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プラセンタ注射で疲労と美容に体の中からアプローチ【医師監修】

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プラセンタ注射は、成長因子やアミノ酸などの栄養を含むプラセンタエキスを注入することで、細胞を活性化し、疲労回復や美容にアプローチする施術です。ホルモンバランスを整える効果やアレルギーを改善する効果などもあり、幅広い悩みに対応できます。

あの人がいつも綺麗で元気な秘密は?

「同世代とは思えないくらいきれい」「いつも若々しくてアクティブだな」という人、周りにいませんか?いつもきれいで元気な人の多くは、なんらかのケアをしています。

バランスのとれた食生活や運動、サプリ、エステなどメンテナンス方法はさまざまですが、プラセンタ注射もそのひとつ。

美容と健康のためにプラセンタ注射を習慣化している人は多く、友達からすすめられたり、口コミを読んだりしたのがきっかけで、施術を受ける患者さんも少なくありません。

この記事では、疲労や美容など幅広い悩みにアプローチできるプラセンタ注射について詳しく解説します。

こんなお悩みはありませんか?

プラセンタ注射は、下記のような悩みを持つ方から人気のある施術です。

  • 何となく元気が出なくてモヤモヤする
  • 夜ぐっすり眠れない
  • 睡眠時間は充分なはずなのに疲れが取れない
  • 今の疲れをとるだけでなく、疲れにくい体に整えたい
  • 体のなかから元気に若々しくなりたい
  • 体質改善したい
  • 内側からきれいになりたい
  • 美肌に整えたい
  • 更年期症状がつらい
  • 生理不順や生理痛や生理前のイライラなどを改善したい

プラセンタ注射は体の中から疲れや美容にアプローチ

プラセンタ注射は、プラセンタの薬剤を注入することで、体の内側から細胞レベルで活性化し、全身の機能を回復して、年齢による体の変化をケアする治療法です。

プラセンタは、日本語で「胎盤」を意味します。胎盤の主な役割は、母体から成長に必要な栄養や酸素を赤ちゃんに送ることと、「成長分子」を生成し赤ちゃんに送ることです。

成長因子には、赤ちゃんの体がスピーディーかつ正確に細胞分裂を起こし、成長できるようサポートする働きがあります。

成長因子の作用はとても強力で、子宮内の赤ちゃんが10ヶ月足らずの短期間で3㎏もの大きさに成長する要因のひとつとして、成長因子の持つ細胞活性化作用が深く関係すると考えられているほどです。

美容施術で使用するプラセンタエキスは、ウイルスや細菌に感染していない日本人の胎盤からアミノ酸などの栄養素や成長因子、生命活動に必要な生理活性物質などを抽出し、加熱殺菌処理をした医薬品です。

もともとプラセンタエキスは、1956年に厚生労働省の認可を受け、肝炎や更年期障害などの病気を治療する成分として使われていました。使用した患者から、肌がきれいになった、疲れがたまらなくなったといった効果が報告され、健康増進・体質改善・美容を目的に広く使われるようになりました。

プラセンタ注射の美容・健康効果とは

プラセンタ注射の美容・健康効果はさまざまです。

生理前のイライラや肌荒れに

プラセンタには、ホルモンバランスの乱れにより起こる、「PMS(月経前症候群)」や、ニキビなどの肌荒れを和らげる効果があります。

PMS

PMSとは、月経前の3〜10日間にわたり続く、精神的・身体的な症状です。メンタル面では、イライラや無気力などの症状が出ますが、月経が始まると改善します。

プラセンタを注射すると、体が活性化し、ホルモンバランスや自律神経の調子が整います。自律神経の状態はストレスに影響するので、イライラの軽減につながるでしょう。

ニキビ

生理前は、ホルモンバランスの関係で皮脂の分泌が活発化し、肌の状態が不安定なため、ニキビ・かさつき・炎症といったトラブルが起きやすい時期です。プラセンタ注射でホルモンバランスを整えると、肌の状態が改善され、ニキビや肌荒れの解消が期待できます。

更年期の不調

「更年期」は閉経前後の約10年間を指し、頭痛やめまい、のぼせといった不調が出る場合があります。

更年期に不調が出る原因は、卵巣機能の低下によるホルモンバランスの乱れです。ホルモンバランスの乱れに伴い、自律神経のバランスが崩れ、心身にさまざまな症状があらわれます。

プラセンタ注射のホルモンバランスを整える作用により、更年期の不調の改善が見込めます。

もし、生理の周期が不定期になってきたりして年齢的にも更年期障害の症状が疑わしい場合は、婦人科でホルモン検査を受け相談することも大切です。更年期障害の治療としては、ホルモン補充療法を行うこともありますが、ホルモン剤の副作用で続けにくい方や乳がんなどのリスクになることが心配で、治療を断念し辛い症状を我慢してしまう方もいます。

プラセンタはホルモンバランスは整えますが、ホルモン剤ではないので、ホルモン剤の副作用を心配される方にも治療の選択肢としてお勧めできます。

花粉症やアレルギー対策

花粉症やアレルギーの原因は、ウイルスや細菌といった有害なものから体を守る免疫機能の誤作動です。体の中に有害なものが侵入すると「免疫細胞」が攻撃し追い出します。そして、次に同じものが侵入してきたときにすぐに対応できるよう、「抗体」をつくっておきます。

