〈質問〉
「LGBT」とか「性的指向」って言葉、聞いたことはありますけど、それぞれどう違うんですか?
| 略語 | 英語 | 日本語の意味 |
| L | Lesbian | レズビアン:女性を好きになる女性〈質問者〉いわゆる“同性を好きになる女性”のことですよね。最近はドラマでも取り上げられることが多くなりましたよね。 |
| G | Gay | ゲイ:男性を好きになる男性(広義では同性愛者全体を指すことも)〈質問者〉“ゲイ”って男性だけを指すって思ってましたけど、実はもっと広い意味でも使われることがあるんですね。 |
| B | Bisexual | バイセクシュアル:男性・女性の両方を好きになる人〈質問者〉両方に惹かれる方もいるって、ちゃんと知っておかないと誤解しそうですよね…。多様ですね。 |
| T | Transgender | トランスジェンダー:出生時に割り当てられた性別とは異なる性自認を持つ人〈質問者〉自分の心の性と、体の性が違うってことですよね…。 |
性的指向(Sexual Orientation):誰を好きになるか(恋愛や性的関心)
〈質問者〉
なるほど…つまり、“好きになる相手”のことなんですね。自分の性とはまた別の話なんですね。
性自認(Gender Identity):自分の性別をどう認識しているか
〈質問者〉
自分が“男”とか“女”って思ってる気持ちの部分ですね。周りがどう見るかじゃなくて、“自分でどう感じてるか”が大事なんですね。
性表現(Gender Expression):服装や言動など、性をどう表現するか
〈質問者〉
たしかに、“見た目”や“振る舞い”って、人によってすごく違いますよね。見た目が中性的でも、心の性はまた違ったりしますし…。
〈質問者〉
誰を好きになるか”だけじゃなくて、“自分をどう認識しているか”や“どう表現するか”まであるんですね。これは意外と知らないかも…。
〈質問〉
最近テレビでLGBTのほかに“Q”とか“+”って聞きますが、何を意味してるんですか?
〈質問者〉
ちょっと否定的なニュアンスがあるイメージですよね。
〈質問者〉
確かに人ってそんなに“きっちりカテゴリーに当てはまる”とは限らないですもんね…。
💡 例:「私はクィアです」と言う人は、「女性が好きな女性」「男性が好きな男性」などの枠を超えて、多様なセクシュアリティを持つことを示しているかもしれません。
〈質問者〉
それこそ思春期の頃とか、「自分が何者か分からない」ってモヤモヤする時期ありますよね…。
〈質問者〉
それを「曖昧」って否定するんじゃなくて、“探してる最中”ってちゃんと認めてあげるのが大切なんですね。
「+」には、LGBTQに含まれない他の多様なアイデンティティを尊重する意味が込められています。
代表的なものを紹介します:
| 用語 | 説明 |
| パンセクシュアル(Pansexual) | 性別に関係なく、人そのものに惹かれる(男性・女性・トランスジェンダーなどすべて対象)〈質問者〉性別じゃなくて「その人自身」に惹かれるんですね…。すごく純粋な感情って感じがします。 |
| アセクシュアル(Asexual) | 他者に対して性的な欲求を持たない(恋愛感情は持つ人もいる)〈質問者〉恋愛はするけど、性的な欲求はない人もいるんですね。これは知らなかったです。 |
| ノンバイナリー(Non-binary) | 男性でも女性でもない/その両方/流動的な性自認を持つ人〈質問者〉性別って“どちらか”じゃないんだなぁ…って改めて感じます。もっと柔軟に考えていいってことですね。 |
| ジェンダーフルイド(Gender-fluid) | 時と場合によって性自認が変わる人〈質問者〉日によって変わることもあるんですね。 |
| インターセックス(Intersex) | 生まれつき男性・女性のどちらとも言えない身体的特徴を持つ人(性分化疾患など)〈質問者〉それニュースで聞いたことあります!医学的なことも含まれてるんですね…。 |
LGBTQ+は、「多様な性を持つすべての人々を包括的に認める社会」を表す記号です。
✅ 「LGBT」で終わらせず、**+ を含めることで“見えにくい人たち”の存在も尊重する」という意味合いがあります。
〈質問者〉
なるほど~。「決まった型に当てはめたくない」と感じてる人もたくさんいるってことなんですね。確かに、そういう気持ちもわかる気がします。
〈質問〉
〈質問者〉
つまり、前からいたけど“見えなかっただけ”ってことなんですね。
| 年代 | 自分がLGBTQ+だと公言・自認する割合 |
| 60代以上 | 1〜2%程度(調査によってはそれ以下) |
| 10〜20代 | 10〜20%(一部の国では20%超え) |
〈質問者〉
それだけ差があるんですね!やっぱり若い世代ほど、SNSとかでもオープンに話しやすくなってるのかもしれませんね。
〈質問〉
ズバリお聞きします。「同性愛は遺伝する」って、本当なんですか?
