NIPT(新型出生前診断)施設には認証施設と非認証施設の2つがあります。どちらも医療機関となり医師の診察のもとおこなわれますが、それぞれにはメリット・デメリットがあります。ご自身に最適な施設を選び、納得のいく検査を受けることが大切です。
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はじめに
妊娠中にお母さんたちが最も不安に思うことは、お腹にいる赤ちゃんの健康状態といえるでしょう。そして胎児の健康状態は、お母さんの健康にも大きく影響を与えます。
これまでの出生前診断は、胎児のもつ先天的な疾患や染色体異常症を検査するために、母体のお腹に注射針を穿刺し羊水などの採取をおこなっていました。当然、胎児へのダメージもゼロではなく、流産リスクのある検査です。しかし、NIPT(新型出生前診断)は母体血液のみの採取であることから、胎児への直接的な侵襲(ダメージ)は、ほとんどないとされています。
現在、NIPT(新型出生前診断)をおこなう施設は増えていますが、施設には「認証施設」と「非認証施設」の2つがあります。もちろん、どちらも医療機関であり医師が在籍していますのでご安心ください。しかし、認証施設と非認証施設にはそれぞれメリット・デメリットがあります。
希望とともに不安の多い妊娠生活を健やかに過ごすために。NIPT(新型出生前診断)と、NIPT(新型出生前診断)の認証施設と非認証施設の違いを理解し、ご自身に最適な検査を受けましょう。
NIPT(新型出生前診断)とは?
NIPT(新型出生前診断)とはNon-invasive prenatal genetic testingの略であり、非侵襲性出生前遺伝学的検査の意味となります。非侵襲とあるように、母体と胎児へのダメージが非常に少ない出生前診断です。
これまでの出生前診断には「羊水検査」と「絨毛検査」がありました。どちらも胎児のもつ染色体異常症や、先天性疾患の有無を調べる大切な確定検査となりますが、母体の腹部から注射針を穿刺して羊水採取をおこなう、または経膣により絨毛組織の採取をおこなうといった検査法となります。そのため、羊水検査では1/300、絨毛検査では1/100の流産リスクがあるとされています。
NIPT(新型出生前診断)は、母体血液のみでおこなうことが可能です。健康診断などでおこなわれる血液検査と同様に採血し、その血液の中に含まれる胎児由来のDNAを解析します。これらのことから、胎児への直接的な侵襲(ダメージ)はほとんどなく、また、NIPT(新型出生前診断)は 21トリソミー(ダウン症候群)の検査において感度99.9%、特異度99.90%の精度で、胎児の異常染色体をより正確に発見することができます。
またNIPT(新型出生前診断)は、妊娠10週より早い段階で検査が可能とされています。妊娠早期にNIPT(新型出生前診断)をおこなうことで、胎児の染色体異常症を原因とする早産・流産リスクをの可能性を知ることができます。
胎児の健康状態を妊娠早期に知り、より安全性の高い妊娠生活と出産を迎えるためにも、NIPT(新型出生前診断)は大切な検査であるといえるでしょう。
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NIPT(新型出生前診断)の注意点
NIPT(新型出生前診断)は母体からの採血のみでおこなわれる検査です。母体と胎児への侵襲(ダメージ)がほとんどなく、高精度な出生前診断とされています。しかし、NIPT(新型出生前診断)は、胎児のもつ染色体異常症や先天的疾患リスクの可能性を検出する「非確定的検査」です。そのためNIPT(新型出生前診断)で異常が認められた場合、染色体異常症や先天的疾患の有無を検出するためには、羊水検査や絨毛検査の「確定検査」が必要となります。
NIPT(新型出生前診断)・羊水検査・絨毛検査は保険適用がありません。そのため、NIPT(新型出生前診断)で万が一、胎児の染色体異常症などのリスクの可能性が検出されたとしても、確定検査である羊水検査へ移行する際、自費診療となるため費用確認などにご注意ください。
ヒロクリニックNIPTの羊水検査サポート制度
ヒロクリニックNIPTではお母さん方の負担を少しでも軽減するために、提携検査機関主催の羊水検査サポート制度を設けております。ヒロクリニックNIPT羊水検査サポートを利用することで、NIPT(新型出生前診断)の検査結果が陽性の場合、羊水検査費用を最大20万円(税込)まで補助させていただくことが可能となります。くわしくはヒロクリニックNIPTホームページやスタッフまでご相談ください。
そもそも認証施設とは?
