VIO脱毛の人気とニーズの高まり

近年、美容意識の高まりとともに「VIO脱毛」の需要が急増しています。特にデリケートゾーンのケアに関しては、衛生面の改善や自己処理による肌トラブルの防止など、医療脱毛を選ぶ理由が多岐にわたります。しかし、多くの方が気になるのは「VIO脱毛は何回で効果を実感できるのか？」という疑問でしょう。

本記事では、「VIO脱毛　何回」というキーワードを軸に、脱毛の回数と効果の関係、施術の進行ペース、医療脱毛とサロン脱毛の違い、そして最新の臨床研究結果を踏まえながら、VIO脱毛の施術回数とその目安について解説していきます。

部位と脱毛方式の違い

VIO脱毛とは、以下の3つの部位の脱毛を指します。

• Vライン：ビキニライン周辺（恥骨上部）
  
• Iライン：陰部の両側（小陰唇の周辺）
  
• Oライン：肛門周辺
  

これらの部位は皮膚が薄く、毛が濃く太い特徴があるため、他の部位に比べて脱毛には特有の難しさが伴います。さらに、以下の2種類の脱毛方式があります。

• 医療レーザー脱毛：医療機関で行う高出力レーザー。永久脱毛が可能。
  
• 美容サロン脱毛（光脱毛）：出力の弱い光（IPLなど）で毛根にアプローチ。減毛効果が中心。
  

一般的なVIO脱毛の回数と効果の目安

VIO脱毛に必要な回数は、以下の要素によって変動します。

• 毛の濃さ・太さ
  
• 肌質・毛質
  
• 脱毛方式（医療脱毛かサロン脱毛か）
  
• 施術間隔（一般的に6〜8週間ごと）
  
• 仕上がりの希望（全体を薄くする、部分的に残す、完全無毛など）
  

医療脱毛での回数目安

回数	効果の目安
1〜3回	一時的な減毛効果。すぐに再生。
4〜6回	毛量の明確な減少。自己処理が楽に。
7〜9回	多くの人が満足。ツルツル仕上げも可。
10回以上	剛毛の人や完璧な仕上がりを求める人向け。

サロン脱毛での回数目安

回数	効果の目安
6〜8回	減毛効果を実感。まだ再生あり。
10〜12回	日常的な処理は不要になる人が多い。
13回以上	無毛に近づけたい人向け。時間はかかる。

なぜ回数がかかるのか？毛周期とVIOの特徴

脱毛が1回で終わらないのは、毛周期（成長期・退行期・休止期）の存在が理由です。レーザーや光は「成長期」の毛にしか反応しないため、1回の施術で全ての毛にアプローチすることはできません。

特にVIOは以下の特徴があるため、回数が必要です。

• 毛が太くて濃く、メラニンが多い
  
• 肌の色素沈着が起きやすく、出力を抑える場合がある
  
• デリケートな部位であり、痛みへの配慮から出力を調整することがある
  

医療脱毛とサロン脱毛の違い：回数と効果への影響

項目	医療脱毛	サロン脱毛
出力	高出力	低出力
効果	永久脱毛が可能	減毛・一時的な効果
回数	5〜8回で完了が多い	10回以上必要
痛み	強め（麻酔あり）	弱め
費用	高め（1回1〜2万円）	安価（1回数千円〜）

結論：少ない回数で確実に終えたい場合は医療脱毛がおすすめです。サロン脱毛は痛みの少なさや初期費用の安さが魅力ですが、回数が多くなりがちです。

最新の研究結果とエビデンス

近年の研究では、医療レーザー脱毛の有効性が科学的に示されています。たとえば、以下の論文では医療レーザー脱毛のVIOへの効果が統計的に有意であるとされています。

• 参考文献：Alster TS, Tanzi EL. “Laser hair removal: a review.” Dermatol Clin. 2011;29(1):67-73.
  

