妊娠中に避けるべき食品とは?専門家が教える安全な食生活の秘訣【YouTube動画解説】

【質問者】
先生、妊娠中に『食べない方がいい』って言われるものって、たくさんありますよね。具体的にどんなものがあるんでしょうか?
【先生】
そうですね。ネット上にはさまざまな情報がありますが、妊娠中に注意が必要な食べ物は大きく分けて2つのタイプがあります。
1つは「過剰摂取すると問題になる食べ物」、もう1つは「食中毒のリスクがある食べ物」です。
「過剰摂取」に注意すべき食べ物
① “アルコール入りの菓子”
洋酒入りのチョコやケーキにアルコールが含まれている場合があります。
胎児はアルコールを分解できないので、発達への悪影響や胎児性アルコール症候群のリスクが心配されます。
たまに少量食べる程度なら大きな問題はありませんが、毎日食べ続けるとアルコールの摂取量が増えるだけでなく、糖分の摂りすぎにもつながります。
② “うなぎやレバー”
ビタミンAが豊富で栄養価は高いですが、ビタミンAは目や皮膚の健康に役立ちますが、妊娠中に過剰摂取すると胎児の奇形リスクが高まると報告されています。 週1回程度ならむしろ栄養源として安心して食べられます。
③ “ひじき”
無機ヒ素が含まれているため、大量摂取は望ましくありません。
煮物や小鉢程度を週1回ほどなら問題ありません。むしろ鉄分や食物繊維を摂れる良い食品です。

④ “大型魚(マグロ・カジキ・メカジキなど)”
食物連鎖の影響で水銀が体内に蓄積していることがあります。
妊娠中に水銀を摂りすぎると、赤ちゃんの神経発達に影響が出る可能性があります。
厚生労働省は「週にマグロの握り3〜4貫程度の80g程度」なら安全としています。
イワシ・アジ・サーモンなどの小型の魚は安心して食べられます。

「食中毒のリスク」に注意すべき食べ物
【質問者】
うなぎやひじきって健康に良いイメージでしたが、やっぱり“過剰摂取”は良くないんですね。「食中毒のリスク」に注意すべき食べ物はあるのでしょうか?

【先生】
妊娠中は食中毒のリスクに注意した方がよい食べ物はあります。
⑤ “火を通していないナチュラルチーズ”(ブリー・カマンベールなど)
加熱していない白カビタイプのチーズにはリステリア菌が潜んでいる可能性があります。妊娠中は免疫が弱まっているため、少量でも感染すると流産早産のリスクにつながることがあるんです。
ただし、加熱済みやプロセスチーズなら安全に食べられます。
⑥ “生卵”
生卵はサルモネラ菌がついている可能性があります。感染すると下痢や発熱、胃腸炎を起こし、重症化すると母体にも赤ちゃんにも悪影響が出ることがあります。必ずしっかり加熱して食べましょう。
⑦ “牛・豚・鶏などの生肉、ユッケ、レバ刺しなど”
生肉にはトキソプラズマやO-157などの腸管出血性大腸菌が潜んでいることがあります。妊娠中に感染すると、胎児に脳や眼の障害を残すこともあるんです。ですから、ユッケやレバ刺しなどの生肉は避けて、中心までしっかり火を通すことが必須です。
⑧ “生牡蠣などの二枚貝”
牡蠣やアサリ、ホタテなどの二枚貝はノロウイルスのリスクが高いんです。妊娠中にかかると激しい嘔吐や下痢で脱水症状になり、赤ちゃんへの血流にも影響する危険があります。こちらも必ず加熱調理をしてください。

【質問者】
生肉や生牡蠣は“なんとなく避けていた”けど、チーズなども気を付けないといけないのですね。
【先生】
その通りです。妊娠中のNG食材と言われるものの多くは、「絶対に食べてはいけない」わけではなく、「量と調理法に気をつける」ことが大切です。
妊娠中の食事は、神経質になりすぎる必要はありません。
「ほどほどに」「安心できる調理法で」を意識すれば、赤ちゃんにもお母さんにも優しい食生活になりますよ。

