里帰り出産とは~いつからいつまで帰る?【医師監修】

里帰り出産とは

「里帰り出産はいつまでするもの?」とお悩みの方に向けて、この記事は一般的な里帰り出産の期間やスケジュール、注意点などを解説しています。必要な持ち物や産後の手続きについても紹介しているので参考にしてみてください。

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はじめに

「里帰り出産って何かメリットがあるの?」

「いつまで里帰りするケースが多いの?」

出産が近づくにつれて、産婦人科でも「里帰り出産はするの?」と聞かれることが増えるため、里帰り出産について考えるようになる方が増えるでしょう。しかし、メリットがわからなかったり、どれくらいの期間帰ればいいのか悩んでしまったりしますよね。

そこで今回は、里帰り出産のメリットやデメリット、一般的な期間やスケジュールなどについて詳しく見ていきましょう。

里帰り出産とは

里帰り出産とは、実家に戻って近くの産院で出産することをいいます。どのタイミングで実家に帰るのかは、人によって異なります。

里帰り出産は何のためにする?

里帰り出産を何のために行うのかというと、実家で安心して出産に臨めるとともに、産後の身体の回復、家事の軽減、育児の協力を得ることができ、産前・産後のママの身体的・精神的負担を軽減するためです。

里帰り出産のメリット・デメリット

里帰り出産のメリットは、なんといってもママの身体的・精神的負担が少なくなることです。

  • 実家でリラックスして出産に臨める
  • 子育て経験がある家族がそばにいてくれる安心感がある
  • 生活全般において甘えることができる
  • 育児を手伝ってもらえる

一方でデメリットとしては、夫と離れて生活することや望んだ通りのサポートが受けられないことも。

  • 夫婦関係が変化しないか不安を感じる
  • 夫と赤ちゃんのふれあう時間が少ないため父親になった実感がわきにくい
  • 家族と育児方法の違いでぶつかる
  • 経済面で気をつかう
  • 自宅に戻ってからの生活が大変に感じる
里帰り出産、いつからいつまで帰る?

いつからいつまで帰る?

いつからいつまで里帰り出産をするのかについては、その人次第です。決められている期間はとくにありません。ただし、いつまで里帰りをするのかについては、1つの目安があります。

よくあるのが、1か月健診が終わったタイミング。1か月健診は分娩した病院で受けることがほとんどです。そのため、健診前までは里帰りしない方が多いかと思います。では、いつから里帰りするかについては目安となる時期はあるのでしょうか。

妊娠初期

早い方は、心拍確認が取れる妊娠6週頃から15週までに里帰り出産の準備を始めます。実家が遠距離の場合は、早めに里帰りしたほうが安心だと感じる方もいるようです。

つわりが重い方は、里帰りしておくことでご自身の生活をサポートしてもらうことができます。

NIPT(新型出生前診断)は妊娠初期から

NIPT(新型出生前診断)とは、赤ちゃんに染色体異常がないかどうかを調べるための検査です。非侵襲性出生前遺伝学的検査(Noninvasive prenatal genetic testing)を略してNIPTと呼ばれています。

母体から採血するだけで、ダウン症候群(21トリソミー)エドワーズ症候群(18トリソミー)などがないかを調べられるものです。エコー検査で妊娠が確認できたらすぐに受けることができます。

世界最高水準のNIPT
新型出生前診断(NIPT)とは、「お母さんから採血した血液から胎児の、21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー(エドワーズ症候群)、1...

NIPT(新型出生前診断)は里帰りしてても受けられる?

里帰りした場合でも近くにNIPT(新型出生前診断)を実施している施設があれば可能です。ただし、すべての病院でNIPT(新型出生前診断)を実施しているわけではありません。里帰り出産予定の病院にまずは確認しましょう。

ヒロクリニックNIPTでは、北海道から九州までさまざまな場所で受けられます。1回の来院で検査が完了し、検査後はWEB上で結果を受け取ることができます。ご予約についてなどお気軽にご相談ください。

妊娠中期

妊娠14週0日〜27週6日までを妊娠中期といいます。妊娠16週からは一般的に安定期と呼ばれ、ほとんどの妊婦さんはつわりが落ち着いてくる時期です。お腹もまだあまり大きくないので動きやすく、里帰りしやすい時期でしょう。

