概要
レーベル遺伝性視神経症(Leber Congenital Amaurosis:LCA)は、生下時または乳児早期から重度の視覚障害を呈する先天性網膜ジストロフィーの総称です。CEP290関連型はその主要な原因の一つであり、網膜の視細胞の構造維持に不可欠な中心体関連タンパク質(CEP290)の機能異常によって生じます。
CEP290は視細胞の繊毛移行帯に局在し、外節形成や蛋白輸送に重要な役割を果たします。その障害により視細胞の成熟や維持ができず、早期から網膜機能が破綻します。LCAは視力低下が不可逆的である点が特徴ですが、遺伝子治療研究が最も進んでいる疾患の一つでもあります。(ヒロクリニック)
疫学
LCA全体の頻度は約8万出生に1人とされ、そのうちCEP290変異は約20〜30%を占めると報告されています。欧米を中心に報告が多く、日本でも散発的に確認されています。(PMC)
原因
本疾患はCEP290遺伝子の両アレル病的変異によって発症します。CEP290遺伝子はヒト12番染色体(12q21.32)に位置し、視細胞繊毛移行帯構造蛋白をコードします。これが欠損すると視細胞外節形成障害が起こり、光受容機能が失われます。(ヒロクリニック)
遺伝形式は常染色体劣性遺伝です。(malacards.org)
症状
乳児期
- 視線が合わない
- 眼振
- 光への反応低下
小児期以降
- 視力低下の進行
- 視野狭窄
- 夜盲
診断
- 臨床所見(先天性視覚障害+眼振)
- ERG無反応または著減
- OCTで網膜層異常
- 遺伝子診断(CEP290解析)(PMC)
治療
- 低視力支援
- 遺伝子治療(臨床試験中)
- 視覚補助具
- 定期眼科フォロー
参考文献
レーベル遺伝性視神経症 — 遺伝子疾患解説ページ(ヒロクリニック)より。(ヒロクリニック)
den Hollander AI et al. Mutations in CEP290 cause Leber congenital amaurosis. Nat Genet. 2006.(Nature)
Leber Congenital Amaurosis — GeneReviews, PubMed Central.(PMC)
CEP290-Related Retinal Disease — Malacards Rare Disease Database.(malacards.org)
