妊娠15週の母体の変化とエコー写真でわかるダウン症【医師監修・写真あり】

妊娠15週目のエコー画像

妊娠15週は一般的に安定期といわれ、つわりが治まり胎盤が安定して胎児の器官形成が終わる時期です。また、妊娠15週のエコー検査では赤ちゃんの姿勢の向きによって性別がわかることも。この記事では妊娠15週の母体と胎児の健康状態を医師が解説します。

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妊娠15週の母体と胎児の状態

一般的に安定期といわれるように、妊娠15週に入ると胎盤が安定し流産リスクの減少と、つわりが治まる時期とされています。また、胎児の成長とともに子宮が大きくなるため、お腹の膨らみが目立ち始める頃でしょう。胎児の重要な器官も形成が終わり、妊婦健診ではエコー検査により赤ちゃんの性別やダウン症(21トリソミー)が分かる時期でもあります

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妊娠15週の妊婦さんの状態

妊娠15週とは妊娠初期が終わり、妊娠中期へ移行する時期です。妊娠15週目を迎える時期には胎盤は完成し安定します。安定期ともいわれ、妊婦さんのつわりも治まる頃となり、食欲が戻り体重の増加を不安に思う方も少なくありません。

また、胎児の成長とともに子宮も大きくなります。妊娠15週はお腹が膨らみ始め、周囲も妊娠に気づく時期といわれています。

妊娠中の腰痛はホルモンがおもな原因

妊娠15週は胎児に必要な血液量が増加するため、むくみに悩む妊婦さんも多くいらっしゃいます。また、出産時に赤ちゃんがスムーズに産道を通れるよう、骨盤を含め全身の靭帯を緩ませるリラキシンというホルモンが妊娠初期から分泌されます。リラキシンが靭帯を緩ませ、関節回りの筋肉に負荷がかかるため、腰痛などの関節痛が生じやすくなるのです。

関節痛以外に大きくなった子宮により、膀胱が圧迫されることから頻尿に悩む妊婦さんも少なくありません。そのため安定期に入ったにも関わらず、外出や運動を控えるケースが多く見られます。妊娠中の健康維持と気分転換のためにも自身の体調と相談し、散歩や軽いストレッチなどを取り入れ血行を促すようにしましょう。

15週目赤ちゃんの性別は?

妊娠性歯肉炎による早産リスク

妊娠すると女性ホルモンは大きく変化します。これにより唾液分泌量が減少し、通常であれば唾液が防ぐ歯周病やう蝕(虫歯)が繁殖することで、妊娠性歯肉炎を引き起こすとされています。

妊娠性歯肉炎は歯肉が赤く腫れ、出血を伴うことも少なくありません。中でもポルフィロモナス・ジンジバリス(Pg菌)と呼ばれる口腔細菌は、歯肉炎だけでなく早産リスクが高まるとされています。

歯肉炎だけでなく血糖値を上げるPj菌

ポルフィロモナス・ジンジバリス(Pg菌)は「吸血菌」や「最恐口腔細菌」とも呼ばれています。妊婦さんのお口にPj菌が繁殖した場合、それが血管から侵入した後に体内で増殖、子宮内に達することで免疫細胞が反応します。これにより子宮収縮を引き起こすホルモンが増加し、早産を引き起こすとされています。

Pj菌は歯肉炎だけでなく血糖値を上げ、血栓をつくる口腔細菌です。また、これまでの研究により認知症に影響するともいわれています。これらのことから最恐口腔細菌と恐れられる一方、Pj菌は定期的な歯科検診と正しく丁寧な歯磨きで防ぐことが可能です。

妊娠中はつわりが酷く、歯磨きが難しい妊婦さんも少なくありません。妊娠15週となり、つわりが治まった妊婦さんは丁寧な歯磨きを心がけ、歯肉の出血や異常な口臭に気づいた際は早めに歯科医師に相談しましょう。

妊娠15週の赤ちゃんの状態

妊娠15週の赤ちゃんの大きさは、頭殿長(頭からお尻まで)平均10センチ前後、体重は平均100グラム前後とされています。妊娠15週目に入ると、赤ちゃんの器官が形成され筋肉も発達します。お母さんのお腹の中で手足を動かすといった運動をし始めますが、まだ身体が小さいため胎動としては感じられないかもしれません。なお胎児の向きや、頭の位置をお腹の上から触ることができるのは、妊娠27週以降とされています。

