不育症と流産の真実|染色体異常と最新検査NIPT【YouTube動画解説】

こんにちは。未来のあなたと赤ちゃんを笑顔にする、おかひろしです。

このコラムでは、NIPT(新型出生前診断)を中心に、医学的根拠に基づいた情報を、感情論ではなくデータで分かりやすくお届けしています。

妊娠・出産は当然のようにうまくいくものと期待する中で、流産という現実に直面することは、非常に辛いことです。特に2回、3回と流産を経験すると、「また同じことが起きたらどうしよう…」「原因は自分の体にあるのか」と、不安と自責の念に押し潰されそうになる方が少なくありません。

まず最初にお伝えしたいのは、あなたのせいではありません。

実際、2回連続の流産(反復流産)を経験する女性は約5%、3回以上(不育症)は**約1%と、決して「特別に稀なこと」**ではありません。

今日は、流産が続いたときに抱える苦しさを和らげるため、流産の主な原因を医学的に正しく理解し、次の妊娠に向けて必要な**「不育症検査」NIPTの位置づけ**について詳しく解説します。


1. 📊 流産の回数と経験率:「一人で抱え込まない」という事実

1-1. 流産は決して珍しいことではない

医学的には、妊娠全体の**10〜15%**は流産で終わるといわれています。

流産の回数経験する女性の割合医学的分類と推奨される対応
1回多くの女性が経験(10〜15%)珍しいことではない。過度に心配する必要なし。
2回連続約5%**反復流産。**この段階で検査や医師への相談が推奨される。
3回以上連続約1%**習慣流産(不育症)。**専門的な精密検査と治療が必要。

2回、3回と流産を繰り返す方は、医学的なサポートが検討される段階に入ります。**「自分だけが不幸なのではないか」**という苦しさは、決して一人で抱え込むべきものではありません。

1-2. 不安を乗り越えるための希望のデータ

最も大切なデータは、次の妊娠への希望です。

  • 反復流産を経験された方の約75%が、その後の妊娠で無事に出産に至っているという研究報告があります。

流産を繰り返したからといって、**「次も必ず同じ結果になる」わけではありません。**適切な検査とケアによって、多くの方が赤ちゃんを授かっているという事実が、次の妊娠を支える大きな希望となります。

2. 🔬 流産の主な原因:「赤ちゃん側」と「母体側」の問題

流産の原因は一つではなく、**「赤ちゃん側」「母体側」**の複数の要因が関わっています。

2-1. 赤ちゃん側の染色体異常(最も多い原因)

  • 割合: 早期妊娠の流産の**50〜70%**は、胎児の染色体異常によるものとされています。
  • メカニズム: 卵子や精子ができる過程、あるいは受精後の細胞分裂の過程で、染色体の数や遺伝子にエラーが起き、妊娠が継続できなくなります。
  • 重要性: これは偶然の出来事であり、親の生活習慣や行動のせいではありません。

2-2. 母体側の問題(反復流産で特に重要)

反復流産(2回以上)の場合、流産を繰り返す原因が母体側にある可能性が高まります。

原因の分類具体的な疾患・異常影響と関連性
免疫の異常抗リン脂質抗体症候群(APS)免疫の異常で血栓ができやすく、胎盤の血流が阻害される。(反復流産の約15%に関連)
ホルモンの異常甲状腺機能異常、自己抗体甲状腺ホルモンは妊娠維持に不可欠であり、異常があると流産リスクが上昇する。
子宮の形・構造の異常双角子宮、子宮中隔など胎児が成長できるスペースが不十分になり、胎盤が安定して根付きにくい。(3回以上流産の15〜20%に報告)
血液凝固の体質易栓症(血液が固まりやすい体質)胎盤の血流が阻害される可能性がある。(一部研究で反復流産の49〜65%に関連報告あり)

3. 🔎 原因を特定し、次の妊娠に備える「不育症検査」

流産を繰り返した場合、原因を特定し、次の妊娠に向けて治療方針を立てるために、**「不育症検査」**と呼ばれる多角的な検査が推奨されます。

検査の種類具体的な検査内容と目的治療の可能性
① 染色体検査流産した胎児の染色体検査、および夫婦の染色体検査親がバランス型転座などの異常を持つ場合、流産リスクの上昇を把握。
② 免疫・ホルモン検査抗リン脂質抗体検査、甲状腺自己抗体検査。APSであればアスピリン・ヘパリン、甲状腺異常ならホルモン補充などで流産リスクを下げられる
③ 子宮の形態検査超音波、MRI、子宮鏡検査。子宮形態異常が見つかれば、手術で改善できる場合がある。
④ 血液凝固因子検査血液が固まりやすい体質(易栓症)の有無を調べる。必要に応じて血液をサラサラにする治療が検討される。

4. 🔬 NIPT(新型出生前診断)の位置づけと役割

不育症検査とは別に、次の妊娠における胎児の状態を早期に知るための選択肢としてNIPTがあります。

4-1. 流産の最大の原因を早期に把握

NIPTは、流産の最大の原因である胎児の染色体異常のリスクを、妊娠初期に母体や胎児に大きな負担をかけずに確認できる検査です。

  • 検査対象: ダウン症(21トリソミー)、18トリソミー13トリソミーなどの代表的な異常。
  • NIPTの意義: 流産組織の検査によって、もし**「次の妊娠で再び染色体異常がある可能性」**を知りたい場合、NIPTは侵襲的な検査(羊水検査など)に進む前に、高精度なスクリーニング情報を提供します。

4-2. 検査の幅と「安心の早さ」

すべての染色体異常流産につながる可能性があるため、ヒロクリニックのように、3つのトリソミーだけでなく、全染色体の異常や微小欠失症候群まで幅広く調べられるNIPTを選択することは、より包括的な情報と安心につながります。

「できるだけ早く知りたい」というニーズに応え、妊娠10週以降だけでなく、妊娠6週から検査が可能な施設もあります。


💡 まとめ:責任を一人で抱え込まず、次のステップへ

今日は、【反復流産】というデリケートなテーマについてお話ししました。

  • 流産の原因: 最も多いのは胎児の染色体異常(親のせいではない偶発的なもの)です。反復流産では、母体の免疫やホルモン、子宮の構造など、治療可能な原因を探ることが重要です。
  • 次の妊娠への希望: 反復流産を経験した方の**約75%が無事に出産に至っています。**決して希望を失わないでください。
  • 大切なこと: 「自分や夫のせい」と責めることではなく、不育症検査によって原因を正しく把握し、治療やNIPTなどの医学的なサポートを得ながら、次の妊娠に備えることです。

責任を一人で抱え込まず、専門医とともに原因を探り、正しい知識とケアで次の妊娠に向けて前向きに進んでいきましょう。