NIPTとは?出生前診断の仕組みと微小欠失症候群について知っておくべき5つのポイント【YouTube解説】

こんにちは。未来のあなたと赤ちゃんを笑顔にする、おかひろしです。 このチャンネルでは、NIPT、新型出生前診断を中心に、医学的根拠に基づいた情報を、感情ではなくデータに基づいて、わかりやすくお届けしています。

妊娠がわかったあと、いろんな情報を目にする中で “微小欠失症候群は、年齢に関係なく起きる”
そんな話を聞いて、不安になったことはありませんか?

実は、それ本当なんです。

微小欠失症候群は、母体の年齢とは無関係に起こる染色体の異常で、
“しかも、多くの認証施設では検査対象になっていない”、という現実があります。

さらに厄介なのは、検査によって精度が大きく違うこと。
選ぶ検査によって、見つかるはずの異常が見逃されてしまう、そんな可能性すらあるんです。

でも安心してください。
今、この情報を知ったあなたは、ちゃんと備える側に立っています。

不安になるのは当然です。だって、大切な命と向き合っているんですから。
だからこそ、”今日は微小欠失症候群の検査は受けるべきか”というテーマであなたが後悔しない選択ができるように、正確な情報をお届けしていきます。

最後まで見ていただければ、きっと今の不安が少し軽くなるはずです。

微小欠失症候群とは?

ダウン症のほかに症例が多いのが微小欠失症候群です。

微小欠失症候群」とは、赤ちゃんが生まれつき持っている染色体の一部が、非常に小さな範囲で欠けていることによって起こる病気の総称です。この「染色体の一部が欠ける」という変化は、通常の検査では見つけにくいほど小さなものですが、赤ちゃんの発達や健康に影響を及ぼすことがあります。

微小欠失症候群とは?

人間の体は、親から受け継いだ「染色体」と呼ばれる設計図のようなものを持っています。この染色体の中には、体を作り、働かせるための情報が詰まっています。「微小欠失症候群」は、この染色体の中のごく小さな部分が欠けている状態を指します。この欠けた部分が、体のどの部分の設計図かによって、現れる症状が異なります。

どれくらいの頻度で起きるの?

微小欠失症候群は、種類によって発生する頻度が異なります。例えば、「22q11.2欠失症候群」というタイプは、約4,000~5,000人に1人の割合で発生するとされています 。他の種類では、1万人に1人や、さらにまれなものもあります。全体としては、約1,000人に1人の割合で、何らかの微小欠失症候群が発生すると考えられています 。

どんな症状があるの?

症状は欠けている染色体の部分によって異なりますが、一般的には以下のようなものがあります:

  • 発達の遅れ(発達障害):言葉を話し始める時期が遅かったり、歩き始めるのが遅れることがあります。
  • 学習の困難(知的障害:学校での勉強に苦労することがあります。
  • 身体的な特徴:顔立ちや体の一部に特徴的な形が見られることがあります。
  • 健康上の問題(身体障害):心臓や免疫の問題など、体の機能に影響が出ることがあります。

ただし、症状の程度は人それぞれで、軽い場合もあれば、日常生活に支援が必要な場合もあります。

どうやって見つけるの?

微小欠失症候群は、通常の妊婦健診や出生後の健康診断では見つけにくいことがあります。しかし、最近では「新型出生前診断NIPT)」や「染色体マイクロアレイ解析」といった、より詳しい検査によって、妊娠中や出生後に発見されることがあります 。

どんな治療があるの?

微小欠失症候群そのものを完全に治す方法は現在のところありませんが、症状に応じたサポートや治療が行われます。例えば、言葉の発達を助けるための言語療法、学習を支援する特別な教育、心臓の問題に対する医療的な対応などがあります。早期に発見し、適切な支援を受けることで、子どもたちがより良い生活を送ることが可能になります。

主な微小欠失症候群の種類と特徴

以下に、代表的な微小欠失症候群をいくつか紹介します。

1. 22q11.2欠失症候群(ディジョージ症候群

2. 1p36欠失症候群

3. 16p13.11微細欠失症候群

4. 15q24微細欠失症候群

5. 12q14微小欠失症候群

  • 原因: 12番染色体のq14領域の欠失。
  • 症状: 成長ホルモンの分泌不足による身長の低下、骨密度の低下、知的障害、特徴的な顔貌など。 Hiro Clinic
染色体異常と微小欠失症候群の図解

微小欠失は検査できないこともある?

