眼瞼結膜腫瘍とは?

  • 眼瞼結膜は「まぶたの裏側を覆う粘膜部分」のことです。
  • ここにできる腫瘍には、良性(結膜母斑、乳頭腫など)と悪性(扁平上皮がん、悪性黒色腫など)があります。
  • 良性でも大きくなって違和感を与えたり、悪性の疑いがある場合には手術で切除します。

手術の目的

  • 腫瘍を取り除いて視覚の妨げや違和感を改善する
  • 病理検査で良性か悪性かを確認する
  • 悪性腫瘍の場合は再発や転移を防ぐ

手術の流れ

  1. 麻酔
    局所麻酔で行うことが多く、痛みはほとんど感じません。小児や大きな腫瘍では全身麻酔を選ぶこともあります。
  2. 切開と腫瘍の切除
    腫瘍部分を周囲の正常な結膜を含めて切り取り、再発を防ぎます。悪性が疑われる場合は、やや広めに切除します。
  3. 欠損部の修復
    • 小さい場合:そのまま縫合して閉じる
    • 大きい場合:隣の結膜を移動させる(結膜弁)、または口の粘膜を移植することもある
  4. 止血・保護
    出血を止めた後、まぶたを保護して終了します。

手術時間と入院

  • 手術時間:30分〜1時間程度
  • 多くは日帰り手術で可能
  • 移植や広範囲切除を行った場合は入院が必要なこともある

メリット

  • 腫瘍を除去でき、視覚や違和感が改善
  • 病理検査で正確な診断ができる
  • 悪性の場合、早期に治療できる

デメリット・リスク

  • 出血や腫れ、感染のリスク
  • 傷あとが残る、または結膜の違和感
  • 再発することがある(特に悪性腫瘍)
  • 大きな切除では結膜移植が必要になり、回復に時間がかかる

術後の注意

  • 数日は腫れや違和感が出る
  • 点眼薬や軟膏で感染予防を行う
  • 強い痛みや視力低下があればすぐに受診
  • 悪性だった場合は定期的な再発チェックが必要

まとめ

眼瞼結膜腫瘍手術は、まぶたの裏側にできた腫瘍を切除して病理検査で確認し、再発や進行を防ぐための手術です。
良性であっても症状が強い場合や整容面で気になる場合に行われ、悪性の疑いがある場合はより慎重に広めに切除・修復します。