妊娠前後にやるべきことリスト【医師監修】

妊娠したかも?やるべきことリスト

誰でも初めての妊娠は、何をしなければならないのか、どんな準備が必要なのか、わかりませんよね。しかし、妊娠した時にやるべきことを知らないままだと、困ってしまうことも。この記事では、妊娠したとわかってから出産直前までにやるべきことを解説します。

胎児の性別は
9週目でわかります

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妊娠を考えはじめてから産後の手続きまで、やることは時期ごとに次々と切り替わります。何を、いつ、どの順番で進めればよいのか。初めての妊娠だと、全体像がつかめず不安になりますよね。

この記事では、妊娠前の準備から妊娠判明後、出産直前の準備、そして産後の申請までを一本の時系列チェックリストにまとめました。夫・パートナーの役割も含めて、夫婦で読める内容にしています。上から順に確認すれば、やり忘れを防げます。

💡 この記事でわかること

  • 妊娠前にやること(プレコンセプションケア・葉酸400µg・風しん抗体確認・持病相談)
  • 妊娠がわかったらやること(産科受診・母子手帳・妊婦健診・出生前検査の検討)
  • 妊娠中〜出産直前の準備(入院バッグ・産院・移動手段・書類)
  • 夫・パートナーが担うべき具体的な役割
  • 産後の手続きともらえるお金(出生届14日以内・出産育児一時金など)

妊娠前後にやることリストを時系列で確認しましょう

妊娠前後にやることは、大きく5つの時期に分けて考えると整理できます。まず全体の流れを地図として頭に入れてください。

下の図は、妊娠前の準備から産後の申請までの流れを示したものです。各段階でやることが重ならないよう、前倒しで動くほど後がラクになります。

妊娠前後にやることの時系列 妊娠前 葉酸・抗体 持病相談 妊娠判明 産科受診 母子手帳 妊娠中期 分娩予約 検査検討 出産直前 入院バッグ 道順確認 産後 出生届 お金の申請 やることが重なる前に、ひとつ前倒しで動くほど後がラクになります 各時期のチェックリストは本文で解説します
妊娠前から産後までの5段階と、各時期にやることの流れ

妊娠前にやること:プレコンセプションケアを始めましょう

妊娠前にやることの中心は、体とお金と環境を整える「プレコンセプションケア」です。妊娠に気づく前から赤ちゃんの体づくりは始まるため、計画妊娠なら早めの準備が効いてきます。

プレコンセプションケアとは、将来の妊娠を考えて心身の健康を整える取り組みを指します。国立成育医療研究センターも、妊娠前からの健康管理を推奨しています(成育医療研究センター プレコンセプションケア)。何から始めるか迷ったら、次の項目から手をつけてください。

  • 葉酸を1日400µg神経管閉鎖障害のリスク低減のため、妊娠1か月以上前からの摂取が望まれます
  • 風しん抗体検査:抗体が低ければワクチン接種を検討(接種後は一定期間の避妊が必要)
  • 持病の相談:高血圧・糖尿病・甲状腺疾患などは、妊娠前に主治医と薬の調整を
  • 禁煙・節酒:喫煙と飲酒は妊娠のさまたげになり、妊娠後の赤ちゃんにも影響します
  • ブライダルチェック:子宮頸がん検査や感染症検査を婦人科でまとめて受けられます

葉酸は食事だけで必要量を満たしにくく、サプリメントの併用が現実的です。摂り方の目安は葉酸・サプリメントの記事で詳しく解説しています。妊娠前の体づくり全般は妊娠前のプレコンセプションケアもあわせてご覧ください。

妊娠は女性だけの準備ではありません。精子の状態は生活習慣に左右されるため、パートナーも禁煙や体重管理を始めてください。男性・パートナーの妊活で具体策を紹介しています。二人で取り組む姿勢が、妊娠後の協力体制にもつながります。