眼球とまぶたは形成されている頃ですが、視覚機能は発達していません。一方、耳も形成が始まり、聴覚機能は完全ではないものの、音の振動を伝える耳小骨が作られ始める時期とされています。

妊娠15週目エコー写真

妊娠15週目のエコー写真です。

妊娠15週のエコー検査でわかること

妊婦健診によるエコー検査は妊娠4〜11週は経膣エコーとなり、12週からはお腹の上から超音波で検査をおこなう腹部エコーとなります。

妊娠15週の時期には赤ちゃんの外性器も形成され、エコー検査では赤ちゃんの身体の向きによって、性別が判断できることも少なくありません。なお、医療機関によってはエコー検査による性別の判断結果を教えてもらえないことがあるため、事前に確認すると良いでしょう。

エコーでわかるダウン症・15週目の特徴

ダウン症とは21番目の染色体が1本余分に存在し、計3本持つことで起こる染色体異常症です。染色体異常症のなかでは最も発症頻度の高い病気といわれ、妊娠年齢の上昇にともないダウン症(21トリソミー)の確率も高まるといわれています。

妊娠中に胎児のダウン症(21トリソミー)の有無を調べるためには、出生前診断をおこなう必要があります。妊婦健診に含まれるエコー検査(超音波検査)もその一つとなり、エコーにより胎児のダウン症(21トリソミー)の身体的特徴を判断します。

ダウン症はエコーでいつわかる?

「いつからエコーでダウン症が判断できますか?」「ダウン症はエコーでいつわかりますか?」妊婦健診の際に妊婦さんから多くいただく質問です。エコー検査でダウン症(21トリソミー)の可能性を判断できるようになるのは、胎児が成長し適切な観察が可能となる妊娠11週以降とされています。

エコー検査で判断するダウン症の特徴

胎児の首のうしろのむくみ

妊娠15週のエコー検査でみられるダウン症(21トリソミー)の特徴の一つに、胎児の首の後ろの”むくみ”が挙げられます。これを「Nuchal Translucency:NT」および「胎児後頸部皮下透明領域」と呼びます。

首の後ろの皮下組織のむくみは、妊娠初期の胎児すべてに見られる生理的な現象です。しかしダウン症(21トリソミー)の場合、妊娠初期から後期にかけて首の後ろのむくみが大きくなり、染色体異常症や心臓の機能に異常をもつ胎児の頻度が高くなるとされています。

頭の形

胎児がダウン症(21トリソミー)の場合、顔面角が正常より大きく、頭の横幅より縦幅が短くなる傾向にあります。通常、胎児は顔が大きくなるにつれて顔の横幅は小さくなっていきますが、ダウン症(21トリソミー)の場合、成長するほどこの特徴が顕著になります。

鼻の形

エコー検査の際、鼻の形の特徴もダウン症(21トリソミー)の判断材料の一つとされています。ダウン症の場合、鼻骨の成長が遅れ鼻の付け根が低く平坦な顔立ちに見えるとされています。しかし遺伝要因もあることから、鼻の形だけでダウン症(21トリソミー)を判断することはできません。

血液の逆流

ダウン症(21トリソミー)の合併症に心臓病が挙げられ、エコー検査により胎児の血液の逆流が認められる場合があります。

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エコー写真の見方

妊婦健診をおこなう医療機関によっては、エコー写真をもらえる妊婦さんもいらっしゃいます。しかし、エコー写真にはアルファベットが並び、何を意味するのか見方がわからない妊婦さんも多いことでしょう。エコー写真のアルファベットによる略語の意味は下記の通りです。

EDC/GA

EDC:分娩予定日/GA:在胎期間

EFW

胎児の推定体重

SD

標準偏差:胎児の大きさが基準値とどの程度、離れているかの指標

AFI/AFP

AFI:羊水インデックス/AFP:羊水ポケット(いずれも羊水量の指標)

エコー以外でわかる胎児のダウン症

妊婦健診によるエコー検査は、出産前に赤ちゃんの健康状態を判断する大切な出生前診断の一つといえるでしょう。それと同時にエコー写真は、お腹の赤ちゃんの成長に触れることができる大切な記録です。