また、2022年に発表された論文では、VIO部位は顔や脚よりも平均で1.5〜2回多くの施術回数が必要であると報告されています（Wanitphakdeedecha et al., 2022）。

• 参考文献：Wanitphakdeedecha R, et al. “Efficacy and tolerability of diode laser hair removal in the bikini area.” Lasers Med Sci. 2022.
  

施術を始める前に知っておくべきこと

1. 自己処理の停止

施術前は毛抜きやワックスは避け、シェービングで整えてください。毛根がなければレーザーは反応しません。

2. 生理中は避ける

VIOは粘膜が近く、施術時の痛みやトラブルが起こりやすいため、生理中は避けるのが一般的です。

3. 色素沈着がある場合は医師の判断を仰ぐ

色素沈着が強い場合、ヤケドリスクがあるため施術ができないこともあります。専門医の診断を受けましょう。

よくある質問（FAQ）

Q. VIO脱毛は何回くらいでツルツルになりますか？

A. 医療脱毛なら8〜10回、サロン脱毛なら12回以上が目安です。ただし、毛質や仕上がりの希望によって個人差があります。

Q. 回数無制限のプランはお得ですか？

長期的に見れば、回数無制限プランはコスパが良いことも。ただし、途中で満足する人もいるため、契約前にゴールを明確にしましょう。

Q. 施術間隔はどれくらい空ければいいですか？

一般的に6〜8週間が推奨されます。毛周期に合わせた間隔で行うことが、最も効率的です。

施術回数の実例：年齢別・毛質別の目安

VIO脱毛の効果には、年齢やホルモンバランスが大きく関与しています。

■ 年齢別の施術回数傾向

• 20代前半〜30代前半
  
  • ホルモンバランスが安定しており、毛根が活性化している時期。
    
  • 医療脱毛で7〜9回程度でツルツルになる人が多い。
    
  • 濃くて太い毛が多いため、最初は効果を実感しやすいが、最後の細かい毛がしぶとい傾向。
    
• 30代後半〜40代
  
  • ホルモン変化により、毛質が柔らかくなることもある。
    
  • 医療脱毛で6〜8回程度で十分な減毛を実感するケースも。
    
• 50代以降
  
  • 白髪や産毛が混じる場合があり、レーザーが反応しにくくなる。
    
  • 通常の医療レーザー脱毛では効果が薄いため、ニードル脱毛の併用が検討される。
    

■ 毛質別の効果差

• 剛毛タイプ
  
  • メラニン量が多いため、レーザーの反応が良く、初期の効果が出やすい。
    
  • ただし深い毛根が多いため、最終的な仕上がりまでに10回前後必要になることも。
    
• 細毛タイプ
  
  • 初期反応はゆっくりだが、6〜7回程度で仕上がる人も。
    
  • 産毛に近くなると、蓄熱式のレーザー（ソプラノアイスなど）や蓄熱式医療脱毛が適している。
    

VIO脱毛の施術前後に注意すべき点

施術の効果を最大限に引き出すには、脱毛前後のケアも重要です。

■ 脱毛前の準備

• 前日の自己処理
  
  • 電動シェーバーでの処理が推奨されます。
    
  • カミソリは肌を傷つけるリスクがあるため、使用は控えめに。
    
• 制汗剤・ボディクリームの使用中止
  
  • レーザーの光がうまく届かなくなるため、施術当日は何も塗らずに来院。
    

■ 脱毛後のケア

• 赤みやヒリつきの対処
  
  • 冷却タオルや処方された軟膏で対応可能。
    
  • 強いかゆみや炎症がある場合は医師に相談。
    
• 保湿の徹底
  
  • 脱毛後は乾燥しやすくなるため、VIO専用の保湿剤が推奨されます。
    
  • 化粧水やジェルタイプで低刺激の製品を選びましょう。
    
• 摩擦や刺激を避ける
  
  • タイトな下着やナプキンの使用は数日避けた方が無難です。
    

医療機関でVIO脱毛を受けるメリットとは？

VIOは粘膜に近く、トラブルが発生しやすいデリケートゾーンです。そのため、医療機関での施術が推奨されます。

■ 医師の診察が受けられる安心感

施術前に皮膚疾患やアレルギーの有無を確認できるため、安全性が高まります。

■ 麻酔の使用が可能

特にIラインやOラインは痛みが強く出やすいため、表面麻酔クリームを使用することで快適に施術を受けられます。

