NIPT基本検査では、21番染色体トリソミー、18番染色体トリソミー、13番染色体トリソミー、性染色体を調べますが、全染色体異数性検査では1~22および性染色体すべての数の異常(異数性)を検査します。
下記の表からは、絨毛生検では0.56%約200人に1人程度、羊水検査では0.05%、つまり2000人に1人程度の率で陽性が出ているということが言えます。
絨毛生検および羊水検査における全染色体異数性の陽性率
21、18、13トリソミー | それ以外のトリソミー | |
---|---|---|
絨毛生検での サンプル数 |
5.06% (10,511件中 532件) |
0.56% (10,511件中 59件) |
羊水検査での サンプル数 |
1.02% (73,268件中 748件) |
0.05% (73,268件中 30件) |
絨毛生検・羊水検査 両方の検査での サンプル数 |
2.1% (11,066件中 235件) |
0.12% (11,066件中 13件) |
1. Konialis C, Pangalos C. Dilemmas in prenatal chromosomal diagnosis revealed through a single center’s 30 years’ experience and 90,000 cases. Fetal Diagn Ther 2015; 38(3):218-232.
2. Comas C, Echevarria M, Rodríguez I, Serra B, Cirigliano V. Prenatal invasive testing: a 13-year single institution experience. J Matern Fetal Neonatal Med 2014 Aug;27(12):1209-12.
全染色体異数性検査で陽性だったトリソミータイプ別の報告
(モザイクを除く)
トリソミー1 | 涸死卵 |
---|---|
トリソミー2 | 生存不能 |
トリソミー3 | 陽性の報告無し |
トリソミー4 | まれに:生存不能 |
トリソミー5 | 生存不能 |
トリソミー6 | 生存不能 |
トリソミー7 | 生存不能 |
トリソミー8 | 生存不能 |
トリソミー9 | 生存例あり |
トリソミー10 | 生存不能 |
トリソミー11 | 生存不能 |
トリソミー12 | 生存不能 |
---|---|
トリソミー13 | 生存例あり |
トリソミー14 | 生存不能 |
トリソミー15 | 生存例あり |
トリソミー16 | 生存不能 |
トリソミー17 | 生存不能 |
トリソミー18 | 生存例あり |
トリソミー19 | 極めてまれ:生存不能 |
トリソミー20 | 生存例あり |
トリソミー21 | 生存例あり |
トリソミー22 | 生存例あり |
全染色体検査についてのよくある質問
Q:全染色体検査であれば胎児の染色体異常はすべてわかりますか?
A:全染色体検査は、1~22番の常染色体および、性染色体が3本あるトリソミー、1本しかないモノソミーといった「数の異常」を検査します。
染色体の数の異常だけでなく、染色体の欠失や重複などの構造異常を検査するには全常染色体全領域部分欠失・重複疾患の検査※が必要となります。
該当する検査プランについては、「検査プラン」をご確認ください。
全常染色体全領域部分欠失・重複疾患については、「全常染色体全領域部分欠失・重複疾患とは」をご参照ください。
※ただし、700万塩基以上の異常に限る