費といった場面でDNA鑑定が必要になるケースは一定数存在します。
統括院長の岡博史は「婚外出生率の低さは、日本でDNA親子鑑定のニーズが少ないという意味ではありません。むしろ法律婚を前提とした制度の中で、認知や相続の場面で改めて血縁関係の証明が必要になるご相談を多くいただいています」と話しています。
日本でDNA親子鑑定が必要になりやすい場面
法律婚の有無にかかわらず、DNA親子鑑定が検討される代表的な場面には次のようなものがあります。
- 認知手続き:法律婚をしていないカップルが、子どもとの父子関係を法的に確定させたい場合。
- 養育費・相続の請求:父子関係の証明が、養育費や相続の手続きで求められる場合。
- 離婚・再婚に伴う確認:家族構成が変化する中で、血縁関係を確認しておきたい場合。
いずれの場合も、感情的に難しい状況であることが少なくありません。結果をどう手続きに使うか迷ったときは、一人で抱え込まず、弁護士や検査機関に相談してください。
共同監修者の堤修一は「海外の研究機関と情報交換をしていると、欧米では婚姻の有無にかかわらず出生前に父子関係を確認したいというニーズが以前からありました。日本でも家族のかたちが多様化するにつれて、同様の相談が増えてきている印象があります」と話しています。国の制度や文化的背景が異なっても、血縁関係を知りたいという気持ちそのものは共通しているといえます。
DNA鑑定を依頼する検査機関を選ぶ際は、費用や検査項目の違いをあらかじめ比較しておくと安心です。他院の料金水準と比較したい方は、出生前親子鑑定の費用相場|他院4社比較と選び方で費用相場をご確認ください。
よくある質問
日本の婚外出生率はなぜこんなに低いのですか。
法律婚に伴う税制優遇や相続の仕組みが手厚く、婚姻を経てから子どもを持つという慣習が根強いことが背景にあるとされています。事実婚と法律婚の制度的な扱いの差が大きいことも一因です。
婚外出生率が高い国ほどDNA鑑定が普及していますか。
一概には言えませんが、法律婚を前提としない家族が多い国では、法的な父子関係の確定手続きが日常的に発生しやすく、DNA鑑定が定着している傾向があります。
法律婚をしていても親子鑑定は必要になりますか。
必要になる場合があります。嫡出推定が及ぶケースでも、離婚後300日以内の出産など特殊な事情がある場合や、相続で血縁関係の証明が必要な場合は、DNA鑑定が検討されることがあります。
認知の手続きにDNA鑑定は必須ですか。
必須ではありません。任意認知は父親の意思のみで届出が可能です。ただし、父子関係に争いがある場合や、相手の協力が得られない場合は、DNA鑑定の結果が有力な証拠になることがあります。具体的な手続きは弁護士にご相談ください。
婚外出生率のデータはどこで確認できますか。
OECD Family Database(指標SF2.4)で、加盟国を中心とした婚外出生率の推移が公表されています。国ごとに公表年が異なるため、最新のデータを確認する際はあわせてご参照ください。
まとめ
日本の婚外出生率は世界的に見て低い水準ですが、それは日本でDNA親子鑑定のニーズが少ないことを意味しません。認知や相続、養育費など、法律婚を前提とした制度の中でこそ、血縁関係の証明が必要になる場面があります。
ご自身の状況でDNA鑑定が必要かお悩みの場合は、DNA鑑定の費用(私的、法的鑑定の比較)やよくある質問もあわせてご覧ください。
妊娠6週からできる親子鑑定
周りにバレずにこっそり判定
略歴
- 1996年 慶應義塾大学医学部 卒業
- 2004年 慶應義塾大学 医学博士号 取得
- 2005年 慶應義塾大学 皮膚科学教室 助手
- 2008年 ヒロ皮フ形成クリニック 開業
- 2009年 医療法人社団福美会 理事長
- 2015年 医療法人社団福美会 理事
資格・所属
- CAPラボディレクター
- 日本皮膚科学会 皮膚科専門医
- 日本医師会 産業医
- 東京衛生検査所 指導監督医
この記事は、 ヒロクリニックNIPPTの編集・監修体制 にもとづき、資格を持つ医師が内容を確認しています。
堤 修一 (つつみ しゅういち)
医師・医学博士 / ヒロクリニック博多駅前院 院長
略歴
- 1993年 東京大学医学部医学科 卒業
- 2016〜2019年 東京大学先端科学技術研究センター 准教授
発信・関連リンク
この記事は、 ヒロクリニックNIPPTの編集・監修体制 にもとづき、資格を持つ医師が内容を確認しています。
参考文献
- Organisation for Economic Co-operation and Development. CO2.2: Childbirth outside marriage. OECD Family Database [Internet]. Paris: OECD; 2022 [cited 2023].
- 厚生労働省. 令和2年(2020)人口動態統計月報年計(概数)の概況. 東京: 厚生労働省; 2021.
- Eurostat. Live births outside marriage [Internet]. Luxembourg: Eurostat; 2022 [cited 2023].





