16p13.3重複症候群とは|ルビンシュタイン・テイビ症候群と対をなすCREBBPの重複

16p13.3重複症候群はCREBBP遺伝子を含む重複で、ルビンシュタイン・テイビ症候群(同じ遺伝子の欠失・変異)と対をなします。言語の問題、眼の所見、母指の特徴など、報告されている特徴を解説します。

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このテーマの総合ガイド微小欠失症候群とは(総合ガイド)

検査結果に「16p13.3重複」と書かれ、調べるとルビンシュタイン・テイビ症候群という別の病名が出てきて混乱されているかもしれません。

結論からお伝えします。16p13.3重複症候群は、ルビンシュタイン・テイビ症候群の原因となるCREBBPという同じ遺伝子が、欠けるのではなく増えることで起こる疾患です。両者は対をなす関係にあります。

知的障害の程度には幅があり、成長は正常で顔つきの特徴も軽いことが多い一方、言葉の問題が目立つと報告されています。

💡 この記事でわかること

  • 16p13.3重複症候群がどのような変化なのか
  • ルビンシュタイン・テイビ症候群との対照的な関係
  • 報告されている特徴(言語・眼・母指など)
  • 同じ16p13.3の欠失との違い
  • NIPTで分かる範囲と、確定診断の流れ

1. ルビンシュタイン・テイビ症候群と対をなす疾患です

CREBBPという遺伝子が欠けたり変化したりすると、ルビンシュタイン・テイビ症候群(16p13.3欠失症候群)になります。本記事の16p13.3重複症候群は、同じCREBBPを含む領域が増えることで起こります(OMIM #613458)。

2. 報告されている特徴

領域報告されている内容
知能知的障害。程度には幅があり、知的障害を伴わない報告もあります
成長正常なことが多い
言葉著明な言語の問題
顔つき軽度の特徴
眼瞼裂斜上、狭い眼瞼裂、眼瞼下垂、斜視
母指が近位側につく(親指の付け根の位置が高い)
その他口蓋裂・二分口蓋垂、鼠径ヘルニア、心臓・生殖器・眼の発生上の異常が報告されることがあります

報告にもとづく整理です。すべてが必ず現れるわけではありません。

3. 眼の所見は、欠失とは逆の傾向です

細かい点ですが、診断の助けになります。ルビンシュタイン・テイビ症候群(欠失側)では眼瞼裂斜下(目尻が下がる)が知られているのに対し、本記事の重複側では眼瞼裂斜上(目尻が上がる)が報告されています。

あわせて、狭い眼瞼裂・眼瞼下垂・斜視といった眼のまわりの所見が多いとされ、眼科での評価が勧められます。

4. NIPTでわかりますか

標準的なNIPTの対象には含まれません。基本のNIPTが対象にするのは21・18・13トリソミーという染色体の「数」の変化です。本記事のような部分的な欠失・重複は、微小欠失部分欠失・重複まで対象を広げたプランでのみ扱われます。

そのうえで、NIPTは非確定的なスクリーニング検査です。公益社団法人日本産科婦人科学会の指針でも、NIPTの結果はスクリーニングの範囲にとどまるとされています。陽性所見が出た場合は、羊水検査などの確定検査で判断します。対象範囲は検査プランによって異なります。迷われる場合はプラン診断もご利用ください。

5. 確定診断の検査

中心になるのは染色体マイクロアレイ検査(CMA)です。従来の顕微鏡による染色体検査(G分染法)では見つけられない、数百kb〜数Mb単位の微細な過不足を検出でき、どこからどこまでが変化しているのかという範囲まで分かります。

見つかった変化がご両親から受け継いだものか、偶発的に生じたもの(デノボ)かを確かめるため、ご両親の検査を併せて行うことがあります。

よくある質問

Q. ルビンシュタイン・テイビ症候群と同じ病気ですか。
別の疾患です。同じCREBBP遺伝子について、ルビンシュタイン・テイビ症候群は欠失や変異、本記事は重複によるもので、症状も対照的な部分があります。

Q. 眼科の受診は必要ですか。
勧められます。眼瞼裂斜上、狭い眼瞼裂、眼瞼下垂、斜視といった所見が多く報告されています。

Q. 知的障害は必ずありますか。
程度に幅があり、知的障害を伴わない報告もあります。

監修:岡博史(おか ひろし) / 医療法人社団福美会 ヒロクリニック統括院長・Labo Director。慶應義塾大学医学部卒業。日本とアメリカの医師国家試験に合格し、医学博士。国内でも数少ないラボディレクター資格を保有しています。本記事は医療広告ガイドラインに配慮し、GeneReviews・OMIMほか公的機関・学会情報および査読済みの学術論文を参照して作成しています。記載の頻度・数値は報告例が少なく文献により幅があり、診断・治療の最終判断は担当医にご相談ください。

16p13.3重複症候群はCREBBP遺伝子を含む重複で、ルビンシュタイン・テイビ症候群(同じ遺伝子の欠失・変異)と対をなします。言語の問題、眼の所見、母指の特徴など、報告されている特徴を解説します。

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医師監修 監修日:2026年9月6日
岡 博史 (医師・医学博士/ヒロクリニック統括院長)

日本皮膚科学会 皮膚科専門医/日本医師会 産業医/東京衛生検査所 指導監督医

この記事は、 ヒロクリニックNIPTの編集・監修体制 にもとづき、資格を持つ医師が内容を確認しています。

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