NIPT(新型出生前診断)をおこなうことができる施設には「認証施設」と「非認証施設」の2つがあります。認証施設によるNIPT(新型出生前診断)の検査項目は、21トリソミー(ダウン症候群)・18トリソミー(エドワーズ症候群)・13トリソミー(パトウ症候群)のみと限定されています。医療機関の何を認証しているかというときちんと産婦人科学会できめられた13、18、21番染色体のみを検査していますかということへの認証です。それ以外の検査を行った場合には認証施設であることを取り消されます。というかそもそも認証されません。ヒロクリニックは世界中で行われているNIPT検査を行うために設立されたクリニックであるため、認証を取ることは考えていません。そもそも、13、18、21しか検査ができない国は日本しかありません。性染色体の検査スクリーニング検査としては広く世界中で行われています。また、染色体の一部が欠損したり、重複したりする病気もどんどん見つけられてきており、いろいろ検査が可能になってきております。これらの一部の染色体が増えたり減ったりする疾患は多くの場合知的障害・発達障害を伴います。
NIPT(新型出生前診断)の認証施設とは日本医学連合会が認証したNIPT(新型出生前診断)検査施設のことです。認証を受けるためには、NIPT(新型出生前診断)を含め出生前診断に精通した臨床遺伝専門医が在籍し、専門外来を設けていることなどの条件をクリアする必要があります。しかしながら、現在では形骸化してきているため、半分近くの産婦人科は認証を取らずにNIPT検査を行っているのが現状です。
日本医学会が指針を示す疾患の発生頻度が高くなる状態とは?
日本医学会の指針によると、NIPT(新型出生前診断)の受検が選択肢となる妊婦さんについて、本検査の対象となる疾患の発生頻度が高くなる以下の状態とされています。- 高年齢の妊婦
- 母体血清マーカー検査で、胎児が染色体数的異常を有する可能性が示唆された妊婦
- 染色体数的異常を有する児を妊娠した既往のある妊婦
- 両親のいずれかが均衡型ロバートソン転座を有していて、胎児が 13 ト リソミーまたは 21 トリソミーとなる可能性が示唆される妊婦
- 胎児超音波検査で、胎児が染色体数的異常を有する可能性が示唆された妊婦
もちろん上記の条件がある方は絶対的にNIPTを受けた方がいいのですが、世界的にはNIPTは全ての妊婦が受けるべきであると提唱されています。
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NIPT(新型出生前診断)非認証施設は違法ではない
NIPT(新型出生前診断)非認証施設は、違法施設ではありません。
認証外・無認可・非認定・無承認といった言葉により、NIPT(新型出生前診断)非認証施設が違法施設のようなマイナスの印象を与えますが、NIPT(新型出生前診断)非認証施設も認証施設同様に、医師が在籍し、採血などの医療行為を正しくおこなう医療機関です。非認証施設の検査精度を認証施設と比較しても差はないとされています。むしろ広く検査を行うことができるため、NIPTを十分に理解している人たちは広く検査を行っています。多くの医療機関の関係者が非認証施設での受検を行なっています。
非認証施設でおこなうNIPT(新型出生前診断)には、誰でも必要とする検査項目を選ぶことが可能とされ、自由度の高いNIPT(新型出生前診断)をおこなうことができるといえるでしょう。

しかし一部の非認証施設によっては、NIPT(新型出生前診断)を含む出生前診断の知識が少ない医師によって、カウンセリングや検査がおこなわれるケースも少なくありません。自身の条件によりNIPT(新型出生前診断)を非認証施設でおこなう際は、婦人科専門医の在籍の有無や検体検査所が国内か海外か、NIPT(新型出生前診断)後のアフターフォローがあるかなどを、しっかり比較して確認すると良いでしょう。
なぜ日本産婦人科は13、18、21のみに限定しているのでしょうか?