しかし、花粉をはじめとする害のないものを有害だと誤って認識し、抗体をつくり攻撃した結果、くしゃみや鼻水などのアレルギー症状を引き起こす場合があります。

プラセンタ注射に含まれる成長因子は、細胞の再生を促し、誤った攻撃をする異常な免疫細胞を除去する効果がある成分です。さらに免疫抑制効果・抗炎症作用もあり、アレルギーの原因に直接アプローチできます。

また、プラセンタには鼻炎薬や抗アレルギー薬のように眠気を起こす副作用はありません。お薬で眠気が起こりやすく、運転やお仕事に支障があるとお困りの方にも、試していただく価値のある治療法です。

免疫力アップ

肝臓は有害物質を解毒する働きがあり、免疫力と深い関係がある臓器です。プラセンタには、「アミノ酸」などの栄養素が含まれており、摂取すると肝臓の機能が高まり、細菌やウイルスに対する抵抗力が上がると考えられます。さらに、成長因子など免疫力アップにつながる成分が豊富に含まれています。

疲労回復

人間の体には、軽いケガ・病気・疲労が発生しても、時間の経過とともに回復する「自然治癒能力」があります。しかし、加齢などにより自然治癒能力が衰えると回復が遅れ、体の調子が回復しない、疲労がいつまでも残るといったことになりかねません。

プラセンタには、豊富な栄養や成長因子が含まれており、細胞を活性化し自然治癒力を高める効果があり、疲労回復に効果的です。

シミ予防・改善

プラセンタには、シミのもととなる「メラニン色素」をつくる酵素である「チロシナーゼ」の働きを抑制する効果があり、シミ予防に効果的です。

さらに、細胞を活性化する作用により、肌の生まれ変わりである「ターンオーバー」を促し、蓄積されたメラニンをスムーズに排出する手助けをします。その結果、すでにできてしまったシミの改善が期待できます。

美肌効果

プラセンタに含まれる栄養素や成長因子には、皮膚細胞を活性化し、修復・再生を促す効果があります。細胞が修復・再生することで、肌にハリや弾力が生まれ、シワやたるみの改善につながります。

さらに、プラセンタの持つ「抗酸化作用」も美肌に効果的です。抗酸化作用とは、他のものを酸化させる力が非常に強い酸素である「活性酸素」の働きをおさえる作用です。

酸化は簡単に言うと「サビつく」ことで、肌の細胞が酸化すると、くすみなどの老化の原因となります。つまり、プラセンタ注射によって酸化を防ぐことで、肌の老化をケアできるといえるでしょう。

プラセンタ注射を打つ頻度は?

悩みや体の状態によっても異なりますが、通常は週1回程度が目安です。お困りの症状やその程度、どのくらいのペースで来院が可能かなどにより、医師が診察の際に1回の量や通院ペースなどを提案してくれます。

また、どうしても注射は怖くて苦手という方や定期的な通院が難しい方は内服のプラセンタで代用することも可能です。自分には無理と諦めず相談していただくことをお勧めします。1回で劇的な効果を実感しにくい場合もありますが、継続により徐々に症状が軽くなったり、じわじわと効果の実感が出てきます。

個人差はありますが、3回目くらいから変化を感じる人が多い施術です。

まとめ

プラセンタ注射は、人間の胎盤から抽出したエキスを注入することで、体の細胞を活性化する施術です。プラセンタはアミノ酸などの栄養素や成長因子を豊富に含んでおり、高い美容効果や疲労回復効果があります。

また、生理前のイライラや肌荒れ・更年期の不調・花粉症などのアレルギーといった幅広い不調をケアできるのも魅力です。

体の内側から美容と健康にアプローチできるので、気になる方はぜひヒロクリニック美容皮膚科・美容外科での施術をご検討ください。

プラセンタ注射のおもな副作用とリスク

  • 注射した箇所の軽い痛みや腫れ(通常短時間で回復)
  • 注射した箇所に赤みが出る
  • 過敏症(発疹・発熱・掻痒感など)
  • 注射部位のしこり感
  • 献血が制限される(当院では日本製の厚生労働省の許認可を得たプラセンタ製剤を使用しています。もともと感染症を持たない女性の胎盤を原料としている上、ウイルスや細菌の活動を抑える目的で加熱処理も加えられているため、今まで大きな副作用の報告はありません。ただし、注射を始めたら献血を控えるようにとの通達が厚労省からなされています。)

※日本製のプラセンタの一つであるメルスモン注射薬が、2023年2月中旬より1年間の出荷停止が見込まれております。
もう一つの製剤であるラエンネックについても、そちらに需要が集中してしまい、供給が追いつかない恐れが高いため、一気に枯渇することがないよう製薬メーカーからの出荷数に制限がかかっている状態です。現在ご通院中の患者様には治療を継続していただけるよう、在庫の確保に努めていますが、状況により治療が滞る恐れもありますので、クリニックからの情報にご注意いただけます様お願い申し上げます。


【参考文献】

記事の監修者

岡 浩子先生

岡 浩子先生

経歴

平成9年: 東邦大学医学部卒業
平成9年: 慶応大学医学部内科学教室入局。 大学病院、総合病院で研鑽をつんだのち、美容皮膚科を習得。
平成20年7月: 開院

所属学会

日本内科学会会員
日本リウマチ内科学会会員
抗加齢美容医療学会会員
点滴療法研究会マスターズ会員

資格

サーマクール認定医
日本内科学会認定医
日本医師会認定産業医

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