こんにちは、未来のあなたと赤ちゃんを笑顔にする「おかひろし」です。
出生前診断(NIPT)について、「私はまだ20代だから関係ないかな?」「高齢出産の人だけが受けるものでしょう?」と思っていませんか?
確かに年齢は大きな要因ですが、実はそれだけではありません。
若いお母さんであっても、染色体の変化が起こる可能性はゼロではありませんし、お父さんの年齢や家系が関わってくることもあります。
今回は、医師の視点から**「特にNIPTを検討すべき人の3つの条件」**について、データを用いて分かりやすく解説します。後悔のない選択をするための参考にしてください。
NIPT(新型出生前診断)は、お母さんの腕から採血するだけで、お腹の赤ちゃんのDNA断片を調べ、染色体異常のリスクを判定する検査です。
羊水検査のようにお腹に針を刺さないため、流産のリスクがほぼなく、母子ともに安全なのが最大の特徴です。
一般的なNIPTでは「21・18・13トリソミー」の3種類のみを調べますが、ヒロクリニックではさらに広い範囲をカバーしています。
これにより、通常の検査では見逃されてしまう染色体の変化も見つけることが可能です。
では、具体的にどのような方が検査を強く検討すべきなのでしょうか?
医学的根拠に基づいた3つの条件をお伝えします。
最も知られている要因ですが、やはり年齢と染色体異常(特にダウン症候群=21トリソミー)には明確な相関関係があります。
【年齢別ダウン症(21トリソミー)の確率目安】
見ていただくと分かる通り、35歳を境に確率は急激に上がります。40歳では約1%(100人に1人)という現実的な数字になります。このデータからも、35歳以上の方はNIPTを受ける医学的な意義が非常に大きいと言えます。
意外に思われるかもしれませんが、お父さんの年齢もリスクに関係します。
近年の研究で、父親の加齢は精子のDNA損傷に関連しており、特に「性染色体異常」などのリスクを高めることが指摘されています。
例えば、50歳以上の父親から生まれる子どもは、30代の父親に比べて性染色体異常のリスクが2倍以上になるという報告もあります。「母は若くても、父は高齢」というカップルの場合も、検査を検討する十分な理由になります。
ダウン症の多く(約90〜95%)は「標準型」といって偶然起こるものですが、一部は**「遺伝」**が関与しています。
ご両親のどちらかが「均衡型転座」という染色体の特徴を持っている場合、それがお子さんに受け継がれ、染色体異常(転座型ダウン症など)として現れることがあります。
このケースでは、再発率(次の子もダウン症になる確率)が約10%前後と、一般的な確率よりもかなり高くなります。
ご家族やご親族に染色体異常の方がいらっしゃる場合は、遺伝カウンセリングを含めたNIPTの検討をお勧めします。
NIPTを受ける上で理解しておきたいのが、「結果をどう読むか」です。
NIPTは精度が高い検査ですが、あくまで「非確定診断(スクリーニング)」です。
当院(提携:東京衛生検査所)の検査結果には、独自の指標である**「陽性スコア」**が記載されます。
これは、「NIPTで陽性と出た時、本当にその病気である確率(陽性的中率)」を数値化したものです。
このスコアがあることで、陽性が出た際にも「どのくらい心配すべきか」「モザイクの可能性はあるか」をより冷静に判断する材料になります。
今回のポイントをまとめます。
「検査を受けるのが怖い」と感じるのは当然のことです。
しかし、NIPTは不安を煽るためのものではなく、**「現状を正しく知り、赤ちゃんを迎える準備をするため」**の選択肢です。
もし迷われているなら、一人で抱え込まず、まずは専門医にご相談ください。
私たちは、あなたの選択と未来を全力でサポートします。
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