この記事の概要
この記事では、DNA鑑定を提供する東京衛生検査所、SeeDNA、そして海外の検査所について比較しています。各検査所の信頼性、サービスの特徴、費用について詳しく説明し、利用目的に応じた最適な選択肢を提案しています。東京衛生検査所は日本国内の法的手続きに強く、SeeDNAは手軽でコストパフォーマンスに優れ、海外の検査所は国際的な法的証明に対応しています。利用者が自身のニーズに合った検査機関を選ぶための参考になります。
DNA鑑定を提供している検査機関の種類
DNA鑑定を提供する検査機関には、国内の医療機関併設ラボ、国内の民間企業、海外の検査所という大きく3つのタイプがあります。DNA鑑定を提供する企業は、日本国内外に複数あり、それぞれのサービスには信頼性や特徴に違いがあります。以下に、東京衛生検査所、SeeDNA、および海外の検査所について比較し、それぞれのポイントを説明します。
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DNA鑑定機関を選ぶときに確認すべきポイント
検査機関を選ぶ際は、精度・第三者認証・検体管理体制・法的手続きへの対応可否の4点を確認すると失敗しにくくなります。DNA鑑定サービスは数多く存在しますが、精度や信頼性には差があります。申し込む前に、次のような点を確認しておくと安心です。
- 解析手法と座位数: STR法を用いており、分析する座位数(マーカー数)が明記されているか。座位数が多いほど、一般的に精度が高くなります。
- 第三者認証の有無: CAP(米国病理学会認定)、ISO 17025、ISO 9001などの国際認証を取得しているか。
- 検体の取り違え防止策: バーコード管理や本人確認の仕組みが整っているか。
- 法的鑑定への対応: 裁判所提出などの法的手続きに使える証明書を発行できるか。
これらのポイントを踏まえたうえで、以下に代表的な検査機関のタイプ別に特徴を紹介します。
東京衛生検査所
東京衛生検査所は、CAP・ISO9001認定を取得した国内の遺伝子専門検査所で、ヒロクリニックと連携して検査を提供しています。東京衛生検査所は、日本国内でのDNA鑑定を行う信頼性の高い検査所です。日本の医療機関や法的機関とも連携しており、検査結果の正確性と信頼性が高く評価されています。特に日本国内での法的手続きにおいて使用する際に有利です。ヒロクリニックは東京衛生検査所と連携して検査を提供しております。
信頼性:国内機関であり、日本の法的規定に則った検査を実施しているため、法的な信頼性が高いです。
サービスの特徴:親子鑑定、兄弟鑑定、祖父母鑑定など幅広いDNA検査を提供しています。また、日本国内での裁判や法的手続きに対応した証明書の発行が可能です。
費用:一般的な日本のDNA鑑定と同程度の費用設定です。
東京衛生検査所は、次世代シーケンサーを複数台保有する遺伝子専門検査所で、CAP(米国病理学会認定)およびISO9001を取得し、専属医師の管理下で運用されています。検査機器にはQiagen社製「MiSeq FGx System」を採用しており、世界で10万件以上の実績を持つ機器です。ヒロクリニックの出生前親子鑑定では、この検査機関でSTR法による52座位の分析を行い、99.99%以上の精度で結果を報告しています。検体はバーコードで管理され、医療機関からの直接配送により、取り違えや紛失のリスクを抑える体制が取られています。
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SeeDNA株式会社
SeeDNAは、オンライン申し込みと郵送での検体提出に対応した国内の民間DNA鑑定サービスです。SeeDNAは、親子鑑定や遺伝子検査を専門とする日本の民間企業で、信頼性の高い検査を提供しています。オンラインで簡単に申し込みができ、検査キットも郵送されるため、自宅から手軽に利用できる点が特徴です。
信頼性:ISO 17025認定の検査機関と提携しているため、検査結果の信頼性が高いです。また、プライバシー保護にも力を入れています。
サービスの特徴:オンライン申し込みが可能で、自宅から簡単に検査ができる点が便利です。親子鑑定や遺伝子検査のほか、法的鑑定も提供しています。
費用:他の民間企業と比べると、比較的リーズナブルな価格設定です。
