妊娠中の免疫力低下は誰にでも起こる自然な体の変化です。ビタミンC・ビタミンD・亜鉛・鉄分を意識した食事を続けることで、風邪や感染症への抵抗力をサポートできます。今回は、妊婦さんに積極的に取り入れてほしい免疫力アップ食材10選と、それぞれを使った簡単レシピ、そして摂取量に注意したい食材の見分け方まで、まとめて解説します。
なぜ妊娠中は風邪をひきやすくなるのか
妊娠中に免疫の働きが変化するのは、母体が胎児を異物として攻撃しないよう、ホルモンの作用で免疫反応がゆるやかに調整されるためです。この仕組み自体は正常な生理反応ですが、結果として風邪やインフルエンザにかかりやすくなったり、疲れが取れにくくなったりします。
私自身、外来で妊婦さんのお話を伺っていると、「以前より風邪が長引く」「歯茎が腫れやすくなった」と感じる方が多い印象です。X(旧Twitter)でも同じような戸惑いの声が見られます。
@misojiro93さんは「妊娠中の、免疫力落ちてるタイミングだからこそ歯茎腫れたんだろうけど…免疫力高めたら赤ちゃん攻撃しちゃうから免疫力落とします」と投稿しており、母体の免疫が意図的に抑えられる仕組みへの率直な戸惑いがつづられています。歯茎の腫れやすさも免疫バランスの変化のひとつのサインです。妊婦が気をつけたい歯の健康と予防法もあわせて確認しておくと安心です。
免疫の仕組みを薬で直接コントロールすることはできませんが、栄養バランスの取れた食事は、体が本来持つ抵抗力を底上げする助けになります。ここから紹介する10種類の食材を、無理なく日々の食事に組み込んでいきましょう。
免疫力アップ食材10選の早見表
まずは10種類の食材と、それぞれの主な栄養素・期待できる働き・目安量を一覧で確認しましょう。詳しい内容とレシピは、この後の見出しで順番に解説します。
| 食材 | 主な栄養素 | 期待できる働き | 目安量・ポイント |
|---|---|---|---|
| 柑橘類(オレンジ・レモンなど) | ビタミンC | 免疫細胞のサポート、鉄分吸収の促進 | 1日1〜2個程度 |
| ニンニク | アリシン | 抗菌・抗ウイルス作用 | 生食は1日1〜2片が目安 |
| 魚介類(サーモン・イワシ) | ビタミンD・オメガ3脂肪酸 | 免疫の調整、骨の発育サポート | 加熱調理で週2〜3回 |
| ブルーベリー | アントシアニン・ビタミンC | 抗酸化、腸内環境のサポート | 1日ひとつかみ程度 |
| ヨーグルト | 乳酸菌・カルシウム | 腸内フローラを整える | 無糖タイプを1日100〜200g |
| レンズ豆 | 亜鉛・鉄分・食物繊維 | 免疫細胞の働きをサポート | 主菜として週2〜3回 |
| ショウガ | ジンゲロール | 体を温め血行をサポート | 料理に少量ずつ加える |
| ほうれん草 | 鉄分・葉酸・ビタミンC | 貧血予防、免疫のサポート | 1日1食に取り入れる |
| ナッツ類(アーモンドなど) | ビタミンE・良質な脂質 | 抗酸化、間食での栄養補給 | 1日ひとつかみ(約25g)まで |
| 納豆・味噌 | 発酵菌・たんぱく質・ビタミンK | 腸内環境と骨の健康をサポート | 1日1パック程度 |
1. ビタミンCが豊富な柑橘類
柑橘類はビタミンCの補給源として頼りになる食材です。免疫細胞である白血球の働きを助け、感染症への抵抗力を高めます。
栄養と健康効果
柑橘類(オレンジ、グレープフルーツ、レモンなど)にはビタミンCが多く含まれており、体内での抗酸化作用を助けるとともに、免疫系の働きを維持するために欠かせない栄養素です。妊娠中は免疫の働きが変化しやすい時期なので、日々の食事でビタミンCを補うことが体調管理の後押しになります。
