概要
糖原病II型(ポンぺ病)は、ライソゾーム酵素である酸性α-グルコシダーゼ(GAA)の欠損により、グリコーゲンが分解されずに筋肉や心筋、呼吸筋のライソゾーム内に蓄積する先天性代謝異常症です。筋力低下、心肥大、呼吸障害を主徴とし、乳児期発症型から成人発症型まで幅広い臨床像を示します。
疫学
本疾患の発生頻度は約4万人に1人と推定されています。人種差があり、アフリカ系・台湾人などで比較的頻度が高いとされています。
原因
病因
本疾患はGAA遺伝子の変異によって発症します。GAAはライソゾーム内でグリコーゲンを分解する酵素をコードし、その欠損によりグリコーゲンが細胞内に蓄積します。
遺伝形式
常染色体劣性遺伝です。
遺伝子検査について
GAA遺伝子は当院の遺伝子検査で解析可能です。
症状
乳児型
- 筋緊張低下
- 巨舌・哺乳不良
- 肥大型心筋症
- 呼吸不全
遅発型
- 近位筋筋力低下
- 階段昇降困難
- 呼吸筋障害
診断
- 筋力低下と心肥大から疑います。
- CK軽度上昇を認めることがあります。
- 酵素活性測定でGAA活性低下を確認します。
- 遺伝子検査でGAA変異を同定し確定診断となります。
治療
酵素補充療法が標準治療です。
- アルグルコシダーゼアルファ投与
- 呼吸管理
- リハビリテーション
- 心機能フォロー
【参考文献】
- GeneReviews®: Pompe Disease
- MedlinePlus Genetics: Pompe disease
- OMIM: GAA-related glycogen storage disease
- 難病情報センター:糖原病II型
