こんにちは、未来のあなたと赤ちゃんを笑顔にするおかひろしです
このチャンネルでは、NIPT、新型出生前診断を中心に、医学的根拠に基づいた情報を、
感情でなくデータを元に分かりやすくお届けしていきます。
妊娠10週のエコーで“首の後ろが少し浮腫んでいる”と言われ、ダウン症の可能性があるから出生前診断を検討してみては、と医師から提案されたなど突然そんなことを告げられたら、頭が真っ白になってしまいますよね。
不安や戸惑いで押しつぶされそうになるのは自然なことです。
ただ、実際これはただの可能性であり、確実にダウン症だということでもないんです。
では、赤ちゃんのダウン症は一体いつ、どんな方法で分かるものなのでしょうか?
今日は婦人科医の花澤先生とともに医学的な根拠と実際の検査の流れを踏まえて、専門的な視点から分かりやすく整理していきます!
【本編】
【ひろし先生】
本日は「妊婦健診でダウン症はいつ分かる?」という婦人科領域のテーマなのでヒロクリニック大宮駅前院院長の花澤先生とお話しできたらと思います。先生、よろしくお願いします。
【先生】
よろしくお願いします。
ダウン症って赤ちゃんがどれくらい育ったときにわかるの?
【ひろし先生】
妊婦健診のなかで“赤ちゃんがダウン症かもしれない”と分かることはあるのでしょうか?
【先生】
通常の妊婦健診でダウン症を特定することはできません。
ただし、妊娠の週数によって、“ダウン症の兆候”や“可能性”を推測するヒントは見つかることがあります。
例えば、妊娠初期にはNTという首の後ろのむくみを測定することで、ダウン症の可能性を推測することができます。
この厚みが3.0mmを超えるとリスクが高いとされています。
妊娠中期になると、心臓の異常や骨格の短縮など、見た目の形態異常が超音波検査で見えてくる場合があります。
ただし、どちらもあくまで“兆候”であり、確定診断ではありません。
【ひろし先生】
なるほど。
つまり妊婦健診での超音波は“異常の可能性を拾う”ことはできても、“確定”には使えないということですね。
【先生】
超音波検査は妊娠経過を確認する上で非常に大切ですが、“ダウン症かどうか”を直接的に調べる検査ではありません。
妊娠11〜13週頃にはNTの厚みや鼻骨の形成などを評価し、妊娠18〜20週には胎児の心臓、脳、手足、臓器など、より詳しく形態異常を確認できます。
【ひろし先生】
“ダウン症の可能性があるかどうか”って、実際にはどんな検査で分かるのでしょうか?
臨床の現場でも、妊婦さんからよく聞かれる質問なんです。
【先生】
“胎児ドック”と呼ばれる精密超音波検査があります。これは18〜20週頃の妊娠中期に行うことが多く、形態異常の可能性をかなり高い精度でチェックできます。
【ひろし先生】
胎児ドックでは具体的にどんなポイントを見ていくのですか?
【先生】
胎児の心臓、四肢、内臓などの形態異常を重点的にみていきます。
この時期が最も異常を検出しやすいとされています。そのため妊娠中期の胎児精密超音波エコー検査は必要です。
たとえば脳の発達では、小脳の形成がちゃんとできてるかとか、脳室の拡がりがあるかとかを見ることで、無脳症とか水頭症、キアリ奇形といった異常の兆候をチェックします。
心臓も大事なチェックポイントで、四つの部屋がちゃんとできてるか、血流の向きや弁の動きも見て、心室中隔欠損やファロー四徴症みたいな心奇形の兆候を確認します。
それから肺や横隔膜。横隔膜ヘルニアなどがあり、肺がうまく広がらなかったり、内臓が胸の方に入り込んじゃう病気なんですが、それもエコーで見つかることがあります。
顔つきも重要です。
たとえば口唇口蓋裂っていう、唇や口の中がちゃんとくっつかない状態とか、顎が小さすぎる、鼻が低すぎるといった“顔の非対称”もチェックします。
お腹まわりでは、胃や腸が正しい位置にあるかどうか、臍帯の状態に異常がないかを見ます。
腸閉鎖や臍帯ヘルニアなんかはここで分かることが多いです。
骨格は、手足の長さや動き、指の本数などを見ます。
四肢が短かったり、多指症・合指症といった異常があると、染色体異常との関連を考えます。
染色体異常のサインになる“マーカー”が出てないかも見ます。
たとえば、首の後ろのむくみが多いとか、鼻骨がないとか。
これがあると、ダウン症や18トリソミーなどの可能性を疑う根拠になるんですね。
| 項目 | 内容 | 見つかる可能性のある異常 |
| 🧠 脳 | 脳室の拡大、小脳の形成、無脳症など | 水頭症、脳梁欠損、キアリ奇形など |
| 💓 心臓 | 4心腔、血流の向き、弁の動き | 心室中隔欠損、心臓奇形、ファロー四徴症など |
| 🫁 胸部・肺 | 肺の発育、横隔膜の状態 | 横隔膜ヘルニア、肺嚢胞など |
| 🍴 顔面 | 唇・鼻・顎の形成 | 口唇口蓋裂、顔面非対称 |
| 🫃 腹部・消化器 | 胃・腸の位置、臍帯の様子 | 腸閉鎖、臍帯ヘルニア、腸回転異常 |
| 💀 骨格 | 手足の長さ・動き・本数 | 四肢短縮症、合指症、多指症、関節拘縮 |
| 🧬 染色体異常の「兆候」 | 特徴的なマーカーの有無 | ダウン症(21トリソミー)、18トリソミーなどの可能性 |
【ひろし先生】
確かに幅広くチェックするんですね。
エコーだけでここまで情報が得られるのは大きいですが、胎児ドック以外の検査もあるのでしょうか?
