NIPT(新型出生前診断)は、妊娠15〜16週までに受けるのがひとつの目安です。 ただし「いつまで」の本当の答えは、結果が出るまでの日数と、その後の選択肢によって変わります。
この記事では、上限の週数だけでなく「なぜその週が締切になるのか」を、逆算の考え方で整理します。私はこれまで75,000件を超えるNIPTの結果報告に関わってきました。その現場感覚も交えてお話しします。
💡 この記事でわかること – NIPTを受けられる上限は妊娠何週か – 「いつまで」が中絶可能期限から逆算で決まる理由 – 結果が出るまでの日数で締切が2週間ずれること – 15週を過ぎてしまったときの選択肢 – 高齢妊娠・陽性時に残された時間とサポート
NIPTはいつまで受けられる?結論は妊娠15〜16週まで
NIPTの受検は、妊娠15〜16週までに終えるのが安心の目安です。 実務上は18週前後まで採血できる施設もあります。ただ、多くのクリニックが15〜16週を推奨するのには理由があります。
理由は、検査そのものの期限ではありません。結果が出たあと、次の行動をとる時間を残すためです。ここが「NIPT いつまで」を考えるうえで一番大切なところ。
当院で受検される妊婦さんも、90%以上が15週までに採血を終えています。遅くなるほど選択の幅が狭まるからです。まずは全体像を、下の表で確認してください。
| 項目 | 週数の目安 |
|---|---|
| 受検できる下限 | 妊娠10週0日〜 |
| ベストタイミング | 妊娠12〜13週 |
| 推奨される上限 | 妊娠15〜16週 |
| 実務上の限界 | 妊娠18週前後 |
この表の「推奨される上限」と「実務上の限界」に、1〜2週間の差があります。この差が何を意味するのか。順番に見ていきましょう。
そもそもNIPTは妊娠何週から受けられるのか
NIPTを受けられるのは、妊娠10週0日以降です。 これより早いと、正確な結果が出にくくなります。まず「いつから」を押さえておくと、締切の話が理解しやすくなります。
理由は、お母さんの血液に含まれる赤ちゃん由来のDNA量にあります。この「セルフリーDNA(cfDNA)」は、妊娠10週を過ぎると安定して検出できる量に達します。9週以前だと量が足りず、判定できないことがあるのです。
だからこそ、NIPTには「早すぎてもだめ」という特徴があります。焦って早く受けても、再検査になる可能性が残る。ここが超音波検査などとは違う点です。
なお当院では、心拍確認後であれば早期からの受検に対応しています。年齢制限や紹介状もありません。「いつから」の目安をさらに詳しく知りたい方は、NIPTはいつ・どこで・何を受けるべきかもあわせてご覧ください。
NIPTのベストタイミングは妊娠12〜13週
受検のベストタイミングは、妊娠12〜13週です。 精度・再検査リスク・心の準備という3つの観点から、この時期が最もバランスに優れます。
10週ちょうどでも受けられます。ただ、ごくまれにDNA量が境界線上になり、再採血が必要になることがある。12週に入ればその心配はほぼ消えます。
そして12〜13週なら、万一のときも時間に余裕があります。結果を受け取り、遺伝カウンセリングを受け、必要なら確定検査へ。この一連の流れを、追い立てられずに進められます。
X上でも、こんな声を見かけました。妊娠15週1日で受検された@bobo_popo27さんは「週数通りに無事育っていて、NIPTも陰性だった」と報告しつつ、受付から会計まで3時間かかったと書かれていました。私自身、混み合う時期の待ち時間には心を痛めています。だからこそ、余裕のある12〜13週での予約をおすすめしたいのです。

「いつまで」は中絶可能期限から逆算して決まる
NIPTの締切は、母体保護法が定める中絶可能期限から逆算すると見えてきます。 人工妊娠中絶が認められるのは、妊娠21週6日まで(22週未満)です。この一点が、すべての締切の起点になります。
なぜ逆算なのか。NIPTは確定診断ではないからです。陽性(陽性的中率が高い結果)が出た場合、羊水検査などの確定検査で確認する流れになります。その確定検査にも、実施できる時期があるのです。