ビタミンCには、次のような働きがあります。
- 免疫力のサポート:白血球を活性化させ、ウイルスや細菌への抵抗力を高めます。
- 貧血予防:鉄分の吸収を助け、妊娠中に起こりやすい貧血の予防に役立ちます。
- コラーゲン生成:皮膚や血管、関節の健康を支えます。ホルモン変化で肌が乾燥しがちな時期の助けになります。
- 抗酸化作用:細胞の酸化ダメージを防ぎます。
オレンジは1個で約70〜80mgのビタミンCが摂れ、グレープフルーツは食物繊維も豊富。レモンはビタミンCが凝縮されており、皮にもフラボノイドが含まれています。
おすすめの摂り方:朝のレモン水
レモン水は朝一番に飲むのがおすすめです。クエン酸が胃腸をやさしく刺激し、1日の代謝を後押しします。むくみが気になる方にも取り入れやすい一杯です。
- レモン1個をよく洗い、半分に切って果汁を絞る。
- コップに絞った果汁を入れ、水500mlを加えてよく混ぜる。
- お好みで少量のはちみつやミントを加える。
- 冷たく飲みたい場合は氷を加える。
2. 抗菌作用が期待できるニンニク
ニンニクの主成分アリシンには、抗菌・抗ウイルス作用があるとされています。刻んだりつぶしたりすると生成されやすくなる成分です。
栄養と健康効果
ニンニクは古くから食卓に取り入れられてきた食材です。アリシンが免疫細胞を活性化させる働きを持つほか、血行を促す作用もあり、妊娠中に起こりやすいむくみや疲れの軽減にもつながります。含まれるスコルジニンは血管を広げて血流を良くし、抗酸化作用も併せ持っています。
ニンニクの主な栄養成分
- アリシン:抗菌・抗ウイルス作用
- スコルジニン:血行促進、むくみ軽減
- ビタミンB群:エネルギー代謝、疲労回復
- ミネラル(カルシウム・鉄・マグネシウム):骨や血液の健康維持
生のニンニクは刺激が強く、空腹時に大量に食べると胃腸に負担がかかることがあります。目安は1日1〜2片程度。体調を見ながら取り入れてください。
おすすめの摂り方
加熱してもアリシンの働きは保たれるため、スープや炒め物に加えるのも効果的です。体を温めたいときや食欲が落ちているときは、香りづけとして少量使うと食べやすくなります。
- ニンニク入りサラダ:薄くスライスした生ニンニクを、オリーブオイルとレモン汁で和える。
- 具だくさんスープ:鶏肉・野菜・ニンニクを煮込み、体を温める一皿に。
- ニンニクとレモンのドレッシング:みじん切りニンニク2片、オリーブオイル大さじ3、レモン汁大さじ2、塩・胡椒少々を混ぜるだけ。
3. ビタミンDが摂れる魚介類
サーモンやイワシなどの魚介類は、免疫の調整に関わるビタミンDの供給源です。ただし魚の種類によっては摂取量に配慮が必要なものもあります。
栄養と健康効果
ビタミンDは免疫系の調整に関わる栄養素で、体内でのカルシウム吸収を助け、骨の健康維持にも欠かせません。妊娠中は胎児の骨や歯の発育、母体の骨密度維持のためにも意識して摂りたい栄養素のひとつです。オメガ3脂肪酸を含む青魚は、ビタミンDと合わせて摂取できる点も魅力です。
ビタミンDが豊富な魚介類
- サーモン:ビタミンDとオメガ3脂肪酸が豊富。
- イワシ:オメガ3脂肪酸が免疫や体の発育に良い影響を与えるとされます。
注意したい魚もあります。クロマグロやメバチマグロなど、一部の大型魚は水銀含有量が比較的高いことが知られています。
厚生労働省は妊娠中の魚介類の摂り方について目安量を公表しているため、刺身で食べる機会が多い方は事前に確認しておくと安心です(厚生労働省「これからママになるあなたへ」)。通常のツナ缶(ビンナガ・キハダなど)なら、日常的な量で神経質になりすぎる必要はありません。
