1番~22番の全染色体検査

全染色体検査とは

初期型NIPTでは主に21番、18番、13番染色体トリソミーを対象に検査が行われますが、ヒロクリニックの全染色体異数性検査は初期型に比べ、進化した診断手法となります。
当院の次世代型手法では1~22番および性染色体全体の異常(異数性)を包括的に検査し、異常があった染色体についてご報告致します。これは近年ますます注目を集めるようになった手法であり、より包括的な遺伝子情報を提供します。

21番、18番、13番染色体トリソミー以外の染色体において異常が見つかる場合、その生存の見込みが低くなることがあります。
特に、13、18、21番常染色体以外の染色体に異常が生じた場合、それは生命の維持に深刻な影響を与える可能性があります。そのため、これらの染色体に対する網羅的な検査が重要です。

世界の出生前検査ガイドラインでは、従来の診断手法では得られなかった性染色体に関する情報も含め、より広範で包括的な染色体異常のスクリーニングが推奨されています。従来の出生前診断では、主に3つの常染色体に焦点を当てていましたが、それらに異常がなかったとしても、性染色体に問題が生じる可能性があることが報告されています。

絨毛生検では約0.56%(約200人に1人)、羊水検査では約0.05%(約2000人に1人)の割合で陽性が出るとされています。これは従来の手法では見逃されていた可能性があり、全染色体異数性検査がその不確実性を減少させる重要な手段となっています。

35歳以上の妊婦さんが基準の理由

初期型NIPTは以前35歳以上の妊婦さんしかNIPT(新型出生前診断)を受検できませんでした。
理由として性染色体異常の発生率が35歳を境に変化するためです。

ヒロクリニックではNIPT(新型出生前診断)検査を受けた19歳〜51歳の検査結果を集計しています。高齢出産の対象年齢は35歳以上と定義されています。

21トリソミー(ダウン症症候群)の陽性結果が出た受検者様809人の内、35歳以上は613人です。
下記画像の通り年齢が上がるごとに増えていることがわかります。

陽性判定率の推移

絨毛生検および羊水検査における全染色体異数性の陽性率

21、18、13トリソミー それ以外のトリソミー
絨毛生検での
サンプル数
5.06%
(10,511件中 532件)
0.56%
(10,511件中 59件)
羊水検査での
サンプル数
1.02%
(73,268件中 748件)
0.05%
(73,268件中 30件)
絨毛生検・羊水検査
両方の検査での
サンプル数
2.1%
(11,066件中 235件)
0.12%
(11,066件中 13件)

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1. Konialis C, Pangalos C. Dilemmas in prenatal chromosomal diagnosis revealed through a single center’s 30 years’ experience and 90,000 cases. Fetal Diagn Ther 2015; 38(3):218-232.

2. Comas C, Echevarria M, Rodríguez I, Serra B, Cirigliano V. Prenatal invasive testing: a 13-year single institution experience. J Matern Fetal Neonatal Med 2014 Aug;27(12):1209-12.

全染色体異数性検査で陽性だったトリソミータイプ別の報告
(モザイクを除く)

トリソミー1 涸死卵
トリソミー2 生存不能
トリソミー3 陽性の報告無し
トリソミー4 まれに:生存不能
トリソミー5 生存不能
トリソミー6 生存不能
トリソミー7 生存不能
トリソミー8 生存不能
トリソミー9 生存例あり
トリソミー10 生存不能
トリソミー11 生存不能
トリソミー12 生存不能
トリソミー13 生存例あり
トリソミー14 生存不能
トリソミー15 生存例あり
トリソミー16 生存不能
トリソミー17 生存不能
トリソミー18 生存例あり
トリソミー19 極めてまれ:生存不能
トリソミー20 生存例あり
トリソミー21 生存例あり
トリソミー22 生存例あり

全染色体検査についてのよくある質問

Q:全染色体検査であれば胎児の染色体異常はすべてわかりますか?

A:全染色体検査は、1~22番の常染色体および、性染色体が3本あるトリソミー、1本しかないモノソミーといった「数の異常」を検査します。
染色体の数の異常だけでなく、染色体の欠失や重複などの構造異常を検査するには全常染色体全領域部分欠失・重複疾患の検査※が必要となります。
全常染色体全領域部分欠失・重複疾患については、「全常染色体全領域部分欠失・重複疾患とは」をご参照ください。

※ただし、700万塩基以上の異常に限る