妊娠がわかったらやること:受診と母子手帳が最初の一歩

妊娠がわかったら、まず産婦人科を受診して妊娠の確定と週数の確認を受けてください。市販の妊娠検査薬で陽性が出ても、子宮内での正常な妊娠かどうかは受診しないとわかりません。

受診で妊娠が確定したら、次のステップへ進みます。妊娠13週6日までが妊娠初期にあたり、この時期にやることが集中します。

  • 産婦人科を受診し、胎のうや心拍を確認してもらう
  • 自治体に妊娠届を提出し、母子健康手帳を受け取る
  • 妊婦健診の受診券(補助券)を受け取り、健診をスタートする
  • 自治体独自の助成・支援制度を確認する
  • 出産予定日を確認し、産休・育休のおおまかな見通しを立てる

母子手帳をもらうと、妊婦健診費の助成や出産育児一時金などのサポートを受けられます。出産予定日は今後の予定づくりの基準になるため、算出のしくみを出産予定日の記事で確認しておくと安心です。母子保健の制度全体はこども家庭庁 母子保健にまとまっています。

妊娠したらやるべきこと

出生前検査を検討するかどうかも初期に考えましょう

出生前検査を受けるかどうかは、妊娠初期に夫婦で話し合っておきたいテーマです。受ける・受けないのどちらも尊重される選択で、正解はありません。

出生前検査のひとつにNIPT(出生前検査とは)があります。NIPTは母体の採血だけで受けられる非確定的検査で、対象は13・18・21トリソミーなどの染色体疾患に限られます。あくまでスクリーニングであり、確定には羊水検査などの確定検査が必要です。

検査結果の受け止め方は人それぞれで、事前の情報整理が心の準備を助けます。受けると決めた場合も迷っている場合も、遺伝カウンセリングで疑問を解消してから判断してください。日本産科婦人科学会の情報(日本産科婦人科学会)も参考になります。

▼ 妊娠・出産の不安は、ひとりで抱えないでください

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妊娠中〜出産直前にやること:準備は早めが正解です

妊娠中期から出産直前にかけては、産む場所と持ち物の準備が中心になります。安定期に入ったら分娩予約を済ませ、後半戦は入院バッグの用意へと進めてください。

人気の産院は予約が早く埋まります。里帰り出産を考えるなら、帰省先の産院にも早めに連絡しておくと安心です。次のリストを目安に動いてください。

  • 分娩予約は妊娠中期までに済ませる(遅くとも安定期のうちに)
  • 入院バッグを準備する(母子手帳・保険証・産褥ショーツ・肌着など)
  • 産院への移動手段と道順、陣痛タクシーの登録を確認する
  • ベビー用品と新生児服をそろえる(季節に合ったサイズを選ぶ)
  • 産休・育休の手続きを職場と進め、バースプランを作成する

私が妊婦さんから最もよく聞くのが「準備を後回しにして焦った」という声です。特にベビー服は、シーズンをまたぐと欲しいものが手に入りにくくなります。Xでも@AXHDe3O1KhjR5SEさんが、性別判明が遅く妊娠9か月でやっと準備を始めたところ、新生児服を買いに行ったら夏物が売り切れで選べなかった、と実体験を綴っていました。性別や季節を待たずに、最低限の肌着から早めにそろえておくと後悔しにくいです。

入院バッグは陣痛が来てから詰めるものではありません。臨月に入る前には玄関に置ける状態にしておいてください。夜間や急な入院にもあわてず対応できます。

夫・パートナーがやること:役割を分担しましょう

やることリストは妻だけのものではありません。夫・パートナーが担える役割は多く、分担するほど妻の負担が軽くなります。

出産を終えた体は、交通事故に例えられるほど大きなダメージを受けています。産後こそパートナーの出番です。次の役割を「自分ごと」として引き受けてください。

夫がやるべきこと
  • 家事の分担と、妻が休める時間の確保
  • 妊婦健診への同行と、出産の立ち会いや連絡係
  • 出生届の提出(出産日を含め14日以内
  • 児童手当・健康保険加入などの申請の代行
  • ベビー用品の買い出しと、上の子のケア