また、妊娠中は生の魚介類からのリステリア菌などによる食中毒リスクにも配慮が必要です。刺身よりも加熱調理を基本にすると安心感が高まります。これから紹介するレシピも、加熱調理を前提にしています。
イワシのトマト煮込み
材料
- イワシ(または缶詰) 4尾
- トマト(缶詰または生) 2個
- 玉ねぎ 1個
- ニンニク 2片
- オリーブオイル 大さじ1
- 塩・胡椒 少々
- レモン 1/2個(お好みで)
作り方
- イワシに塩・胡椒をふり下ごしらえする(缶詰はそのままでOK)。
- 玉ねぎとニンニクをみじん切りにし、オリーブオイルで炒める。
- トマトを加えて煮込みソースを作る。
- イワシを加え、弱火で10〜15分しっかり火を通す。
- お好みでレモンを絞って完成。
サーモンとほうれん草のクリーム煮
材料
- サーモンの切り身 2切れ
- ほうれん草 1束
- 生クリーム 100ml
- ニンニク 2片
- オリーブオイル 大さじ1
- 塩・胡椒 少々
- レモン汁 小さじ1
作り方
- サーモンをしっかり中まで火が通るように焼き、塩・胡椒をふる。
- オリーブオイルでニンニクを香りが立つまで炒める。
- ほうれん草を加えてしんなりさせ、生クリームを加える。
- 焼いたサーモンを戻し入れ、塩・胡椒で味を整える。
- レモン汁を加えてさっぱり仕上げる。
4. 抗酸化作用があるブルーベリー
ブルーベリーに含まれるアントシアニンは強い抗酸化作用を持ち、体の酸化ストレス対策に役立ちます。
栄養と健康効果
妊娠中はホルモンバランスの変化や体調の波によって酸化ストレスが増えやすく、ブルーベリーの抗酸化作用が体調管理の助けになります。ビタミンCも豊富で、風邪や感染症への備えにも役立つ食材です。
食物繊維も含まれ、腸内環境を整える働きも期待できます。便秘が気になる方は妊娠中の便秘解消に役立つ生活習慣も参考にしてください。
ブルーベリーの主な栄養成分
- アントシアニン:抗酸化作用
- ビタミンC:免疫サポート、鉄分吸収の促進
- 食物繊維:腸内環境の改善
- ビタミンK:骨の健康、血液凝固のサポート
ブルーベリーとバナナのスムージー
材料
- 冷凍ブルーベリー 1/2カップ
- バナナ 1本
- アーモンドミルク(または牛乳) 1カップ
- ヨーグルト 1/4カップ
- チアシード 小さじ1(お好みで)
作り方
- ブレンダーに冷凍ブルーベリー、バナナ、アーモンドミルクを入れる。
- ヨーグルトとチアシードを加える。
- 滑らかになるまでブレンドする。
- お好みで氷を加えて完成。
5. 腸内環境を整えるヨーグルト
ヨーグルトの乳酸菌は腸内フローラを整え、腸に集まる免疫細胞の働きをサポートします。
栄養と健康効果
腸内には免疫細胞が多く集まっており、腸内フローラが整っていると免疫の働きも安定しやすくなります。ヨーグルトはカルシウムやビタミンDも含んでおり、妊娠中に必要な栄養素を効率よく補える食材です。無糖・プレーンタイプを選ぶと、糖分の摂り過ぎを避けられます。
- そのまま食べる:プレーンヨーグルトをそのまま食べ、腸内環境を整える。
- フルーツやナッツを加える:栄養価がアップし、満足感も増す。

ヨーグルトを使ったふわふわパンケーキ(ホットケーキミックス使用)
材料
- ホットケーキミックス 150g
- プレーンヨーグルト 1/2カップ(約100g)
- 卵 1個
- 牛乳(またはアーモンドミルク) 1/4カップ
- ハチミツ 小さじ1(お好みで)
- オリーブオイル(またはバター) 適量
- フルーツ(ブルーベリー、バナナなど) お好みで
作り方
- ホットケーキミックス、ヨーグルト、卵、牛乳をボウルでよく混ぜる。
- フライパンを中火で熱し、オリーブオイルをひく。