検査の限界:700万塩基以下は検出困難

「現在の技術では、染色体の欠失が約700万塩基(7Mb)以上でないと、検出が難しいとされています。つまり、それより小さな欠失は見逃される可能性があるのです。」

欠失部位による検出の難しさ

「さらに、欠失が起こる染色体の場所によっても、検出の難易度が変わります。特定の領域では、検査の精度が低下し、欠失を見逃すリスクが高まることがあります。」

検査を受けられる施設の違い

微小欠失症候群の検査は、すべての医療機関で受けられるわけではありません。特定の施設でのみ対応しており、検査項目や精度も異なります。検査を希望する場合は、対応可能な施設を事前に確認することが重要です。」

認証施設とは?

「まず、『認証施設』とは、日本医学会が定めた基準を満たし、正式に認められた医療機関です。特徴としては:

  • 検査項目の限定:主に13、18、21トリソミー(ダウン症など)の3つの染色体異常を対象としています。
  • 遺伝カウンセリングの必須:検査前後に専門のカウンセリングが行われ、結果の解釈や今後の対応についてサポートが受けられます。
  • 受検条件:年齢制限や紹介状の提出、夫婦同伴など、受検にあたっての条件が設けられている場合があります。
  • 費用と通院回数:費用は約15~20万円で、通院回数は3回程度が一般的です。

非認証施設とは?

「次に、『非認証施設』についてです。こちらは日本医学会の認証を受けていない医療機関ですが、以下のような特徴があります:

  • 検査項目の多様性:13、18、21トリソミーに加えて、性染色体異常微小欠失症候群など、より多くの項目を検査できる施設もあります。
  • 受検の柔軟性:年齢制限がなく、紹介状や夫婦同伴が不要な場合が多いため、誰でも受検しやすい環境が整っています。
  • 費用と通院回数:費用は約8~20万円と幅があり、通院回数は1回で済むことが多いです。

比較まとめ

それぞれの施設の特徴をまとめると:

認証施設非認証施設
検査項目13、18、21トリソミー多様な染色体異常を検査可能
遺伝カウンセリング必須任意または提供なしの場合あり
微小欠失症候群検査不能検査可能なことが多い
費用約15~20万円約7~30万円
通院回数約3回1回

選び方のポイント

「認証施設は、専門的なサポートが充実しており、安心して検査を受けたい方に適しています。一方、非認証施設は、検査項目の多様性や受検の柔軟性が魅力で、より詳細な情報を求める方に向いています。

ご自身のニーズや状況に合わせて、最適な施設を選択してください。」

検査の種類で的中率が違う?

検査ごとの陽性的中率の違い(具体例)

例)
└イルミナ式の場合
└メディカバー式の場合
└その他検査

※検査ごとの陽性的中率のデータがあると説得力が増し理想的です。編集でグラフなどを挿入したいです。
※具体例を元に、どの検査を受けるべきかのお話し、ヒロクリニックのティーアップをしていただきたいです。視聴者のニーズに応える狙い。

「イルミナ式」と「メディカバー式」は、どちらも非侵襲的出生前検査(NIPT)ですが、解析方法に違いがあります。

イルミナ式

解析方法:全ゲノム解析
胎児由来のDNA断片(cfDNA)を網羅的に解析し、染色体異常を検出します。

特徴
21、18、13番染色体のトリソミーや性染色体異常微小欠失症候群など、幅広い染色体異常の検出が可能です。

メディカバー式(VERACITY)

解析方法:ターゲット型ゲノム解析
特定の染色体領域に焦点を当て、詳細に解析します。

特徴
21、18、13番染色体のトリソミーや性染色体異常、特定の微小欠失症候群の検出に対応しています。
解析対象を絞ることで、効率的かつ高精度な検査が可能です。

比較表

特徴項目イルミナ式メディカバー式
解析方法全ゲノム解析ターゲット型ゲノム解析
検査対象幅広い染色体異常特定の染色体異常
検査精度普通高い
微小欠失ディジョージ症候群が弱い 五種類ディジョージ症候群が強い 四種類
検査場所海外東京衛生検査所

まとめ

  • イルミナ式:幅広い染色体異常の検出を希望する方に適しています。
  • メディカバー式:特定の染色体異常に焦点を当てた検査を希望する方に適しています。国内検査で微小欠失を調べることができるのはこの方法だけです。

