概要
シムケ免疫性骨形成不全(Schimke immunoosseous dysplasia:SIOD)は、DNA複製および修復に関与するSMARCAL1遺伝子の異常によって生じる希少な多系統疾患です。本疾患は低身長、骨格異形成、腎障害、免疫不全を特徴とし、さらに中枢神経障害や血管障害を合併することもあります。
SMARCAL1蛋白はDNA複製フォークの安定化と修復を担っており、その欠損により細胞増殖と組織再生が障害されます。成長障害や免疫不全が早期から出現し、感染症や腎不全が予後を規定します。(ヒロクリニック)
疫学
本疾患は極めて稀で、世界的な報告数は100例未満と推定されています。近親婚家系での発症が多い傾向があります。(PMC)
原因
本疾患はSMARCAL1遺伝子の両アレル病的変異によって発症します。SMARCAL1遺伝子はヒト2番染色体(2q35)に位置し、SWI/SNFファミリーのATP依存性クロマチンリモデリング蛋白をコードします。これによりDNA複製ストレス耐性が失われます。(ヒロクリニック)
遺伝形式は常染色体劣性遺伝です。(malacards.org)
症状
骨格系
- 低身長
- 短頸
- 骨形成不全
免疫
- T細胞免疫不全
- 反復感染
腎
- 蛋白尿
- 腎不全
神経・血管
- 脳血管障害
- 頭痛
- 脳梗塞
診断
- 低身長+免疫不全+腎障害
- 骨X線異常
- 遺伝子診断(SMARCAL1解析)(PMC)
治療
- 感染予防・管理
- 免疫グロブリン補充
- 腎保護療法
- 成長・発達支援
参考文献
シムケ免疫性骨形成不全 — 遺伝子疾患解説ページ(ヒロクリニック)より。(ヒロクリニック)
Boerkoel CF et al. Mutations in SMARCAL1 cause Schimke immunoosseous dysplasia. Nat Genet. 2002.(Nature)
Schimke Immunoosseous Dysplasia — GeneReviews, PubMed Central.(PMC)
Schimke Immunoosseous Dysplasia — Malacards Rare Disease Database.(malacards.org)
