こんにちは。未来のあなたと赤ちゃんを笑顔にする、おかひろしです。
このチャンネルでは、NIPT、新型出生前診断を中心に、医学的根拠に基づいた情報を、感情ではなくデータをもとに、わかりやすくお届けしています。
「食事に気をつけて、温活もして、サプリも飲んでいるのに……」 「私の努力が足りないから、赤ちゃんが来てくれないのかな?」
妊活や妊娠生活の中で、そんなふうに自分を責めてしまっている方はいませんか? 確かに、食事、運動、睡眠など、日々の努力で改善できることはたくさんあります。しかし、医学的な視点から見ると、**「どれだけ努力しても、どうしても変えられない事実」**というものが存在します。
今回は、NIPT(新型出生前診断)の専門医として数多くの妊婦さんと向き合ってきたヒロクリニック・岡弘医師の解説を元に、妊娠における「努力で変えられること」と「変えられないこと」、そしてその向き合い方について、感情論ではなく医学的データに基づいて紐解いていきます。
まずは、ご自身の心がけ次第でコントロールできる要素についてです。岡医師は、特に重要なポイントとして以下の4つを挙げています。これらは母体の健康だけでなく、赤ちゃんの発育に直結する土台となります。
「バランスの良い食事」と言われますが、妊娠において特に意識すべき栄養素は**「鉄分」と「葉酸」**です。
「寝不足は大敵」とよく言われますが、これは単に疲労回復のためだけではありません。 十分な睡眠は、傷ついた細胞を修復し、赤ちゃんの成長に必要なホルモンバランスを整えるために不可欠です。
また、過度なストレスはホルモンバランスを乱す大きな原因となります。妊娠中は不安がつきものですが、意識的にリラックスできる時間を持ち、心身ともにリフレッシュすることを心がけましょう。ストレスを溜め込まないことも、立派な「母体へのケア」の一つです。
妊娠中に特に注意が必要なのが**「妊娠糖尿病」**です。 「私は今まで糖尿病なんて言われたことないし、痩せ型だから大丈夫」と思っていませんか? 実は、妊娠するとホルモンの影響で、誰でも血糖値が上がりやすい状態になります。
妊娠糖尿病になると、お母さんだけでなく赤ちゃんにも様々な合併症のリスクが生じます。 これを防ぐためには、過度な糖分摂取(スイーツやジュースなど)を控え、体重管理を徹底することが重要です。定期的な妊婦健診で採血を行い、ホルモンバランスや血糖値の推移をしっかり観察していく必要があります。
これは先ほどの糖尿病予防にも繋がりますが、適正体重を維持することは、妊娠高血圧症候群などのリスク軽減に直結します。
ここでポイントとなるのが「基礎代謝(筋肉量)」です。 筋肉量を増やして基礎代謝を上げておけば、エネルギーを消費しやすい、健康的で太りにくい体を作ることができます。 しかし、妊娠してから急にハードな筋トレをすることはできません。だからこそ、**「妊娠前の体作り」**が非常に重要なのです。これから妊娠を望む方は、今のうちから適度な運動で基礎代謝を高めておくことが、未来の安産への投資となります。
ここまで「変えられること」をお話ししましたが、一方で、どんなに食事に気を使っても、どんなに運動をしても、個人の努力ではどうしても変えられない領域があります。
それが、**「染色体(遺伝子)」**の問題です。
岡医師は、「意外と見落とされがちなのが染色体異常の可能性であり、ここには努力では抗えない『年齢』や『遺伝』の壁がある」と語ります。
女性が年齢を重ねると、卵子の老化に伴い、染色体異常が起こる確率が上昇します。 これは自然の摂理であり、「若作り」や「アンチエイジング」で見た目を若く保つことはできても、卵子の染色体の状態まで若返らせることはできません。
データによると、約1万人の妊娠のうち、約800人程度(約8%)に何らかの染色体異常が発生すると言われています。年齢が高くなればなるほど、この確率は上がり、それが流産の原因になったり、ダウン症候群などの疾患に繋がったりします。 「年齢によるリスク上昇」は、誰にも変えることができない事実なのです。
もう一つ、年齢に関係なく起こるのが遺伝的な要因です。 最も有名なのが**「ロバートソン転座」**と呼ばれるものです。
これは、ご両親(お父さんやお母さん)のどちらかが、生まれつき特定の染色体(例えば21番染色体など)の一部が他の染色体にくっついている状態を指します。 重要なのは、この転座を持っているご本人は全く健康で、何の症状もないという点です。そのため、妊娠して検査をするまで、自分が転座を持っていることに気づかないケースがほとんどです。
しかし、いざ子供を作ろうとした時、その構造が原因で、赤ちゃんに染色体異常(ダウン症など)が効率的に発症しやすくなったり、流産を繰り返したりすることがあります。 これもまた、食事や生活習慣の改善で治せるものではなく、「変えられない体質」の一つです。
「変えられないなら、どうしようもないの?」 そう絶望する必要はありません。岡医師は、**「変えられないからこそ、最新の医療技術を使って『予見』し、対策を立てることが重要」**だと説きます。
努力で変えられない部分を補うのが、**NIPT(新型出生前診断)**をはじめとする検査の役割です。
もし、ご自身やパートナーの家系にダウン症の方がいたり、原因不明の流産を繰り返している場合は、妊娠前にご夫婦で染色体検査(血液検査)を受けることをお勧めします。 自分たちに「ロバートソン転座」などのリスク因子があるかどうかを事前に知ることで、体外受精の際の着床前診断(PGT-A)を検討するなど、戦略的な妊活が可能になります。
妊娠が成立した後、お腹の赤ちゃんの状態を知るために最も有効なのがNIPTです。 お母さんの腕から血液を採取するだけで、血液中に漂う赤ちゃんのDNAを分析し、染色体異常(21トリソミー、18トリソミー、13トリソミーなど)のリスクを調べることができます。
「変えられない事実」を変えることはできませんが、それを早期に発見し、生まれてくる赤ちゃんと家族のために「どう準備するか」を考える時間は作ることができます。
妊娠・出産は奇跡の連続ですが、そこには「自分たちの頑張り」と「神のみぞ知る領域(遺伝子・染色体)」の両方が存在します。
岡医師のメッセージは明確です。 「まずは全力で、食事や生活習慣など『変えられるところ』を整えること。そして、どうにもならない『変えられないところ』に関しては、最先端の医学を使ってリスクを予見し、備えること」
この2つを組み合わせることが、結果として不安を減らし、未来のあなたと赤ちゃんを笑顔にすることに繋がります。 「私のせいかも」と自分を責める必要はありません。変えられない部分は医療に頼り、変えられる部分でベストを尽くす。そんな冷静かつ前向きな姿勢で、新しい命と向き合ってみてはいかがでしょうか。
もし、年齢のことや遺伝的なリスクで不安を感じているなら、一人で悩まずにNIPTなどの検査を検討したり、専門医に相談したりしてみてください。「知ること」は、あなたと赤ちゃんを守るための、立派な愛情の一つです。
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