陣痛が来たときにすべきこと:初産婦のためのアドバイス

病院服を着ている妊婦

出産が近づくと誰もが気になる「陣痛」。特に初めての出産となると、どのタイミングで病院に連絡すべきか、どのように対処すればいいのか、不安や緊張が高まるものです。この記事では、初産婦が知っておきたい陣痛の見極め方や、適切な行動指針について、専門的な知見とともにわかりやすく解説します。また、近年注目されている出生前診断NIPT)との関係にも触れながら、心構えのヒントをご紹介します。

陣痛の兆候を見極める

前駆陣痛と本陣痛の違い

出産前に多くの方が経験する「前駆陣痛」は、本格的な陣痛の準備段階であり、数時間〜数日間続くこともあります。本陣痛との主な違いは、「痛みの規則性」と「強度の増加」。本陣痛は10〜15分間隔から始まり、次第に短く、強くなります。時間を計測しながら痛みの様子を観察することが大切です。

おしるしと破水のチェック

おしるし(血が混じったおりもの)や破水も出産のサインです。特に破水の場合は感染リスクを防ぐため、すぐに病院に連絡が必要です。自宅での対応としては、ナプキンをあてて安静にし、シャワーなどは控えましょう。

陣痛が始まったときに取るべき行動

病院への連絡のタイミング

多くの産院では、初産婦の場合「10分間隔で1時間以上続く」陣痛を目安に連絡するよう指導しています。ただし、痛みの感じ方や体調には個人差があるため、迷った場合は早めに連絡し指示を仰ぎましょう。妊娠高血圧症候群や合併症のある方は、より早期の対応が必要になることもあります。

移動時の注意点

病院へ向かう際は、家族やパートナーの運転で移動するのが基本。タクシーを使う場合は、「マタニティタクシー」などのサービスを事前登録しておくと安心です。急激な陣痛や破水の場合に備え、入院バッグは早めに準備しておくことが大切です。

出産に備える心と体の準備

リラックス法と呼吸法の習得

陣痛中は、呼吸が浅くなりがちです。助産師や産婦人科医の指導のもと、リズム呼吸や腹式呼吸の練習をしておくと、痛みの軽減や冷静な対応につながります。妊婦ヨガやマタニティピラティスなども心身の準備に効果的です。

家族やパートナーとの連携

陣痛時に誰が付き添うのか、病院への連絡手順、緊急連絡先などをあらかじめ共有しておくことは、スムーズな行動につながります。パートナーも心構えをもって臨むことで、妊婦さんの精神的な支えとなります。

赤ちゃんのお世話セット

NIPTと出産前の準備:早めの情報収集がカギ

出生前診断NIPT)は、妊娠10週以降に受けられる非侵襲的な遺伝子検査で、ダウン症などの染色体異常の有無を高精度に調べられます。出産に向けた心構えとしても、多くの方が検討している選択肢の一つです。

NIPTを受けたことで得られる安心感

NIPTを受けることで、出産前に得られる「安心感」は想像以上に大きなものです。万が一の備えとして医療機関との連携が必要になるケースでも、早期に体制が整えば対応もスムーズに進みます。

情報過多の時代に、信頼できる医療情報を

インターネット上には多くの情報があふれていますが、正しい医療判断のためには医師との面談や、信頼できる検査機関の利用が不可欠です。NIPTの結果を受けてどのように出産や子育てに備えるかも、家族で話し合っておくと良いでしょう。

陣痛に備えたチェックリスト

陣痛の間隔や強度を記録するアプリの準備
陣痛が始まったら、時間の間隔や痛みの強さを正確に記録することが重要です。スマートフォンのアプリを使えば、自動で間隔を計測でき、病院へ連絡するタイミングの判断にも役立ちます。信頼できるアプリを事前にダウンロードし、使い方にも慣れておきましょう。


病院・産院の連絡先をすぐに使えるように
陣痛や破水が始まったら、すぐに病院へ連絡する必要があります。通院している産院やかかりつけの医師の電話番号は、スマートフォンの連絡先に登録しておくだけでなく、紙にメモして母子手帳や財布にも入れておくと安心です。


マタニティタクシーや移動手段の事前確認
陣痛中の移動は、自分で運転することができないため、家族やタクシーに頼ることになります。地域によっては「マタニティタクシー」と呼ばれる妊婦専用の送迎サービスがあり、事前登録すれば24時間対応してもらえる場合もあります。利用可能なサービスを調べて予約・登録しておきましょう。


入院セット(母子手帳、保険証、着替えなど)を早めに用意
入院に必要な持ち物は、予定日よりも早く必要になることもあります。母子手帳、健康保険証、診察券、印鑑に加え、着替え、洗面用具、産褥ショーツ、赤ちゃん用の肌着など、病院の案内に沿ってまとめておくことが重要です。キャリーバッグやリュックなど、すぐに持ち出せる形で玄関近くに置いておくと便利です。


NIPTやその他の出生前検査の結果・資料を持参
妊娠中に受けたNIPT(新型出生前検査)や、その他の超音波検査・血液検査の結果は、出産時の母体・胎児の状態を医師が正確に把握するうえで大切な情報になります。検査結果や診断書、紹介状などがある場合は、入院セットと一緒に保管しておきましょう。


これらの準備を余裕を持って整えておくことで、出産当日も落ち着いて行動することができます。不安な点がある場合は、早めに医師や助産師に相談しておくと安心です。

まとめ:焦らず、落ち着いて行動することが何より大切

陣痛が来るということは、いよいよ赤ちゃんに会えるサインでもあります。不安になるのは自然なことですが、正しい知識と準備があれば、落ち着いて出産に臨むことができます。出生前診断NIPT)などの検査も含め、妊娠中は自分と赤ちゃんのための情報収集と対話の時間。信頼できる医療機関や家族と連携しながら、心と体の準備を進めていきましょう。

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