ヒロクリニックでは、従来の染色体検査の枠を超え、胎児の全遺伝情報を網羅的に調べる「ホールゲノム解析(Whole Genome Sequencing:WGS)」を提供しています。

生命の設計図である「ゲノム」のすべてをスキャンするこの検査は、現在提供されている出生前診断において、最も情報量が多く、解像度の高い選択肢です。

ホールゲノム解析(WGS)とは?

遺伝子の「すべて」を網羅する、科学の到達点

ヒトのゲノムはおよそ30億個の塩基対(DNAの文字)で構成されています。

  • エクソーム解析(WES): タンパク質の設計図となる「エクソン領域(全体の約1〜2%)」のみを効率的に解析します。
  • ホールゲノム解析(WGS): エクソン領域に加え、これまで解析が難しかった「イントロン+非コード領域」を含む、ゲノム全域(100%)を解析対象とします。

近年の研究では、病気の発症に関わるスイッチの役割を果たす領域が、この「非コード領域」にも存在することが判明しています。WGSは、文字通り「一文字も漏らさずに読み解く」ことで、これまでの検査では到達できなかった微細なリスクまでを可視化します。

次世代シーケンサー(NGS)による高深度解析

ホールゲノム解析の精度を支えるのは、次世代シーケンサー(NGS)による膨大なデータの積み重ねです。

信頼性を担保する指標「カバレッジ(深度)」

解析データの正確性を測る指標として「カバレッジ(Depth of Coverage)」があります。ターゲット領域が平均して何回繰り返し読み取られたかを示す数値であり、以下の数式で定義されます。

C = (L × N) / G

  • L:1回あたりの読み取り塩基長(リード長)
  • N:総リード数
  • G:ターゲット領域(ゲノム全体)の総塩基対数

ホールゲノム解析プランでは、このカバレッジを極めて高く設定し、30億塩基という広大な領域においてノイズを排除した精密なデータ取得を行います。

検査プランの仕様

プラン名 ホールゲノム解析(WGS)プラン
検査対象 全ゲノム領域(30億塩基対すべて)
検査費用 550,000円(税込)


他の検査手法との比較

比較項目 エクソーム解析(WES) ホールゲノム解析(WGS)
解析対象 エクソン領域(約1〜2%) ゲノム全域(100%)
情報量 既知の疾患原因遺伝子に特化 圧倒的(未知の領域も網羅)
構造異常 検出に限界がある 高い検出能力
微小欠失・重複など)
非コード領域 解析対象外 解析対象(調節領域など)


ヒロクリニックでホールゲノム解析を受けるメリット

1. 解析対象の最大化

染色体の「数」の異常だけでなく、微小な構造変化(コピー数多型:CNV)や、特定の単一遺伝子疾患のリスクまで、現時点で科学的に解析可能な最大範囲の情報を得ることができます。

2. 国内自社ラボによる一貫体制

検体は海外へ送ることなく、国内の高度解析拠点にてシーケンシングを実施します。情報の機密性を保ちつつ、輸送による検体劣化のリスクを最小限に抑え、迅速な結果報告を可能にしています。

3. 専門医によるアフターフォロー

ホールゲノム解析は極めて膨大なデータが得られるため、その解釈には高度な専門知識が必要です。ヒロクリニックでは、解析結果の医学的意義について、専門医が丁寧にご説明し、ご家族の意思決定をサポートします。

検査の限界について

ホールゲノム解析は、以下の限界点をご理解いただく必要があります。

  • 意義不明な変異(VUS): 変異が見つかっても、それが現代の医学で「病気に直結するかどうか」が確定できない場合があります。
  • 環境要因の不検出: 遺伝子以外の要因(妊娠中の環境など)による疾患は、本検査では判別できません。

一般的な検査の流れ

  1. ご予約: 24時間受付のWeb予約からお申し込みください。
  2. 診察・採血: 医師によるカウンセリング後、お母様の血液を約10ml採血します。
  3. 国内解析: 提携ラボにて、最新のNGSを用いて30億塩基を精密に解析します。
  4. 結果報告: 解析完了後、マイページにて詳細なレポートを開示します。必要に応じて、医師による結果解説を行います。

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