役所での手続きは平日日中に集中します。仕事の都合をつけやすいパートナーが担当すると、産後の妻が動かずに済みます。誰が何をやるかを妊娠中に決めておくと、産後にもめずにすみます。

産後の手続きともらえるお金:申請ラッシュに備えましょう

産後は「申請ラッシュ」と呼べるほど手続きが立て込みます。期限が短いものから片づけるのがコツです。もらえるお金の代表格が、原則50万円が支給される出産育児一時金です。

下の表は、主な産後の手続きと期限をまとめたものです。期限を1日でも過ぎると受け取れないお金もあるため、産前にコピーを取っておいてください。

手続き・給付対象期限の目安窓口
出生届全員出産日を含め14日以内市区町村役場
児童手当全員出生後すみやかに(月内申請が有利)市区町村役場
健康保険の加入全員出生後すみやかに勤務先・国保窓口
出産育児一時金全員受け取り方法で異なる病院・健康保険
出産手当金会社員産休開始の翌日から2年以内勤務先
高額療養費限度額超過者診療月の翌月から2年以内健康保険

私が診察でお金の相談を受けるとき、いつも伝えるのが「申請の時期で受け取れる額が変わるものがある」という点です。Xでも@harukamama_7さんが、出産育児一時金・出産手当金・児童手当などの申請ラッシュに圧倒され、期限や申請時期で金額が変わるものがあった、と実体験を綴っていました。産前に必要書類と期限を一覧にしておくと、産後の寝不足の中でも取りこぼしを防げます。

児童手当は申請が遅れると、原則さかのぼって支給されません。出生届と同じタイミングで役所に出すつもりで動いてください。会社員の方は、勤務先が窓口になる給付が多いため、産休前に担当部署へ確認しておくと手続きがスムーズです。

よくある質問(FAQ)

妊娠前後のやることについて、妊婦さんとパートナーからよく寄せられる質問に答えます。気になる項目から読んでください。

妊娠前にまず何から始めればよいですか?

葉酸の摂取と風しん抗体の確認から始めてください。葉酸は妊娠1か月以上前から1日400µgが目安で、赤ちゃんの神経管の発育を助けます。風しんは抗体が低ければワクチンを検討し、接種後は一定期間の避妊が必要です。持病がある方は、妊娠前に主治医へ薬の相談をしておくと安心です。

母子手帳はいつ、どこでもらえますか?

産婦人科で妊娠が確定し、自治体に妊娠届を出すと交付されます。多くの自治体では市区町村の役場や保健センターが窓口です。心拍が確認できる妊娠6〜10週ごろに受診し、そのまま届け出る流れが一般的です。手帳と一緒に妊婦健診の受診券も受け取れます。

出生前検査は受けたほうがよいですか?

受ける・受けないのどちらも尊重される選択で、必須ではありません。NIPTは母体の採血で受けられる非確定的検査で、対象は13・18・21トリソミーなどに限られ、確定には羊水検査などが必要です。判断に迷うときは、遺伝カウンセリングで疑問を整理してから決めてください。夫婦で価値観を話し合う時間も大切にしてください。

産後の手続きで一番急ぐものは何ですか?

出生届です。出産日を含めて14日以内に市区町村役場へ提出します。児童手当も出生後すみやかに申請し、月をまたがないようにすると受け取り開始が早まります。健康保険の加入も早めに済ませ、赤ちゃんの医療費助成の手続きにつなげてください。期限のある給付から片づけるのがコツです。

夫・パートナーは何を担当すればよいですか?