- 生地を流し入れ、気泡が出てきたら裏返して両面を焼く。
- お皿に盛り、フルーツをのせて完成。
6. 亜鉛が豊富なレンズ豆
レンズ豆の亜鉛は、免疫細胞の働きや傷の治りをサポートするミネラルです。
栄養と健康効果
亜鉛は細胞分裂や修復に関わり、免疫細胞の活動を支えるミネラルです。レンズ豆にはたんぱく質、鉄分、食物繊維も豊富に含まれており、妊娠中に不足しがちな栄養素をまとめて補えます。肉や魚を控えめにしている方にとっても取り入れやすい植物性たんぱく源です。
- そのまま食べる:茹でて軽く塩をふるだけで手軽に摂れる。
- サラダにトッピング:食感が良くなり、ボリュームも出る。
レンズ豆と野菜のカレー
材料
- レンズ豆 1カップ(茹でたもの)
- 玉ねぎ 1個(みじん切り)
- ニンニク・生姜 各1片(みじん切り)
- トマト 1個(刻んだもの)
- ココナッツミルク 1/2カップ
- カレー粉 小さじ2
- 塩・胡椒 少々、ごま油 大さじ1
- ほうれん草 1カップ(刻んだもの)
作り方
- ごま油で玉ねぎ、ニンニク、生姜を炒める。
- 玉ねぎが透明になったらカレー粉を加え、香りが立つまで炒める。
- トマトと茹でたレンズ豆を加え、ココナッツミルクで煮込む。
- ほうれん草を加えて塩・胡椒で味を整える。
- ご飯やナンと一緒に盛りつけて完成。
7. 体を温めるショウガ
ショウガは体を温め、風邪の初期症状をやわらげたいときに取り入れやすい食材です。
栄養と健康効果
ショウガに含まれるジンゲロールには抗炎症作用があるとされ、体を温めることで免疫細胞の働きをサポートします。妊娠中は寒気や喉の違和感を覚えやすい方もいますが、ショウガを料理に取り入れることで体調管理の助けになります。消化促進や血行改善の作用も期待でき、むくみが気になる時期にも活用しやすい食材です。
ショウガの主な栄養成分
- ジンゲロール:抗炎症作用
- ショウガオール:消化促進、血行促進
- ビタミンC:免疫サポート、抗酸化作用
- マグネシウム:筋肉の健康、むくみ対策
ショウガと豆腐の炒め物
材料
- 木綿豆腐 1/2丁(しっかり水切り)
- ピーマン 1個、ズッキーニ 1/2本(細切り)
- 生姜 1片(みじん切り)
- 醤油 大さじ1、みりん 小さじ1、ごま油 小さじ1
- 塩・胡椒 少々、白ごま 小さじ1
作り方
- 豆腐を一口大に切る。
- ごま油で生姜を香りが立つまで炒め、豆腐を加える。
- 焼き色がついたらピーマンとズッキーニを加えて炒める。
- 醤油とみりんで味を整え、白ごまを振って完成。
8. 鉄分豊富なほうれん草
ほうれん草の鉄分は、妊娠中に増える血液量を支える大切な栄養素です。
栄養と健康効果
妊娠中は血液量が増えるため、鉄分の必要量も増加します。鉄分は血液を作り、酸素を全身に届ける役割を担っており、しっかり摂れていないと貧血につながることがあります。ほうれん草に含まれるビタミンCは鉄分の吸収を助け、葉酸も豊富に含まれています。
鉄分が多い食品というと豚レバーを思い浮かべる方もいるかもしれませんが、注意が必要です。
@gomamenさんは「豚レバーは鉄分が一番多いんだけどビタミンAもめっちゃ多いから特に妊娠前の人や妊婦さんは食べるに気をつけてね」と投稿しています。レバー類はビタミンAを非常に多く含み、妊娠中に摂り過ぎると胎児への影響が懸念されます。ほうれん草やレンズ豆など、植物性の鉄分源を軸にするほうが安心です。
ほうれん草の主な栄養成分
- 鉄分:血液の生成、酸素供給
- ビタミンC:鉄分の吸収促進
- 葉酸:胎児の発育サポート
- カルシウム・マグネシウム:骨や神経の健康維持
ほうれん草とアボカドのサラダ
材料