〈質問者〉
そうなんですね…。一言で「遺伝」って言っても、そんなに単純じゃないんですね。
〈質問〉
双子でも、両方が同性愛になるとは限らないんですか?
〈質問者〉
遺伝子が同じでも違いが出るって、なんだか不思議ですね。でもそれが“遺伝だけじゃない”ってことなんですね。
〈質問〉
では、遺伝以外にはどんな要因が関係するんですか?
| 要因 | 内容 |
| 子宮内環境 | 母親のホルモンバランス・免疫応答などが胎児の脳の発達に影響する可能性あり。 |
| 出生順効果 | 男性では、兄が多いほどゲイになる確率がわずかに上昇(母体免疫反応説)。 |
| 社会的・心理的要因 | 自己認識・環境との相互作用により性的指向が自覚される過程もある。 |
| 性的経験 | 性的指向の自覚に影響することがあるが、指向自体を“変える”ことはできないとされる。 |
〈質問者〉
お母さんのお腹の中の状態まで関係してるなんて…人間の発達って本当に奥が深いですね。
〈質問〉
同性愛って、生殖には直接つながらないのに、なぜ人類の中に残っているんでしょう?
| 視点 | 理由 |
| 遺伝的多様性 | 同性愛傾向の遺伝子は、異性愛者にとっても繁殖に有利な場合がある |
| 間接的な貢献 | 自分の子を持たなくても、親族の繁殖成功に貢献できる |
| 生殖回避ではない | 一部はバイセクシュアルで子を持つこともあり、完全に生殖と無関係ではない |
| 社会的機能 | 集団の創造性や協調性を高める役割があった可能性 |
〈質問〉
親の育て方が関係あるって話、昔よく聞きました。実際のところどうなんですか?
〈質問者〉
双子研究・養子研究って何ですか?
〈質問者〉
日本以外の学会では同性愛に対しどんな意見があるんですか?
“There is no consensus among scientists about the exact reasons that an individual develops a heterosexual, bisexual, gay, or lesbian orientation.
Although much research has examined the possible genetic, hormonal, developmental, social, and cultural influences… no findings have emerged that permit scientists to conclude that sexual orientation is determined by any one factor or factors.“↳
👉「性的指向は1つの要因で決まるものではなく、親の養育スタイルも決定的なものではない」という立場です。
〈質問者〉
昔、「父親がいないとゲイになる」とか、「母親に甘やかされるとそうなる」とか聞いたことあるんですが、あれって本当なんですか?
| 誤解 | 実際のところ |
| 父親がいない場合ゲイになる? | 科学的根拠なし。父親の存在有無と性的指向に相関は見られない。 |
| 母親に甘やかされたから? | 同様に、母子関係が強い=同性愛という因果関係は証明されていない。 |
| 性的虐待を受けたから? | 性的指向とトラウマ体験には直接的な因果関係はない。トラウマは苦痛だが、指向を「変える」ことはない。 |
〈質問者〉
そうだったんですね…。親としても、自分の育て方のせいって思い込んでしまうのはつらいことですもんね。
〈質問〉
LGBTQ+の人って、実際どれくらいいるんですか?
| 国・調査 | 回答時期 | LGBTに該当すると答えた割合 |
| アメリカ(Gallup調査 2023) | 18歳以上 | 約7.6%(18〜25歳では約20%) |
| イギリス(ONS 2021) | 16歳以上 | 約4.4%(若年層ほど多い) |
| 日本(電通ダイバーシティラボ 2023) | 一般男女 | 約9.7%(「LGBTQ+を自認」) |
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