運動神経は遺伝?環境?双子研究が明かす驚きの真実と才能の秘密【YouTube動画解説】

① どうやって遺伝の影響を調べるのか?

  • 一卵性双生児と二卵性双生児を比較する「双子研究」が主要手法

双子研究の基本的な考え方

  • 一卵性双生児(Monozygotic twins)
    • 1つの受精卵が分裂してできた双子で、遺伝子は100%同じ
  • 二卵性双生児(Dizygotic twins)
    • 2つの卵子がそれぞれ受精して生まれた双子で、遺伝的には普通の兄弟姉妹と同じ(約50%の共通遺伝子)

➁データで見る:運動神経と遺伝の関係

およそ50〜80%

「スポーツで一流になる人には、共通点があります。

それは“偶然の努力”ではなく、“体質という土台”です。」

能力・特性内容・説明
瞬発力短距離ダッシュやジャンプなど、速筋(Type II繊維)に依存する能力。遺伝の影響が強い。
筋繊維構成比率速筋(白筋)と遅筋(赤筋)の比率。遺伝によりかなり決まっており、トレーニングでは変わりにくい。
骨格・体格身長・脚の長さ・骨盤の形などはほぼ遺伝で決まる。競技適性に直結する。
柔軟性関節の構造や靱帯の伸びやすさなど。一定のトレーニングで改善可能だが、基礎は遺伝的に決まる。
心肺機能
(VO₂ max)
最大酸素摂取量。50%以上が遺伝的に決まるとされる。持久系スポーツの鍵。
神経伝達の速度筋肉を動かす神経の信号伝達速度や、運動神経の反応性も生得的な部分が大きい。
  • 【図表で説明】運動能力は身体的要素の組み合わせで決まり、その多くが遺伝子レベルで決まっている
遺伝子名フルネーム主な関与内容特徴・影響
ACTN3Alpha-actinin-3筋繊維構造(特に速筋)R型(機能型)は瞬発系(スプリント、パワー系競技)に有利、X型(欠失型)は持久系向き
ACEAngiotensin-converting enzyme血圧調節、筋肉代謝I型は持久系(マラソンなど)に有利、D型はパワー系(筋肥大など)に有利
PPARGC1APeroxisome proliferator-activated receptor gamma coactivator 1-alphaミトコンドリアの生成、持久力持久力や代謝効率に影響、長距離系に関係あり
VEGFVascular Endothelial Growth Factor血管新生(毛細血管形成)酸素供給能力、持久力に関与
BDKRB2Bradykinin Receptor B2血管拡張、血流調整持久力との関連がある可能性が示唆される
NRF2Nuclear Factor Erythroid 2–Related Factor 2酸化ストレス応答トレーニング適応や回復力に関与
IL6Interleukin 6炎症、筋損傷の回復怪我の回復や筋肥大の速度に関係する可能性あり
MSTNMyostatin筋成長の抑制因子活性が低いと筋肉が発達しやすい。強力な筋力との関連も
CKMCreatine Kinase, Muscle筋肉エネルギー代謝パフォーマンス・回復能力に関与

「伸びる要素」と「決まっている要素」を切り分ける

「運動神経が悪いと自認している親は、子どもに運動させるのはもう諦めた方がいいのでしょうか?

そんなことはありません!

「伸びる要素」と「決まっている要素」を切り分けて考えましょう」

  • 遺伝でほぼ決まる:骨格、筋肉の質、反射神経、柔軟性
  • 環境・トレーニングで伸びる:
    • 持久力、フォーム、戦術理解、協調性
能力・要素説明
持久力(スタミナ)心肺機能や筋持久力はトレーニングで大きく向上します。特に中高生以降に差が出ます。
フォーム・技術投げ方・走り方・打ち方などのフォームは、正しい練習と反復で磨かれます。
戦術理解・判断力試合経験、戦略学習によって高まる。スポーツIQとも呼ばれます。
協調性・チームプレイ力周囲との連携やコミュニケーション力は、指導や経験によって養われます。