- 新鮮なほうれん草 1カップ
- トマト 1個(刻んだもの)
- アボカド 1/2個(スライス)
- レモン汁 小さじ1、オリーブオイル 大さじ1、塩・胡椒 少々
作り方
- ほうれん草を洗い、水気を切る。生食が気になる場合はさっと湯通しする。
- トマトとアボカドをスライスし、サラダボウルに入れる。
- レモン汁とオリーブオイルをかけ、塩・胡椒で味を調整する。
- 軽く混ぜて完成。
9. 良質な脂質が摂れるナッツ類
アーモンドやくるみなどのナッツ類は、ビタミンEと良質な脂質を手軽に補える間食です。
ナッツにはビタミンEが多く含まれ、抗酸化作用を通じて細胞の健康を支えます。良質な脂質は満足感を得やすく、小腹が空いたときの間食として取り入れやすい食材です。
私も間食にアーモンドを取り入れている妊婦さんから「食べ過ぎ防止になった」という声を聞くことがあります。ただし脂質・カロリーが高いため、目安は1日ひとつかみ(約25g)までにとどめましょう。
- そのまま食べる:一日あたり約25gを目安に、間食として取り入れる。
- サラダにトッピング:カリッとした食感と香ばしさが加わる。
- ヨーグルトに加える:刻んだナッツをプレーンヨーグルトに加え、乳酸菌とミネラルを一緒に摂る。
ブルーベリーとアーモンドのヘルシーバー
材料
- オートミール 1カップ
- ブルーベリー(ドライまたは冷凍) 1/4カップ
- アーモンド(砕いたもの) 1/4カップ
- ハチミツ 大さじ2、ピーナッツバター(無糖) 大さじ2
- バニラエッセンス 少々
作り方
- ボウルにオートミール、ブルーベリー、砕いたアーモンドを入れて混ぜる。
- ハチミツとピーナッツバターを電子レンジで軽く温めて混ぜ合わせる。
- すべての材料を合わせ、バニラエッセンスを加えてよく混ぜる。
- オーブンシートに広げて平らに整える。
- 冷蔵庫で1〜2時間冷やし固めて完成。
10. 発酵食品で腸から整える納豆・味噌
納豆や味噌などの発酵食品は、腸内環境を整えながらたんぱく質やビタミンKも補える万能食材です。
栄養と健康効果
納豆に含まれる納豆菌や味噌の発酵過程で生まれる菌は、腸内フローラのバランスを整える働きがあります。腸は免疫細胞が集まる場所でもあり、発酵食品を日常的に取り入れることは体調管理の土台づくりにつながります。
納豆はたんぱく質や、骨の健康に関わるビタミンKも豊富。味噌は大豆由来の栄養に加え、汁物として水分補給にも役立ちます。
おすすめの摂り方
- 納豆ごはん:ご飯に納豆をのせ、刻んだネギやオクラを加えると食物繊維もプラスできる。
- 具だくさん味噌汁:ほうれん草、レンズ豆、根菜など今回紹介した食材を組み合わせて一杯にまとめる。
納豆は1日1パック、味噌汁は1日1〜2杯を目安にすると、塩分の摂り過ぎを防ぎながら続けやすくなります。
食事以外で免疫力を支える生活習慣
食事だけに頼らず、生活習慣全体を整えることが体調管理の近道です。
十分な睡眠と休養、こまめな水分補給、無理のない範囲での軽い運動は、いずれも免疫の働きを支える基本です。外食が続くと栄養が偏りやすいもの。外食時の食材選びのコツは妊娠中でも外食を楽しむための注意点を、体重管理と食事のバランスは妊娠中の体重管理に役立つ献立例を参考にしてください。
食事だけでビタミンDや鉄分を十分に摂りきれないと感じる場合は、医師に相談のうえで妊娠後に必要なサプリと選び方ガイドも検討してみましょう。
厚生労働省や農林水産省も、妊娠中の栄養バランスについて情報を公開しています(こども家庭庁「母子保健」、農林水産省「食育」)。気になる症状や体調の変化があれば、自己判断せずかかりつけの産婦人科に相談してください(日本産科婦人科学会)。
