先天性腎性尿崩症

先天性腎性尿崩症先天性腎性尿崩症

概要

腎臓の腎尿細管細胞の抗利尿ホルモンに対する感受性が低下して、尿の水分の再吸収が障害されます。その結果、尿濃縮障害が惹起され、多尿を呈する疾患です。

疫学

カナダのケベック州における推測では男児100万人出生あたり8.8人の患者さん(X連鎖性潜性遺伝(劣性遺伝)形式)が認められたと報告されています。他の遺伝形式、非典型例、軽症例を加えるとこの数は増加すると思われます。

原因

先天性(遺伝性)腎性尿崩症は、腎臓の尿細管細胞の抗利尿ホルモンの2型受容体の遺伝子異常が大半を占め、X連鎖性劣性遺伝を呈します。まれなものとして、尿細管の抗利尿ホルモン感受性アクアポリン水チャネル遺伝子異常も報告されており、これは常染色体劣性遺伝を呈します。

AQP2遺伝子であれば当院のN-advance FM+プランN-advance GM+プランで検査が可能となっております。

症状

患者の年齢により症状が異なる。代表的には以下のような症状がある。
(1)胎児期:母体の羊水過多。
(2)新生児期:生後数日頃から、原因不明の発熱及びけいれんを来す。血中ナトリウムが高値を示す。
(3)幼児期~成人:多飲・多尿。

治療

現時点では根治治療は困難です。経験的にサイアザイド系利尿薬や、それに加えてインドメタシンなどの非ステロイド系抗炎症薬が併用されているが十分な効果は得られていません。軽症の腎性尿崩症では、抗利尿ホルモンによってある程度尿量を減少させることが可能と考えられています。

【参考文献】

難病情報センター – 先天性腎性尿崩症