創傷処理とは?

ケガで皮膚が切れたり、浅く裂けたりしたときに行う処置のことを「創傷処理」といいます。
「筋肉や臓器に達しない」とは、皮膚や皮下組織だけの浅い傷を指し、深く内側(筋肉や臓器)までは傷が及んでいない状態です。

どんなときに必要?

  • 包丁やガラスで皮膚が切れた
  • 転んで擦りむき、皮膚が裂けた
  • 小さな切り傷だけど、深さや長さがあって自然にくっつきにくい

こうしたとき、感染を防ぎ、きれいに治すために処置をします。

手術の流れ

  1. 洗浄(きれいにする)
    傷の中の砂や汚れをしっかり洗い流し、感染を防ぎます。
  2. 止血(血を止める)
    出血があれば圧迫や薬で止めます。
  3. 縫合や閉鎖
    • 傷が大きければ糸で縫う
    • 小さければ医療用テープ( Steri-Strip )や接着剤(医療用ボンド)を使うこともあります
  4. ガーゼで保護
    傷口を覆い、感染や再出血を防ぎます。

処置にかかる時間

通常は15〜30分程度で終わります。

メリット

  • 傷が早く、きれいに治りやすい
  • 感染や化膿を防げる
  • 目立つ部位では、傷あとができるだけ残りにくくなる

デメリット・リスク

  • 傷あとが残ることはある
  • 感染や化膿のリスクがゼロではない
  • 縫った場合は数日〜1週間後に抜糸が必要

術後の注意

  • 傷口を濡らさないようにする(医師の指示により数日後からシャワー可)
  • ガーゼ交換は清潔に行う
  • 赤み・腫れ・膿などが出たらすぐ受診

まとめると、「創傷処理(筋肉・臓器に達しない)」は、皮膚の浅い傷をきれいに洗って閉じ、感染を防ぎながら治りを助ける処置です。日常のケガで多く行われる、比較的シンプルで安全な治療です。