Emery-Dreifuss 型筋ジストロフィー

Emery-Dreifuss 型筋ジストロフィーEmery-Dreifuss 型筋ジストロフィー

概要

幼小児期に発症する筋ジストロフィー、比較的緩徐に進行する筋力低下のほか、比較的早期から認める関節拘縮、心伝導障害を主症状とする疾患です。

本邦全体における筋ジストロフィーの患者数について正確な統計はありません。特に運動機能障害が軽度な方は受診率が低いため把握が困難です。地域医療機関で患者数調査が行われている秋田県・長野県・鹿児島県のデータや過去の調査、海外の文献等を参考にすると、筋ジストロフィーの 有病率 は人口10万人当たり17-20人程度(ジストロフィノパチー:4-5人、肢帯型:1.5-2.0人、先天性:0.4-0.8人、顔面肩甲上腕型:2人、筋強直性:9-10人、エメリー・ドレフュス型:0.1人未満、眼咽頭型:0.1人未満)程度と推測されます。

原因

核膜蛋白であるエメリン、もしくはA型ラミンの遺伝子変異による遺伝性筋疾患です。

EMD遺伝子であれば当院のN-advance FM+プランN-advance GM+プランで検査が可能となっております。

症状

発症は通常小児期で、筋力低下は近位筋に強いです。筋力低下に先行して関節拘縮が出現することもあります。足関節背屈制限、肘・膝関節などの伸展制限を認めるようになります。傍脊柱筋も好んで侵されるので前屈制限をきたし、脊椎強直(rigid spine)の状態を示す場合も多いです。本疾患には高頻度に心伝導障害を認め、まずP波の消失、次いでPR間隔の延長、接合部調律、心房細・粗動、房室ブロックなど心房内伝導障害を認めます。思春期から20歳代にかけて完全房室ブロックなどに至る場合があり、ペースメーカーや埋め込み型除細動器の装着を必要とする場合があり、定期的ない不整脈のモニタリングが必要です。検査では血清クレアチンキナーゼ(CK)値の軽度~中等度の上昇、針筋電図で多相性電位、早期干渉などの非特異的筋原性変化を認める。筋生検で筋ジストロフィー変化に加えて、エメリン変異による場合にはエメリン蛋白の欠損を免疫染色などで確認します。A型ラミン変異の場合には、遺伝子解析によって確認します。骨格筋の筋力低下は比較的緩徐で場合が多く、生命予後は不整脈による場合が多いです。

・拘縮を予防する治療
・心臓ペースメーカー

【参考文献】

難病情報センター – Emery-Dreifuss 型筋ジストロフィー