クリニックで採血する形式のサービスと、キットを自宅に郵送してもらう形式のサービスには、それぞれ一長一短があります。医療機関併設型のサービスは、医師の診察や説明を受けられる、検体採取時の本人確認が明確になるといった利点があります。一方、郵送型のサービスは、通院の手間がかからず、遠方に住んでいても利用しやすいという利点があります。どちらを選ぶかは、法的な証明力を重視するか、利便性を重視するかによって変わってきます。
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海外の検査所
海外の検査所はCLIAやAABBといった国際認証を持つ場合が多く、複数国で通用する証明書を発行できる点が強みです。海外のDNA検査所も利用可能で、特にアメリカやヨーロッパの検査所が有名です。これらの検査所は、国際的に認知されており、複数の国で法的に有効なDNA鑑定を提供しています。
信頼性:海外の検査所は、CLIA認定やAABB(米国血液銀行協会)認定を受けている場合が多く、法的にも国際的にも高い信頼性があります。ただし、日本国内での法的手続きに使用する場合は、結果の翻訳や追加の手続きが必要になることがあります。
サービスの特徴:国際的な利用者に対応しており、海外送付や複数言語での結果報告が可能です。また、国際的に通用する証明書を発行するため、海外での親子関係の証明が必要な場合に便利です。
費用:日本国内の企業よりも高額になる場合が多いですが、その分国際的な証明力が高いです。
海外在住のパートナーやお子さまとの親子関係を証明したい場合、検体の国際輸送や税関手続き、時差を考慮したやり取りなど、国内完結の検査にはない調整が必要になることがあります。利用を検討する際は、日本語での対応窓口があるか、結果報告書が日本の裁判所や役所で受理される形式になっているかを、事前に確認しておくとよいでしょう。
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私的鑑定と法的鑑定で選ぶべき検査機関は変わります
結果を裁判所などに提出する法的鑑定を希望する場合は、検体採取時の本人確認体制が整った検査機関を選ぶ必要があります。DNA鑑定には、当事者同士の確認にとどめる私的鑑定と、結果を第三者(裁判所や役所など)に証明できる法的鑑定の2種類があります。私的鑑定であれば、自宅で採取した検体を郵送する簡易な方法でも実施できる場合がありますが、法的鑑定では、検体採取時に本人確認を行い、採取から検査までの過程(チェーン・オブ・カストディ)が正しく記録されていることが求められます。
相続や親子関係不存在確認の調停・審判など、法的な手続きで結果を使う予定がある場合は、事前にどのような証明書が必要かを確認し、それに対応できる検査機関を選ぶことが大切です。用途が決まっていない段階であっても、後から法的な用途に使う可能性がある場合は、最初から法的鑑定に対応した検査機関で検査を受けておくと、二度手間を避けられます。
まとめ
国内での法的な証明を重視するなら東京衛生検査所、手軽さを重視するならオンライン型サービス、海外での証明が必要なら海外の検査所が候補になります。東京衛生検査所は、国内での法的手続きや信頼性の高い証明が必要な場合に最適です。日本国内での使用が主な目的なら、安心して利用できます。
SeeDNAは、手軽に利用できるオンラインサービスが特徴で、コストパフォーマンスも良好です。プライバシー保護や手軽さを求める方に向いています。
海外の検査所は、国際的な親子関係の証明が必要な場合や、複数国での法的証明を必要とする場合に有効ですが、費用が高くなる傾向があります。
どの検査所を選ぶかは、利用目的や法的な要求、費用に応じて決めるとよいでしょう。
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よくある質問(FAQ)
DNA鑑定機関の選び方について、よく寄せられる質問にお答えします。気になる点がある場合は、下記もあわせてご確認ください。
DNA鑑定機関を選ぶときに、最も重視すべき点は何ですか。
結果の用途(私的鑑定か法的鑑定か)を明確にしたうえで、その用途に対応できる検査機関を選ぶことが最も重要です。あわせて、第三者認証の有無や検体管理体制も確認してください。
クリニックで検査を受けるのと、キットを郵送してもらうのとでは何が違いますか。
クリニックでの検査は、医師の診察・説明を受けられ、本人確認の記録が残るため法的な証明力が高くなります。郵送での検査は手軽さが利点ですが、法的な用途には対応しない場合があります。
