NIPTとは?出生前検査の仕組みと陽性率から考える重要ポイント【YouTube動画解説】

こんにちは、未来のあなたと赤ちゃんを笑顔にするおかひろしです
このチャンネルでは、NIPT(新型出生前診断)を中心に、医学的根拠に基づいた情報を、感情でなくデータを元に分かりやすくお届けしていきます。

本日は人工授精で妊娠された方からの、NIPTに関するよくあるご質問についてお話しします。それは、”人工授精で妊娠すると、NIPTが陽性になりやすいのではないか?”という不安です。

この疑問に対する結論から申し上げますと…、人工授精とNIPTの陽性率の間には、直接的な因果関係を示すデータはございません。これは明確に申し上げられます。

しかし、この点に関する不正確な情報や漠然とした不安を抱えたままでは、必要な検査を適切に判断できなかったり、心穏やかな妊娠期間を過ごすことが難しくなってしまいます。

これは、私たち医療者としても非常に残念なことです。

妊活を経て、ようやく妊娠という喜びにたどり着いた妊婦さんが些細なことでも不安になってしまうお気持ち、本当に理解できます。

特に、検査に関する情報は専門的で分かりにくく、余計な心配を抱えてしまうことも多いでしょう。

そこで今回は、NIPT専門医である私が、“人工授精とNIPT陽性率に関する、科学的根拠に基づいた真実”を分かりやすく解説いたします。

人工授精がNIPT陽性率には関係ない理由、そして陽性率に本当に影響する最も重要な要因は何なのかを知っていただき、安心してマタニティライフを送る一助となれば幸いです。

ぜひ最後までご覧ください。

NIPT検査の様子を表す医療イメージ

人工授精とNIPT陽性率の関係は?

人工授精とNIPT陽性率に直接的な関係はないというお話し

NIPTの仕組み:母体血液から胎児のDNAを分析

NIPTの画期的な点は、母体から採取した血液サンプルだけで検査ができることです。これは、母体の血液中に胎児由来のDNA断片(cell-free DNA)が存在するという発見に基づいています。

検査の流れとしては、まず母体から約10mlの血液を採取します。その後、最新の遺伝子解析技術を用いて、血液中の胎児由来DNAを分析し、染色体の数や構造に異常がないかを調べます。この方法は非侵襲的であるため、従来の羊水検査のように針を刺す必要がなく、流産のリスクがほとんどありません。

YouTube動画では、この検査プロセスが視覚的に分かりやすく解説されており、実際の検査がどのように行われるのかをイメージすることができます。

NIPT陽性率に影響を与える主な要因

NIPTの陽性率ですが、母親の年齢や家族歴、染色体異常の有無など、様々な要因が影響します

  • 35歳以上
  • ダウン症の家族歴
  • 両親の染色体の構造異常

最もNIPTの陽性率が上がる要因

NIPTの陽性率を上げる最も大きな要因についてお話しします。
例:特に、母親の年齢が高いほど、染色体異常のリスクが高まるため、NIPTの陽性率も高くなる傾向があります。
NIPTは、妊娠の手段に関わらず、胎児の染色体異常のリスクを評価する検査です。
そのため、35歳を過ぎた妊婦さんにはNIPTの検査を受けることを当院ではご提案しております。

本日のまとめ

今回は人工授精によってNIPTの陽性率が上昇するのかについて解説しました。
各トピックまとめ

  • 人工授精とNIPTの陽性率の間には、直接的な因果関係を示すデータはない
  • NIPTの一般的な陽性率
  • NIPT陽性率に影響を与える要因
  • 母親の年齢が最も重要な影響要因であること