それは、産婦人科医がきちんと他の遺伝疾患を説明することができないからです。説明できないために遺伝カウンセラーという資格を設けて代わりにやってもらっているのが実情です。医師が本来やらなくてはいけないのですが、遺伝子の分野は最近の学問であるため十分に説明できません。ましてや検査の範囲を広げたら、医師も遺伝カウンセラーも処理できなくなってしまうのです。
厚生労働省によるNIPT(新型出生前診断)の新認証制度の動き
2021年3月、厚生労働省により、NIPT(新型出生前診断)についての専門委員会が開かれました。国もNIPT(新型出生前診断)施設などの審査に関わることを柱とする新認証制度を提案、妊婦が出産に対し、適切な意思決定をおこなえる情報提供体制を強化する方針で議論が続けられることになります。
遺伝カウンセリングができる医療機関や、産婦人科クリニックなどでの検査も検討されていることから、今後NIPT(新型出生前診断)施設の認証・非認証といった表記に変更がおこなわれるかもしれません。
またNIPT(新型出生前診断)は米国など海外では、一般的な妊婦健診に含まれるスタンダードな検査です。日本では高齢妊娠・高齢出産の増加にともない、2022年に一部の条件下による不妊治療の保険適用が決定されました。これらのことから、今後ますます「より健やかな妊娠と出産」「妊婦が知る権利」を尊重するNIPT(新型出生前診断)が注目されるのではないでしょうか。
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ヒロクリニックNIPTによるNIPT(新型出生前診断)
ヒロクリニックNIPTは全国にNIPT(新型出生前診断)施設を開設する、NIPT(新型出生前診断)を専門としたクリニックです。
NIPT(新型出生前診断)に精通した日本産科婦人科学会専門医および出生前コンサルト小児科医、臨床遺伝専門医が在籍します。「妊婦さんとその家族が知る権利」を尊重するために、認証施設の条件によりNIPT(新型出生前診断)をあきらめた妊婦さんでもNIPT(新型出生前診断)をおこなうことができるクリニックです。
ヒロクリニックNIPTは検体検査も国内にある「東京衛生検査所」によっておこなっております。バーコード管理された検体輸送により、人的ミスの非常に少ない迅速な検査結果のご提供が可能です。また費用を抑えた単体検査から、すべての染色体の検査までと幅広い検査プランをご用意しております。
認証や非認証にとらわれずご自身に最適なNIPT(新型出生前診断)を
認証・非認証を含め、国内にはNIPT(新型出生前診断)施設が数多くあります。厚生労働省による新認証制度が進むことで今後ますます、その数は増えていくことでしょう。どうぞ認証や非認証の言葉にとらわれず、ご自身に最適なNIPT(新型出生前診断)をおこなってください。
ヒロクリニックNIPTによるNIPT(新型出生前診断)は、「お母さんとご家族が知る権利」とより健やかな妊娠、出産を迎えるために全国にNIPT(新型出生前診断)施設を開設しております。また妊婦さんのデリケートな体調を考慮し、問診・同意書などはすべてインターネットでおこなわれます。NIPT(新型出生前診断)について分からないことや、ご不安なことはヒロクリニックNIPTにぜひご相談ください。
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Q&A
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QNIPT認証施設とは何ですか?NIPT認証施設とは、日本医学会が認可した医療機関で、臨床遺伝専門医が在籍し、遺伝カウンセリングを提供する条件を満たしている施設を指します。
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QNIPT非認証施設は違法ですか?いいえ、NIPT非認証施設も医師が在籍する正規の医療機関であり、違法ではありません。ただし、遺伝カウンセリングの提供状況や検査項目の自由度が異なる場合があります。
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Q認証施設でのNIPTの検査項目は何が含まれますか?認証施設では主に21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー(エドワーズ症候群)、13トリソミー(パトウ症候群)の検査が行われます。
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Q非認証施設ではどのような検査が可能ですか?非認証施設では、上記3つの染色体異常に加え、性染色体やその他の染色体異常、微小欠失症候群など広範囲の検査が可能な場合があります。
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Q認証施設と非認証施設の違いは何ですか?認証施設は日本医学会の基準を満たしており、遺伝カウンセリングが必須です。一方、非認証施設では検査項目の自由度が高く、追加費用が抑えられる場合がありますが、遺伝カウンセリングがない場合もあります。