■ 万が一のトラブルにも対応

火傷や色素沈着、毛嚢炎などが発生した場合も、その場で医師が診察・処置できるのは医療機関ならではの強みです。

施術回数と費用の関係

VIO脱毛は回数を重ねることで効果が定着していきますが、費用も気になるポイントです。

■ 医療脱毛の相場

• 1回：15,000〜25,000円
  
• 5回コース：60,000〜100,000円前後
  
• 無制限プラン：120,000〜150,000円程度（多くのクリニックで2〜3年有効）
  

■ サロン脱毛の相場

• 1回：5,000〜10,000円
  
• 12回コース：70,000〜100,000円前後
  
• 無制限プラン：100,000円前後（保証期間あり）
  

医療脱毛の方が高く感じられるものの、短期間で効果が出やすく、トータルでは安価になるケースも多いため、総合的なコストパフォーマンスで判断することが大切です。

VIO脱毛の最適な回数は「目的×毛質×脱毛方法」で決まる

「VIO脱毛は何回で終わるのか」という疑問に対して、結論としては以下のように整理されます。

• 医療脱毛：7〜9回が目安。剛毛でも10回程度で満足いく効果。
  
• サロン脱毛：10〜15回以上必要。仕上がりによってはそれ以上。
  
• 毛質・年齢・希望仕上がり（ナチュラルか無毛か）によって最適回数は変動。
  
• 医療脱毛は効果と安全性の面で優位性がある。
  

VIO脱毛は単なる美容目的にとどまらず、自己肯定感の向上や衛生管理、性の悩み改善にも寄与するという意義深い施術です。自分に合った回数と方法を見極め、計画的に取り組むことで、安心・安全なVIO脱毛を実現しましょう。

参考文献一覧（VIO脱毛／医療脱毛関連）

1. Alster TS, Tanzi EL.
   Laser hair removal: a review.
   Dermatol Clin. 2011 Jan;29(1):67-73. doi: 10.1016/j.det.2010.08.009
   → 医療レーザー脱毛の一般的効果と安全性に関するレビュー。
   
2. Wanitphakdeedecha R, Manuskiatti W, Siriphukpong S, et al.
   Efficacy and tolerability of diode laser hair removal in the bikini area: a prospective, split-side, evaluator-blinded study.
   Lasers Med Sci. 2022 Jun;37(5):2549–2557. doi: 10.1007/s10103-021-03374-9
   → ビキニライン（VIO）におけるダイオードレーザーの脱毛効果と忍容性を検証した最新研究。
   
3. Haedersdal M, Wulf HC.
   Evidence-based review of hair removal using lasers and light sources.
   J Eur Acad Dermatol Venereol. 2006 Jan;20(1):9-20. doi: 10.1111/j.1468-3083.2005.01362.x
   → 脱毛に使用されるレーザーおよび光源の有効性に関するエビデンスレビュー。
   
4. Battle EF Jr.
   Advances in laser hair removal: Long-pulsed alexandrite and Nd:YAG lasers.
   Facial Plast Surg Clin North Am. 2004 Nov;12(4):573–582. doi: 10.1016/j.fsc.2004.06.001
   → 様々な波長（アレキサンドライト・Nd:YAGなど）による脱毛効果の違いについての解説。
   
5. Tanzi EL, Alster TS.
   Single treatment hair removal using an 800 nm pulsed diode laser: a long-term clinical study.
   Lasers Surg Med. 2003;33(2):132–137. doi: 10.1002/lsm.10207
   → パルスダイオードレーザー（800nm）を用いた長期的な脱毛効果に関する研究。