YouTubeでも、助産師HISAKOさんが「中絶?産む?判断は○週まで」というテーマで発信し、20万回以上再生されていました。それだけ多くの妊婦さんが、時間の区切りに悩んでいます。では、実際の逆算を見てみましょう。
| ステップ | 週数の目安 | 内容 |
|---|---|---|
| ④意思決定の期限 | 〜妊娠21週6日 | 母体保護法上の中絶可能期限 |
| ③確定検査(羊水検査) | 妊娠15〜18週 | 結果まで2〜3週間 |
| ②NIPT結果の受け取り | 採血の7〜12日後 | 陽性なら確定検査へ |
| ①NIPTの採血 | 妊娠15〜16週まで | ここが実質的な締切 |
この表を下から上に読むと、「①採血を15〜16週までに」という推奨の意味がわかります。逆算した結果としての締切。それが「NIPT いつまで」の本質です。

結果が出るまでの日数で「間に合う締切」は変わる
同じ15週の採血でも、結果が出るまでの日数が違えば、締切そのものがずれます。 ここは見落とされがちですが、実はとても重要な差です。
多くの施設では、NIPTの結果報告まで1〜2週間かかります。海外のラボへ検体を送っているケースが多いためです。1週間か2週間かで、その後の羊水検査までの猶予は大きく変わります。
当院は国内の自社ラボ(東京衛生検査所)で検査を完結しています。だから結果報告は最短2〜5日。他院より1週間以上早く結果が届く計算です。この差が、逆算スケジュールに丸ごと効いてきます。
具体的に比べてみます。同じ妊娠16週に採血したとして——
| 項目 | 海外送付の一般的な施設 | 当院(国内自社ラボ) |
|---|---|---|
| 採血 | 妊娠16週0日 | 妊娠16週0日 |
| 結果報告 | 約2週間後(18週頃) | 最短2〜5日後(16週半ば) |
| 羊水検査への猶予 | ほぼ限界 | 十分に確保 |
つまり、結果が早いほど「いつまで」の締切は後ろに伸びます。ギリギリの週数で迷っている方ほど、スピードの差が意味を持つのです。
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15〜16週を過ぎてしまったら(間に合わなかった時の選択肢)
推奨の上限を過ぎても、選択肢がゼロになるわけではありません。 ただし、受けられる検査の種類が変わってきます。落ち着いて次の一手を考えましょう。
X上で、@mi_ke104さんが「先送りにしていたら、もう一般的に受けるべき週数まできてしまっているみたい」と書かれていました。私も外来で、同じように焦る妊婦さんに何度も出会ってきました。まず伝えたいのは、まだ手はある、ということです。
18週前後までなら、施設によってはNIPTの採血が可能です。それも難しい時期には、以下が選択肢になります。
| 検査 | 受けられる時期 | 特徴 |
|---|---|---|
| クアトロテスト | 妊娠15〜20週 | 採血で確率を算出。確定検査ではない |
| 羊水検査 | 妊娠15〜18週 | 確定診断。結果まで2〜3週間 |
大切なのは、一人で抱え込まないこと。週数が進んでいるほど、専門医への早めの相談が次の道を開きます。当院では遺伝カウンセリングを通じて、残された時間の中で何ができるかを一緒に整理します。
高齢妊娠・持病がある方の受検判断とタイミング
35歳以上の妊娠では、受検を迷う時間そのものを短くする意識が役立ちます。 年齢が上がるほど、染色体の変化が起こる頻度は高まるためです。だからこそ、早めの判断が選択肢を広げます。
X上には、40歳以上の妊娠について詳しくまとめた投稿もありました。@divergent_codexさんは、母体年齢が上がると妊娠合併症や染色体異常、流産などの頻度が明確に増えると整理されていました。データと向き合う姿勢に、私も学ぶところがあります。
一方で、年齢だけで受検を諦める必要はありません。当院は年齢制限なしで受検を受け付けています。心拍確認後の早い時期から検査できるため、高齢妊娠の方ほど早期受検のメリットが大きいのです。
持病がある方や、過去の妊娠で染色体の心配があった方も同様です。悩む時間が長いほど週数は進みます。まずは相談だけでも、と私はいつもお伝えしています。