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QNIPT認証施設を選ぶメリットは何ですか?認証施設では、専門医による遺伝カウンセリングを受けられるため、検査結果について正確な情報やアドバイスを得られる点がメリットです。
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QNIPT非認証施設を選ぶメリットは何ですか?非認証施設では検査項目の選択肢が広く、価格帯も多様であるため、個々のニーズに応じた検査が受けやすい点がメリットです。
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QNIPT認証施設の検査費用はどのくらいですか?認証施設の費用は約20万円前後が一般的です。
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Q非認証施設でのNIPT検査費用はどのくらいですか?非認証施設では、8万円~20万円と幅が広く、選択する検査項目によって異なります。
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QNIPT認証施設での検査は誰でも受けられますか?認証施設では、年齢や妊娠週数など一定の基準を満たした妊婦が対象となる場合があります。
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Q非認証施設では年齢制限がありますか?非認証施設では基本的に年齢制限がなく、すべての妊婦が検査を受けることが可能です。
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QNIPT認証施設では性別の判定が可能ですか?認証施設では性別判定は行っていない場合が多いです。
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Q非認証施設で性別判定を受けることはできますか?はい、非認証施設では性染色体の検査が含まれるプランを選ぶことで、性別判定が可能な場合があります。
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QNIPT認証施設で提供される遺伝カウンセリングの内容は何ですか?遺伝カウンセリングでは、検査結果の解釈、遺伝的リスクの説明、今後の対応策について詳しく説明を受けることができます。
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Q非認証施設でも遺伝カウンセリングを受けられますか?一部の非認証施設では、オプションとして遺伝カウンセリングを提供している場合があります。
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Q認証施設での検査結果の精度はどのくらいですか?認証施設と非認証施設の検査精度には大きな差はなく、いずれも非常に高い精度を誇ります。
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Q非認証施設で検査を受ける際の注意点は何ですか?非認証施設では、遺伝カウンセリングの提供状況やアフターフォロー体制を事前に確認することが重要です。
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Q認証施設での検査結果の報告期間はどのくらいですか?認証施設では、結果が出るまでに1~2週間かかることが一般的です。
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Q非認証施設では検査結果が早く出る場合がありますか?はい、国内検査を行う非認証施設では、結果が早く出るプランを提供している場合があります。
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Q認証施設と非認証施設のどちらを選ぶべきですか?認証施設を選ぶべきか非認証施設を選ぶべきかは、遺伝カウンセリングの必要性や検査項目の希望、費用面などを考慮して決めると良いでしょう。
NIPT(新型出生前診断)施設には認証施設と非認証施設の2つがあります。どちらも医療機関となり医師の診察のもとおこなわれますが、それぞれにはメリット・デメリットがあります。ご自身に最適な施設を選び、納得のいく検査を受けることが大切です。
記事の監修者
岡 博史先生
【役職】
NIPT専門クリニック医学博士
ヒロクリニック統括院長
【資格】
平成8年 医師免許 取得
平成14年 慶應義塾大学医学博士号 取得
平成15年 皮膚科専門医 取得
平成29年 産業医 取得
【略歴】
平成8年 慶應義塾大学医学部 卒業
平成8年 慶應義塾大学医学部皮膚科学教室 入局
平成11年 川崎市立川崎病院総合心療内科 勤務
平成12年 川崎市立川崎病院皮膚科 勤務
平成14年 慶応義塾大学病院皮膚科 勤務
平成17年 城本クリニック 勤務
平成20年 ヒロクリニック開院・院長就任
平成21年 医療法人社団福美会 設立・理事長就任
【所属】
医療法人社団福美会
【SNS】
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