海外の検査機関で受けた結果は、日本の裁判所でも使えますか。
検査機関や証明書の形式によって異なります。翻訳や追加の手続きが必要になる場合があるため、日本国内での法的手続きに使う予定がある場合は、事前に提出先の機関に確認してください。
ヒロクリニックの出生前親子鑑定はどの検査機関で解析していますか。
東京衛生検査所と連携して解析を行っています。CAP・ISO9001を取得した専門検査所で、STR法による52座位の分析により99.99%以上の精度で結果を報告しています。
私的鑑定と法的鑑定はあとから切り替えられますか。
私的鑑定として採取した検体を、そのまま法的鑑定の証明として使うことは基本的にできません。法的な用途で使う可能性がある場合は、あらかじめ法的鑑定として本人確認を行ったうえで検体を採取しておく必要があります。
検査機関を比較する際、費用の安さだけで選んでも大丈夫ですか。
費用だけで選ぶことはおすすめしません。第三者認証の有無や検体管理体制、法的手続きへの対応可否を確認したうえで、費用も含めて総合的に判断してください。
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略歴
- 1996年 慶應義塾大学医学部 卒業
- 2004年 慶應義塾大学 医学博士号 取得
- 2005年 慶應義塾大学 皮膚科学教室 助手
- 2008年 ヒロ皮フ形成クリニック 開業
- 2009年 医療法人社団福美会 理事長
- 2015年 医療法人社団福美会 理事
資格・所属
- CAPラボディレクター
- 日本皮膚科学会 皮膚科専門医
- 日本医師会 産業医
- 東京衛生検査所 指導監督医
この記事は、 ヒロクリニックNIPPTの編集・監修体制 にもとづき、資格を持つ医師が内容を確認しています。
堤 修一 (つつみ しゅういち)
医師・医学博士 / ヒロクリニック博多駅前院 院長
略歴
- 1993年 東京大学医学部医学科 卒業
- 2016〜2019年 東京大学先端科学技術研究センター 准教授
発信・関連リンク
この記事は、 ヒロクリニックNIPPTの編集・監修体制 にもとづき、資格を持つ医師が内容を確認しています。
参考文献
- Pertile MD, Flowers N, Vavrek D, Andrews D, Kalista T, Burke A, et al. Performance of a multi-center clinical validation study for non-invasive prenatal testing using a novel genome-wide screening platform. Ultrasound Obstet Gynecol. 2021 Feb;57(2):203-211.
- Bianchi DW, Platt LD, Goldberg JD, Abuhamad AZ, Sehnert AJ, Rava RP, et al. Genome-wide fetal aneuploidy detection by maternal plasma DNA sequencing. Obstet Gynecol. 2012 May;119(5):895-901.
- Futch T, Spinosa J, Bhatt S, de Feo E, Rava RP, Sehnert AJ. Initial clinical laboratory experience with a genome-wide noninvasive prenatal test (NIPT) for subchromosomal copy number variants (CNVs). Prenat Diagn. 2018 Dec;38(13):1011-1020.
- Barrett AN, McDonnell TCR, Chan KCY, Chitty LS. Digital PCR analysis of maternal plasma cell-free DNA in clinical samples: effects of sample processing and storage on target detection. Clin Chem. 2011 Nov;57(11):1623-1625.