役所での申請と家事の分担を中心に担ってください。出生届・児童手当・健康保険の手続きは平日日中に集中するため、動きやすいパートナーが引き受けると妻が休めます。妊婦健診への同行や入院時の連絡係も、産後の安心につながります。役割は妊娠中に二人で決めておくと、産後にあわてずにすみます。

まとめ:時系列リストで、やり忘れを防ぎましょう

妊娠前後にやることは、時期ごとに区切って上から進めればひとつずつ片づきます。妊娠前は葉酸と抗体確認、判明後は受診と母子手帳、中期以降は産院と持ち物、産後は期限のある手続き。この順番を意識してください。

準備は早めに動くほど、心にも時間にも余裕が生まれます。夫婦で役割を分け合いながら、赤ちゃんを迎える日に備えていきましょう。

出生前検査を検討したい方は、まず遺伝カウンセリングで疑問を整理することから始めてください。ヒロクリニックNIPTでは、医師によるカウンセリングとあわせて相談を受け付けています。気になることがあれば、ひとりで抱えずに声をかけてください。

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監修:岡 博史(おか ひろし)/医療法人社団福美会 ヒロクリニック統括院長・Labo Director。慶應義塾大学医学部卒業。日本とアメリカの医師国家試験に合格し、医学博士。国内でも数少ないラボディレクター資格を持ち。著書『妊娠したら最初に読んで欲しい本』。本記事は医療広告ガイドラインに配慮し、公的機関・学会・査読論文の情報を参照して作成しています。記載の数値は文献により幅があり、診断・治療の最終判断は担当医にご相談ください。

【参考】
国立成育医療研究センター プレコンセプションケア
こども家庭庁 母子保健
日本産科婦人科学会

誰でも初めての妊娠は、何をしなければならないのか、どんな準備が必要なのか、わかりませんよね。しかし、妊娠した時にやるべきことを知らないままだと、困ってしまうことも。この記事では、妊娠したとわかってから出産直前までにやるべきことを解説します。

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医師監修 監修日:2022年6月10日
岡 博史 (医師・医学博士/ヒロクリニック統括院長)

日本皮膚科学会 皮膚科専門医/日本医師会 産業医/東京衛生検査所 指導監督医

この記事は、 ヒロクリニックNIPTの編集・監修体制 にもとづき、資格を持つ医師が内容を確認しています。

医師監修 監修日:2022年6月10日
花澤 司 (医師/ヒロクリニック大宮駅前院 院長)

日本産科婦人科学会 産婦人科専門医/産婦人科(NIPT・出生前診断)

この記事は、 ヒロクリニックNIPTの編集・監修体制 にもとづき、資格を持つ医師が内容を確認しています。

医師監修 監修日:2022年6月10日
陽川 英仁 (医師・医学博士/ヒロクリニック大阪駅前院 院長)

日本産科婦人科学会 産婦人科専門医/産婦人科(NIPT・出生前診断)

この記事は、 ヒロクリニックNIPTの編集・監修体制 にもとづき、資格を持つ医師が内容を確認しています。

参考文献

  1. 日本産科婦人科学会, 日本産婦人科医会, 編. 産婦人科診療ガイドライン―産科編2023. 東京: 日本産科婦人科学会; 2023.
  2. 公益社団法人日本産科婦人科学会倫理委員会. 母体血を用いた出生前遺伝学的検査(NIPT)に関する指針. 日本産科婦人科学会雑誌. 2020;72(6):764-775.
  3. James JE. Maternal caffeine consumption and pregnancy outcomes: a narrative review with implications for advice to mothers and mothers-to-be. BMJ Evid Based Med. 2021;26(3):114-115.
  4. Anderson JE, Ebrahim S, Floyd L, Atrash H. Smoking, alcohol, and pregnancy. Am J Prev Med. 2006;31(2):180-185.
  5. American College of Obstetricians and Gynecologists. ACOG Committee Opinion No. 804: Physical Activity and Exercise During Pregnancy and the Postpartum Period. Obstet Gynecol. 2020;135(4):e178-e188.

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