概要
ニーマン・ピック病C型は、細胞内コレステロールおよびスフィンゴ脂質の輸送障害によって引き起こされるリソソーム蓄積症です。その中でC2型(NPC2型)は、NPC2タンパクの欠損によって生じる稀なサブタイプです。NPC2はリソソーム内腔タンパクとして遊離コレステロールをNPC1へ受け渡す役割を担っており、この経路が障害されることでコレステロールがリソソーム内に蓄積します。その結果、神経細胞、肝細胞、脾細胞などに脂質が蓄積し、進行性の神経障害および肝脾腫を引き起こします。
C2型はC1型よりも発症が早く、進行が速い傾向があります。(PMC)
疫学
ニーマン・ピック病C型全体の有病率は約12万人に1人とされ、そのうちNPC2型は全体の約5%未満と推定されています。(Orphanet)
原因
本疾患はNPC2遺伝子の両アレル病的変異により発症します。NPC2遺伝子はヒト14番染色体(14q24)に位置し、リソソーム内コレステロール結合タンパクをコードします。これにより細胞内コレステロール輸送が障害されます。(ヒロクリニック)
遺伝形式は常染色体劣性遺伝です。
症状
乳児期
- 肝脾腫
- 黄疸
- 発達遅滞
小児期以降
- 垂直性核上性注視麻痺
- 失調
- てんかん
- 嚥下障害
- 認知機能低下
診断
- 血清オキシステロール高値
- フィリピン染色によるコレステロール蓄積
- MRIで小脳萎縮
- 遺伝子診断(NPC2解析)(PMC)
治療
- ミグルスタット(神経症状進行抑制)
- 対症療法
- リハビリテーション
- 栄養・呼吸管理
参考文献
Niemann-Pick Disease Type C — GeneReviews, PubMed Central.(PMC)
Vanier MT. Niemann-Pick disease type C. Orphanet J Rare Dis. 2010.(Orphanet)
NPC2 — Malacards Rare Disease Database.(malacards.org)
Niemann-Pick Disease Type C2 — Orphanet.(Orphanet)
