妊娠中・妊活中の薬の影響とNIPT検査 – 医師が語る知っておくべき重要ポイント【YouTube動画解説】

こんにちは。未来のあなたと赤ちゃんを笑顔にする、おかひろしです。 このコラムでは、NIPT(新型出生前診断)を中心に、医学的根拠に基づいた情報を、感情論ではなくデータで分かりやすくお届けしています。

病院で処方される薬は、つらい症状を和らげ、私たちの心と体を守る上で不可欠です。しかし、薬を飲む際には、**「副作用」「使うべきタイミング」**を正しく理解することが極めて重要です。特に、漫然と長く飲み続けることは、予期せぬ健康リスクや、持病の悪化につながる可能性があります。

今回は、医師である私が、**「一時的に使うのは良くても、継続的な服用は極力避けたい」**と考える5つの薬について、そのリスクと安全な付き合い方を解説します。普段、皆さんが手軽に手に取る薬も含まれていますので、ぜひ最後までご覧ください。


1. ステロイドの内服薬:命を救う薬の「副作用」という代償

医師が安易に飲まない理由

ステロイド(副腎皮質ステロイド)は、炎症、アレルギー、自己免疫疾患のコントロールに非常に有効で、時には命を救う強力な薬です。しかし、内服薬や点滴を高用量で長期にわたって使用する場合、深刻な副作用のリスクを伴います。

長期服用で問題となる主な副作用懸念されるリスク
骨粗しょう症長期服用者の3割以上に発症。年間1万人が「ステロイド骨折」で入院している推定も。
感染症免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなる。
代謝異常血糖値や血圧の上昇、むくみ、胃腸障害。
精神・眼科系精神的な不調(不眠、抑うつ)、緑内障、白内障のリスク。

安全な使用のための鉄則

  • 鉄則: 「できるだけ少ない量を、できるだけ短い期間で」の使用を徹底する。軽い症状で安易に内服薬を使うのは避ける。
  • 中止の注意点: 長く飲んだ後に急にやめると「副腎不全」(強いだるさや血圧低下)の危険があるため、必ず医師の計画のもと、徐々に減量していく必要があります。
  • 妊娠中: 必要な場合は使用されますが、胎児の発育や妊娠糖尿病・高血圧のリスクを高める可能性があるため、自己判断での使用は厳禁です。

2. うつ病の薬(抗うつ薬):自己判断が最も危険

医師が安易に飲まない理由

抗うつ薬(SSRI、SNRIなど)は、うつ病や不安障害で**「必要な人」**には、非常に有効で不可欠な薬です。しかし、自己判断での服用開始や中断が、深刻なリスクにつながります。

  • 診断の重要性: うつ病の原因は双極性障害や不安障害など様々であり、誤った診断で抗うつ薬だけを使うと、かえって症状を悪化させるリスクがあります(例:双極性障害で躁状態を誘発)。
  • 即効性はない: 効果が出るまでに2〜4週間ほどかかります。初期の副作用(不安感、吐き気など)が先に出るため、「効かないからやめよう」と自己中断すると、症状が大幅に悪化しかねません。

安全な使用のための鉄則

  • 鉄則: 必ず専門医(精神科医)の診断治療計画のもとで服用する。薬に頼るだけでなく、睡眠、運動、認知行動療法といった環境調整を同時に行う。
  • 中止の注意点: 急にやめると、めまい、体のしびれ、不安感などの**「離脱症状」**が出るため、必ず医師の計画のもとで徐々に減量する必要があります。

  • 鉄則: 医学的に「男性ホルモン低下症」と診断された方のみ、専門医の厳重な管理のもとで、定期的な血液検査や前立腺検査を受けながら使用する。
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    3. 市販の総合感冒薬:不要な成分摂取と肝臓への負担

    医師が安易に飲まない理由

    薬局で手軽に買える総合感冒薬(風邪薬)は、複数の成分が少量ずつ入っているため、**「必要な成分」と一緒に「不要な成分」**まで体に入れてしまうリスクがあります。

    • 不要な副作用: 鼻水が出ていないのに抗ヒスタミン薬を摂ると、強い眠気や集中力の低下を招き、運転や作業中の事故リスクにつながります。
    • 肝臓への負担: 多くの総合感冒薬に含まれる解熱鎮痛薬(アセトアミノフェンなど)は、適量なら安全ですが、過剰摂取(他の薬との併用など)は肝臓に大きな負担をかけ、肝不全の主要な原因となることがあります。

    安全な使用のための鉄則

    • 鉄則: 風邪に特効薬はありません。まずは休養と水分補給を最優先にしてください。
    • 症状別の対応: 薬を飲む場合は、総合感冒薬ではなく、**「咳だけ」「熱だけ」**といったように、症状に特化した単一成分の薬を選ぶ方が、不要な成分の摂取を避けられます。

    まとめ:薬を正しく知り、生活習慣でリスクを減らす

    今日は、【医師の私が継続的に服用することは避けたい薬5選】というテーマでお話ししました。

    これらの薬は、命を救い、生活の質を高めるために不可欠ですが、漫然とした服用は避け、**「なぜ飲むのか」「いつやめるのか」**を明確に理解することが大切です。

    薬はあくまで一時的な道具であり、健康の土台は、規則正しい生活、バランスの取れた栄養、運動、そして十分な睡眠で築かれます。

    薬の力を借りつつ、ご自身の生活習慣を見直すことで、将来のリスクを大きく減らしていきましょう。