検査の選択にあたっては、医療機関と相談し、ご自身のニーズに合った検査方法を選ぶことが重要です。

ヒロクリニックの特徴

  • 国内検査:検体を国内の検査機関で解析するため、迅速かつ高精度な結果が得られます。イルミナ式、メディカバー式両方を行っている。
  • 多様な検査項目:22q11.2欠失症候群を含む複数の微小欠失症候群に対応しています。最大国外検査を入れると116種類の微小欠失、微小重複が検査できる。
  • 豊富なデータ:多くの検査実績に基づいた信頼性の高い結果を提供しています。

検査選びのポイント

  • 検査精度:陽性的中率が高い検査方法を選ぶことで、誤判定のリスクを減らせます。
  • 対応する症候群:検査方法によって対応している微小欠失症候群が異なるため、希望する検査項目に対応しているか確認しましょう。
  • 検査の実施場所:国内で検査を行うことで、結果の迅速な取得やサポート体制の充実が期待できます。

検査方法を選ぶ際は、陽性的中率や対応する症候群、検査の実施場所などを総合的に考慮し、ご自身に最適な検査を選択してください。

微小欠失症候群の検査を検討すべき方

微小欠失症候群は、染色体のごく小さな部分が欠けることで起こる遺伝子異常であり、母体の年齢に関係なく発生する可能性があります。以下のような方は、検査を検討することをおすすめします:

  • 過去に染色体異常のあるお子さんを妊娠・出産した経験がある方:再発リスクを考慮する必要があります。
  • 家族に遺伝性疾患のある方:遺伝的なリスクを把握するために検査が有効です。
  • 妊娠初期の超音波検査で異常を指摘された方:詳細な検査で原因を特定することができます。
  • 妊娠に対する不安が強い方:検査を受けることで安心感を得られる場合があります。

1. 確定診断の実施

NIPTはスクリーニング検査であり、陽性結果が出ても確定診断ではありません。偽陽性の可能性も微笑欠失症候群では高いので、以下の確定検査を受けることが強く推奨されます:

  • 羊水検査:胎児の染色体を直接調べることで、微小欠失の有無を確認します。
  • FISH法(蛍光in situハイブリダイゼーション):特定の染色体領域を蛍光標識で検出する方法です。
  • マイクロアレイ解析:染色体全体を高解像度で解析し、微小な欠失や重複を検出します。

これらの検査により、微小欠失症候群の有無を正確に判断することができます。

2. 専門医との相談

確定診断の結果を踏まえ、遺伝カウンセリングを受けることが重要です。遺伝カウンセラーや専門医と相談し、以下の点について理解を深めましょう:

  • 該当する微小欠失症候群の特徴や症状
  • 将来的な健康リスクや必要な医療支援
  • 出産後の育児やサポート体制

専門家のアドバイスを受けることで、今後の対応方針を明確にすることができます。

3. 家族との話し合いとサポート体制の構築

確定診断の結果を家族と共有し、今後の対応について話し合いましょう。必要に応じて、以下のようなサポート体制を検討することが重要です:

  • 医療機関や専門施設との連携
  • 福祉サービスや支援団体の活用
  • 心理的サポートやカウンセリングの利用

家族全体で協力し、適切な支援体制を整えることが、安心して育児を進めるための鍵となります。

4. 今後の妊娠に向けた情報収集と準備

微小欠失症候群のリスクや遺伝的要因について理解を深め、将来の妊娠に備えることも大切です。必要に応じて、遺伝カウンセリングを受けることで、リスク評価や適切な検査の選択が可能になります。

本日のまとめ

今日は微小欠失症候群を調べる検査の違いと精度についてお話しさせていただきました。

  • 微小欠失症候群は、染色体のごく小さな部分が欠けていることによって起こる病気です。
  • 発生頻度は、種類によって異なりますが、全体としては約1,000人に1人の割合で発生します。
  • 症状は人それぞれで、発達の遅れや健康上の問題が見られることがあります。
  • 詳しい検査によって発見され、症状に応じた支援や治療が行われます。

もしご自身やご家族が微小欠失症候群について心配されている場合は、専門の医療機関で相談されることをおすすめします。早期の発見と適切なサポートが、より良い生活への第一歩となります。