ファブリー病

ファブリー病ファブリー病

概要

ファブリー病はリソソーム酵素であるα-ガラクトシダーゼA(GLA)の遺伝子変異によるX連鎖性遺伝性疾患です。変異GLA酵素の活性は低く、基質である糖脂質グロボトリアオシルセラミド(Gb3 注1)やグロボトリアオシルスフィンゴシン(lyso-Gb3 注2)が分解されずに全身臓器の細胞のリソソームに蓄積し細胞障害を引き起こします。

PEX2遺伝子であれば当院のN-advance FM+プランN-advance GM+プランで検査が可能となっております。

症状

皮膚症状としては被角血管腫、幼児期や学童期に鋭い手足の痛み、汗をかかない、頻回の腹痛や下痢などが起こり、放置しておくと青年期や中年期になって腎症状(蛋白尿、腎不全)、心症状(心臓の肥大、不整脈)、脳の症状(脳梗塞、脳出血)が出現します。このように年齢とともに症状が重症化していきます。

治療

酵素補充療法と薬理学的シャペロン療法 対症療法としては、四肢末端痛にカルバマゼピンが有効で、腎障害に はACE阻害薬やARB、腎不全には血液透析、心病変や脳血管病変に 対しては抗不整脈薬、抗血小板療法などを用います。

【参考文献】

小児慢性特定疾病情報センター – ファブリー病