エコー検査はあくまでも胎児の身体的特徴を確認する検査となり、ダウン症(21トリソミー)の可能の有無を判断することしかできません。またエコー検査ではわからない染色体異常症による先天性疾患も多くあります。

妊娠10週からダウン症がわかるNIPT(新型出生前診断)

エコー検査により、ダウン症(21トリソミー)がわかるのは妊娠11週以降です。またエコー検査は胎児の身体的特徴(形状異常)を確認する検査であることから、目視ではわからない胎児の染色体異常症の評価をおこなうことはできません。一方、NIPT(新型出生前診断)は妊娠10週0日より、胎児の染色体異常症を調べることが可能とされています。

NIPT(新型出生前診断)とはどういう検査?
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NIPT(新型出生前診断)は流産リスクのない出生前診断

NIPT(新型出生前診断)は、母体血を採取するのみでおこなわれる出生前診断のことです。非侵襲的出生前遺伝学的検査といわれるように、胎児への直接的な侵襲(ダメージ)はないとされています。

NIPT(新型出生前診断)は、胎児のもつ染色体異常症の可能性を「陽性」と「陰性」で評価をおこなうスクリーニング検査です。しかし、ダウン症(21トリソミー)に関しては感度・特異度ともに99.9%ととても高精度な検査とされています。

これらのことから、エコー検査によるダウン症(21トリソミー)の判断だけでは不安な妊婦さんは、NIPT(新型出生前診断)を検討しても良いでしょう。

妊娠15週目の検査

まとめ

ダウン症(21トリソミー)は、染色体異常症のなかで最も発症頻度の高い病気とされています。多くの場合、妊婦健診によるエコー検査でダウン症(21トリソミー)の可能性が判断されますが、エコー検査だけでは判断できない染色体異常症による先天性疾患は少なくありません。また、胎児の染色体異常症に気づかないまま、妊娠期間を過ごすことは流産や早産のリスクをともない、胎児だけでなく母体の健康状態にも大きな影響を与えるといえるでしょう。

NIPT(新型出生前診断)は、妊娠10週0日より検査が可能な出生前診断です。エコー検査よりも早く胎児の染色体異常症による先天性疾患リスクを知ることができます。また、ヒロクリニックNIPTではダウン症(21トリソミー)単体の検査はもちろん、全染色体の検査をおこなっております。

ダウン症(21トリソミー)について、またはNIPT(新型出生前診断)についてわからないことや検査プランでお悩みの妊婦さんは、ヒロクリニックNIPTスタッフにご相談ください。最適なNIPT(新型出生前診断)のプランで、より健やかな妊娠期間を過ごしましょう。

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【参考文献】

妊娠15週は一般的に安定期といわれ、つわりが治まり胎盤が安定して胎児の器官形成が終わる時期です。また、妊娠15週のエコー検査では赤ちゃんの姿勢の向きによって性別がわかることも。この記事では妊娠15週の母体と胎児の健康状態を医師が解説します。

NIPT(新型出生前診断)について詳しく見る

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記事の監修者

川野 俊昭先生

川野 俊昭先生

ヒロクリニック博多駅前院 院長
日本産科婦人科学会専門医

産婦人科医として25年以上、主に九州で妊婦さんや出産に向き合ってきた。経験を活かしてヒロクリニック博多駅前院の院長としてNIPT(新型出生前診断)をより一般的な検査へと牽引すべく日々啓発に努めている。

略歴

1995年 九州大学 医学部卒業
1995年 九州厚生年金病院 産婦人科
1996年 九州大学医学部付属病院 産婦人科
1996年 佐世保共済病院 産婦人科
1997年 大分市郡医師会立アルメイダ病院 産婦人科
1998年 宮崎県立宮崎病院 産婦人科 副医長
2003年 慈恵病院 産婦人科 医長
2007年 日本赤十字社熊本健康管理センター診療部 副部長
2018年 桜十字福岡病院 婦人科
2020年 ヒロクリニック博多駅前院 院長

資格

日本産科婦人科学会専門医
検診マンモグラフィ読影認定医
日本スポーツ協会公認 スポーツドクター
厚生労働省認定臨床研修指導医
日本抗加齢医学会専門医

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