【先生】
はい。他にも検査はあります。
まずは、母体血清マーカー検査と呼ばれるもので、15〜18週くらいで検査ができます。妊婦さんの血液を採って、赤ちゃんの染色体異常の「確率」を数値で評価する検査です。
もうひとつは、コンバインド検査といって、首のむくみのNTを測定する超音波と、母体血清マーカーを組み合わせた検査で、妊娠11〜13週ごろに受けられます。
どちらもあくまで“確定診断”ではなく、“確率的にリスクを評価する”検査です。
【ひろし先生】
なるほど。リスク評価という意味では重要ですが、精度の面では限界がある。
そこでNIPTが注目されてきたということですね。
【先生】
その通りです。
これは、妊婦さんの血液から赤ちゃんのDNAの断片を分析して、染色体異常の可能性を高精度でスクリーニングできる検査です。
ダウン症の21トリソミーや18・13トリソミーといった代表的な染色体異常については、99%以上の高い検出精度があるとされています。
妊娠10週から受けられるクリニックが多いですが、ヒロクリニックでは妊娠6週から受けることができ、体への負担もほとんどなく、お腹に針を刺したりしない非侵襲的というのも大きなメリットです。
また最近では、このNIPTにさらに詳しい検査内容を追加できる検査項目も増えています。
例えば、「全染色体検査」や「微小欠失・重複症候群の検査」などです。
一般的なNIPTでは13・18・21番染色体しか見ませんが、それ以外にも、1〜22番すべての常染色体の異常を調べることもできます。
また、さらに一歩進んで、“22q11.2欠失症候群のディジョージ症候群”や“ウィリアムズ症候群”など、116種の「微小欠失・重複」に関わる遺伝性疾患を網羅的に調べることもできます。
【ひろし先生】
もし複数の所見が同時に見つかった場合、どう解釈すべきでしょうか?
NTの肥厚や心臓の異常など、判断に迷うケースも多いと思うのですが。
【先生】
1つの所見だけでは判断材料としては不十分なことが多いです。
たとえば、首の後ろのむくみ(NT)が少し厚いとか、心臓の弁の動きが少し気になる程度では、決定的な根拠にはなりません。
でも、複数の所見が組み合わさって現れている場合は話が変わってきます。
たとえば
・NTの厚みが大きい
・鼻骨が確認できない
・心室中隔欠損が見つかった
・腸が異常に明るく映っている
こういった所見が2つ3つと重なると、ダウン症や18トリソミー、22q11.2欠失症候群などの染色体異常の可能性が高くなるんです。
| 種類 | 検査できる時期 | |
| 通常の超音波 | 11〜13週頃 | NT肥厚があった場合には再検が必要 |
| 胎児ドック | 18〜20週頃 | 術者の技量による |
| NIPT | 6から10週 | 再現性が高い。形態学的な異常はわからない。 |
| クアトロ検査 | 15〜18週 | 精度が低い |
その場合、NIPTを受けて精度の高いスクリーニングを行い、陽性だった場合は羊水検査など確定診断に進みます。
心配な方は、“カウンセリング”を受けて、専門家と一緒に判断するのが安心です。
【ひろし先生】
なるほど。つまり“組み合わせ”で精度が上がるということですね。
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