よくある質問
免疫力アップ食材について、妊婦さんからよく寄せられる質問をまとめました。
Q. 妊娠中に免疫力が下がるのはなぜですか?
A. 母体が胎児を異物として攻撃しないよう、ホルモンの働きで免疫反応が意図的に調整されるためです。風邪をひきやすくなるのは自然な変化であり、食事と休養で備えることが対策になります。
Q. マグロは妊娠中に食べても大丈夫ですか?
A. 通常のツナ缶程度の量であれば心配しすぎる必要はありません。ただしクロマグロやメバチマグロなど水銀含有量が比較的多い魚は、厚生労働省が示す目安量を確認したうえで、頻度と量を控えめにしてください。
Q. サーモンやイワシは生で食べても良いですか?
A. 妊娠中はリステリア菌などの食中毒リスクを避けるため、刺身よりも加熱調理したものを選ぶと安心です。今回紹介したレシピも、すべて加熱調理を前提にしています。
Q. ニンニクは1日にどれくらい食べても良いですか?
A. 明確な上限量は定められていませんが、生のニンニクは刺激が強く、空腹時に大量に食べると胃腸に負担がかかることがあります。1日1〜2片程度を目安に、体調を見ながら取り入れてください。
Q. 食事だけで栄養が足りているか不安です。サプリメントを使っても良いですか?
A. 食事だけで不足しがちなビタミンDや鉄分は、医師に相談のうえサプリメントで補う方法もあります。妊娠中に使えるサプリの選び方は、妊娠後に必要なサプリと選び方ガイドで詳しく解説しています。
Q. 免疫力アップ食材を食べていれば、風邪をひかなくなりますか?
A. 食事はあくまで体調管理を助ける方法のひとつで、食べれば必ず風邪をひかなくなるというものではありません。手洗い・うがい・十分な睡眠と合わせて取り入れてください。
まとめ
妊娠中の免疫の変化は、母体が胎児を守るための自然な仕組みです。ビタミンC、ビタミンD、亜鉛、鉄分、発酵食品由来の菌など、それぞれ役割の異なる栄養素をバランスよく食事に取り入れることが、体調管理の支えになります。
- ビタミンC:柑橘類やブルーベリーに豊富。免疫細胞を助け、鉄分の吸収も促進します。
- 亜鉛:レンズ豆やナッツ類に含まれ、免疫細胞の働きと傷の治りを支えます。
- ビタミンD:サーモンやイワシに豊富。骨の健康と免疫の調整に関わります。
- 鉄分:ほうれん草やレンズ豆に含まれ、増える血液量を支えます。
- 発酵食品:ヨーグルト、納豆、味噌が腸内環境を整えます。
単一の食材に頼るのではなく、毎日の食事に少しずつ組み合わせていくことがポイントです。体調に不安がある場合や、出生前診断(NIPT)について相談したい場合は、下記からお気軽にお問い合わせください。
監修者
岡 博史(おか ひろし)
医療法人社団福美会 ヒロクリニック統括院長/Labo Director(ラボディレクター)
慶應義塾大学医学部卒業後、日本とアメリカの医師国家試験に合格。臨床研修を経て2年で医学博士号を取得し、専門職大学の客員教員も務める。
日本に20人ほどしかいないラボディレクター資格を保有し、著書『妊娠したら最初に読んで欲しい本』やYouTube「ひろし先生の正しいエビデンス妊娠ch」などで、妊娠中の食事や体調管理に関する情報発信を行っている。
日本皮膚科学会 皮膚科専門医/日本医師会 産業医/東京衛生検査所 指導監督医
この記事は、 ヒロクリニックNIPTの編集・監修体制 にもとづき、資格を持つ医師が内容を確認しています。
日本産科婦人科学会 産婦人科専門医/産婦人科(NIPT・出生前診断)
この記事は、 ヒロクリニックNIPTの編集・監修体制 にもとづき、資格を持つ医師が内容を確認しています。
日本産科婦人科学会 産婦人科専門医/産婦人科(NIPT・出生前診断)
この記事は、 ヒロクリニックNIPTの編集・監修体制 にもとづき、資格を持つ医師が内容を確認しています。