陽性だった場合に残された時間と当院のサポート
陽性の結果が出ても、残された時間の中で受けられるサポートがあります。 一人で不安を抱える必要はありません。まず、陽性は「確定」ではないことを知ってください。
NIPTで陽性となる方の多くは、その後の確定検査で結果が覆るケースもあります。X上でも、@smartthiyaさんが、陽性結果にショックを受けた方へ「明日、専門のカウンセリングでしっかり話を聞いて」と寄り添う言葉を投げかけていました。その通りだと思います。
当院では、国内75,000件超のデータに基づく独自の陽性スコア・陽性的中率レポートを無料でお渡ししています。ご自身の結果がどの程度の意味を持つのか、数字で理解したうえで次を考えられます。
さらに、確定検査となる羊水検査の費用サポートもご用意しています。他院で羊水検査を受ける場合にも適用されます。
| プラン | 自己負担 | 補助上限 |
|---|---|---|
| ライト | 3,300円 | 最大10万円 |
| スタンダード | 5,500円 | 最大20万円 |
| ワイド | 11,000円 | 最大30万円 |
産婦人科専門医・小児科専門医・臨床遺伝専門医が連携し、医師による遺伝カウンセリングで寄り添います。詳しくは厚生労働省の出生前検査に関する情報、日本医学会 出生前検査認証制度等運営委員会、日本産科婦人科学会の公式情報もあわせてご確認ください。
よくある質問
NIPTの「いつまで」に関して、外来でよくいただく質問にお答えします。
Q1. 予約が先で、受検が15週を過ぎそうです。間に合いますか? A. 施設により18週前後まで採血できる場合があります。ただし結果が出るまでの日数で締切が変わります。結果報告が早い施設ほど、遅い週数でも間に合いやすくなります。まずは希望日で相談してください。
Q2. 双子(多胎)でもNIPTは受けられますか? A. 双胎でも受検できる項目があります。ただし判定できる範囲が単胎と異なる場合があります。多胎の方は、事前のカウンセリングで対応範囲をご確認ください。
Q3. NIPTの結果が出るまで何日かかりますか? A. 一般的には1〜2週間です。海外のラボへ検体を送る施設が多いためです。当院は国内自社ラボのため、最短2〜5日で結果をお伝えします。
Q4. 10週より前に受けることはできませんか? A. 妊娠10週0日以降を推奨します。9週以前は赤ちゃん由来のDNA量が不足し、再検査になることがあるためです。心拍確認後の早期受検については、個別にご相談ください。
Q5. 15週を過ぎたらもう何も受けられないのでしょうか? A. いいえ。クアトロテスト(15〜20週)や羊水検査(15〜18週)という選択肢があります。週数が進むほど選択肢は絞られるため、早めに専門医へご相談ください。
まとめ:迷っているなら15週前に予約を
NIPTの「いつまで」は、妊娠15〜16週までがひとつの目安です。 ただ、本当の締切は結果が出るまでの日数と、その後の選択肢で決まります。
大切なのは、逆算で考えること。中絶可能期限の21週6日から、羊水検査、結果待ち、採血へとさかのぼる。すると「15週前に採血を」という推奨の意味が腑に落ちるはずです。
そして、結果が早い施設ほど締切に余裕が生まれます。迷っている時間にも、赤ちゃんは日々育っています。少しでも不安があるなら、まず相談から始めてください。
私たちヒロクリニックNIPTは、国内自社ラボの最短2〜5日報告と、年齢制限なしの受検体制でお待ちしています。
監修者 岡 博史(おか ひろし)/ 医療法人社団福美会 ヒロクリニック統括院長・Labo Director。慶應義塾大学医学部卒業後、日本とアメリカの医師国家試験に合格。臨床研修後2年で医学博士を取得。日本に20人ほどしかいないラボディレクター資格を保有し、自ら検査所を設立。著書『妊娠したら最初に読んで欲しい本』。YouTube「ひろし先生の正しいエビデンス妊娠ch」。
日本皮膚科学会 皮膚科専門医/日本医師会 産業医/東京衛生検査所 指導監督医
この記事は、 ヒロクリニックNIPTの編集・監修体制 にもとづき、資格を持つ医師が内容を確認しています。

