【質問】
「そもそも、妊娠線って治るものなんですか?」
【先生】
「結論から言うと、完全に消すのは難しいです。妊娠線は皮膚の“真皮”と呼ばれる奥深い部分が裂けてしまうことでできるんですね。表面の傷と違って、皮膚の深部までダメージを受けているため、自然に元通りになることはないんです。
| 項目 | 内容 |
| 自然発生率 | 妊娠中に50〜90%の女性が妊娠線を経験する |
| 色の変化 | 赤〜紫色から白っぽく変化するが完全には消えない |
| 瘢痕性 | 妊娠線は瘢痕であり、皮膚の構造が破壊されるため完全には治らない |
【質問者】
「そうなんですね…でも、少しでも良くなる可能性があるなら知りたいです」
【質問】
「では、なぜ“完全には治せない”のでしょうか?皮膚って、自然に元に戻るんじゃないんですか?」
| 項目 | 内容 |
| 真皮の断裂 | 妊娠線は皮膚の深層(真皮)で起きるため自然修復が困難 |
| 瘢痕化 | 断裂部分は瘢痕組織で修復され、元の弾力性が失われる |
| 再生能力 | 表皮と違い、真皮は再生能力が低いため元通りにならない |
【先生】
【質問者】
「なるほど、見た目は治っても中は違うんですね」
【質問】
「そもそも、妊娠線や肉割れはどのようにしてできるのですか?」
【先生】
「原因のひとつは急激な体型の変化です。妊娠や体重の急増によって、皮膚が引っ張られすぎて真皮層が断裂してしまいます。それに加えて、妊娠中のホルモンの影響で肌の弾力も落ちるので、さらにできやすくなるんですね。
・皮膚の急激な伸展 短期間の体型変化により皮膚が物理的に裂ける
・コラーゲンの断裂 真皮層のコラーゲン線維やエラスチン線維が破壊される
・ホルモンの影響 妊娠中のホルモン変化が皮膚の弾力を低下させる
【質問者】
「見た目以上に皮膚の奥で起きてるんですね」
【質問者の質問】
「妊娠線ができやすい体質ってあるんですか?」
【先生】
かなりあります。家族に妊娠線ができた人がいる場合は、できやすい傾向があります。遺伝的に皮膚の弾力やコラーゲンの質が似ているためですね。また、乾燥肌の人や若い妊婦さんもできやすいという研究もあります。
| 家族歴 | 親や姉妹に妊娠線があると発生率が上がる(オッズ比約7倍) |
| 若年妊婦 | 若い妊婦ほど妊娠線ができやすい傾向がある |
| 体重増加 | 急激な体重増加や腹囲増大はリスクを高める |
| 体質 | 乳房や大腿にできている人が妊娠線もできやすい |
| 肌質 | 乾燥肌 |
【質問者】
「遺伝や体質も関係するんですね…」
【質問】
「よく“妊娠線クリーム”って見かけますけど、塗れば薄くなるって本当ですか?」
【先生】
【質問者】
「うーん…期待しすぎない方がいいかもですね」
【質問】
「何かできる対策はありますか?」
【先生】
急激に体重を増やさないこと、そして保湿を毎日続けること。この2つが一番大切です。乾燥した皮膚は裂けやすいので、妊娠中はお腹や太ももなど、特に引っ張られる部分をこまめにケアしてあげてください。
【質問者のリアクション】
「予防が一番の治療ってことですね…!」
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