カフェインの摂取量について
【質問者】
コーヒーや紅茶って妊娠中はダメなんですか?
【先生】
いい質問ですね。まず、カフェイン自体が「絶対に禁止」ではありません。ただし、妊娠中は赤ちゃんへの影響を考えて、過剰摂取に注意が必要です。
カフェインは胎盤を通じて赤ちゃんに届きますが、胎児にはカフェインを分解する酵素がまだ十分に備わっていません。そのため体内に長く残ってしまい、過剰に摂取すると「低出生体重児」や「発達への影響」のリスクが指摘されています。
摂取の目安量として表を見てみましょう。成人の方は400mgまでとなっていますが、WHO世界保健機関やACOG米国産婦人科学会などでは 1日200~300mgまで なら安全としています。
・200mgは目安として
   コーヒー:約1〜2杯
   紅茶:約2〜3杯
   緑茶:約2〜3杯
   にあたります。

ただし、商品や抽出方法によってカフェイン量は大きく変わるため、「飲みすぎないこと」が基本です。
【質問】
カフェインを含む食品はどんなものがありますか?
【先生】
カフェインはコーヒーや紅茶だけでなく、いろいろな食品に含まれています。
ビターチョコ・ココア・コーラなどの炭酸飲料
これらを組み合わせると、知らないうちに200mgを超えてしまうこともあるので注意しましょう。
カフェインが入っている飲み物を飲むときは
・コーヒーは「モーニングの1杯」など時間を決めて楽しんでください。
・カフェインレスのコーヒーや紅茶を飲むこと
・夜は睡眠に影響するので控える

ことを意識しましょう。
妊娠中でも、工夫すれば「カフェインゼロ」にしなくても安心して楽しめます。
大切なのは「毎日どのくらい口にしているか」を知ること。妊娠中もストレスにならない範囲で、上手に取り入れていきましょう。

食品添加物や加工食品に注意
【質問者】
カップ麺やお菓子は、妊娠中でも大丈夫ですか?
【先生】
加工食品やスナック菓子も、たまに食べる程度なら大きな問題はありません。でも、妊娠中は特に次のような点に注意が必要です。
注意するべき点として
・”塩分の摂りすぎ”
カップ麺やスナック菓子は塩分が多いので、妊娠高血圧症候群やむくみのリスクを高めます。

・”食品添加物の多量摂取”
保存料・着色料・甘味料などが多く含まれる場合があり、過剰に摂取すると肝臓や腎臓に負担をかける可能性があります。
一時的に食べる分には大丈夫ですが、「毎日続ける」のは避けましょう。

・”高カロリー・高脂質”
ポテトチップスやチョコレート菓子などはエネルギーが高く、体重が急に増える原因になります。妊娠糖尿病のリスクにもつながります。

【質問者】
やっぱり毎日食べるのは避けた方がいいんですね。『ご褒美』と考えると気持ちもラクです!
【先生】
そうなんです。妊娠中だからといって「一切禁止」ではありません。むしろストレスにならないよう、たまには楽しむことも大事です。ただし基本は、バランスの良い食生活を意識してくださいね。

  
【質問者】
普段の食事で、特に気をつけた方がいいポイントはありますか?
【先生】
はい。妊娠中は免疫力が下がっているため、普段なら軽く済む食中毒でも、重症化しやすくなることがあります。お母さんだけでなく、赤ちゃんにも影響が出る可能性があるので、日常のちょっとした食事管理がとても大切なんです。
気をつけたいポイントとして
・”作り置きは冷蔵保存で2日以内に食べきる”
冷蔵庫に入れていても菌は少しずつ増えるので、なるべく早めに食べるのが安心です。

・”食べる前に必ず再加熱する”
電子レンジや鍋で「アツアツ」にして、中心部までしっかり加熱することで菌を殺せます。

・”包丁やまな板は生肉と野菜で使い分ける”
生肉や魚に付いている菌が野菜や果物に移らないように注意。面倒なら使い捨てシートやまな板を分けて使うのもおすすめです。

・”コンビニやお惣菜は消費期限内でも早めに食べる”
特に夏場は菌が増えやすいので、買ったらすぐに食べるのが安全です。

・”生野菜や果物はよく洗う”
表面に付いた農薬や菌を落とすために流水でしっかり洗いましょう。

【質問者】
普段のちょっとした工夫でリスクを減らせるんですね!赤ちゃんを守るためと思えば頑張れそうです
【先生】
そうですね。妊娠中だからといって特別なことをする必要はなく、“基本の食中毒予防”を丁寧にすることが一番のポイントです。