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妊娠後期

実家が遠距離ではない方、ぎりぎりまで仕事をしてから産休に入る方は妊娠後期である28週以降に里帰りすることが多いかと思います。

ただし、遅すぎる里帰りは要注意です。妊娠37週に入ると正産期に入り、赤ちゃんはいつ産まれてもおかしくない時期に入ります。出産予定日はあくまで目安のため、産休に入る妊娠34週頃には里帰りしておくのが一般的です。

里帰り出産のスケジュール

里帰り出産を考えている場合は、直前になって慌てることがないように流れを事前に把握しておきましょう。

事前に準備すること

里帰り出産は、準備もなしに急にできるものではありません。事前の準備が必要なので、流れを把握して早めに行動しておきましょう。

出産可能な病院を調べる

受け入れてもらう病院は、早めに探しておくのがおすすめです。人気の病院はすぐに予約が埋まってしまうため、希望のところで出産できない可能性も出てきます。インターネットで病院のホームページを調べるか、電話で問い合わせると受け入れ可能かどうかわかるでしょう。また、病院によってはそもそも里帰り出産を受け入れていないこともあるので注意してください。

分娩予約

里帰り出産を受け入れてくれる病院が見つかったら、早めに予約を取っておきましょう。早い方ですと、心拍の確認が取れたタイミングや出産予定日がわかったときには予約を取り始めています。病院によっては電話での予約ができず、あらかじめ一度受診しなければいけないケースもあるので要注意です。

紹介状

里帰り出産を行うためには、最初にかかった病院で転院先の病院に渡す紹介状を書いてもらう必要があります。そのため、里帰りを希望している場合は早めに現在かかっている病院の主治医にその旨を伝えておきましょう。

里帰り出産の持ち物

里帰り出産では、多くの持ち物が必要です。何を自分で準備するのか里帰り先のご家族と相談しながら準備しておきましょう。

  • 母子手帳
  • 紹介状
  • 健康保険証
  • 印鑑
  • 衣類(下着、マタニティ用の服など)
  • 洗面用具
  • メイク道具
  • 授乳服、授乳ブラ
  • 産褥ショーツ
  • 産褥ナプキン
  • 入院時の着替え
  • 母乳パッド
  • 赤ちゃん用の衣類
  • ベビーバス
  • ベビー布団
  • 粉ミルク
  • おむつ

なかには、病院で準備してくれるものや、里帰り後に準備できるものもあります。状況に応じて必要なものを確認しておくと無駄な荷物を持っていく必要がありません。

また、粉ミルクやおむつは産後に準備してもOKです。母乳の出具合によってはあまり必要ありませんし、おむつは赤ちゃんの体重によって必要なサイズが変わります。早く用意しすぎると結局使わずに捨てることになる場合もあるので注意してください。

里帰り出産で注意すること

事前の準備として、まず里帰り先の実家や義実家が受け入れてくれるのかを相談しておく必要があります。受け入れる側も部屋や寝る場所などを確保する準備が必要です。また、お金のことで後々揉めないように、里帰り中の生活費の負担割合についてもしっかり話し合っておきましょう。

遠距離へ帰る場合

妊娠中に飛行機に乗る場合は、医師の診断書や同意書が必要なことがあります。28週より前であれば、とくに問題なく乗れることがほとんどです。たとえばANAでは、出産予定日を含めて28日以内の方は、搭乗予定日から7日以内に発行された診断書の提出が必要になります。

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遠距離へ里帰りする場合

里帰り出産の産後

里帰りをし、無事に出産を終えた後もいくつか手続きが必要です。手続きを行わないとお金を損してしまうこともあるので、必ず行いましょう。

助成金の手続き

母子手帳を貰うタイミングで交付される補助券は、里帰り出産先では使用できません。そのため、転院先では一時的にすべて自費で払うことになります。この自費で払った分を取り戻すために必要なのが助成金の手続きです。

東京都葛飾区の場合は、出産してから1年以内に助成金の申請を行うことでお金が返ってきます。ただし、申請には未使用の補助券が必要となるため、捨てずに必ず保管しておいてください。

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出生届

里帰りした場合の出生届の届け先は、子どもが生まれた出生地または本籍地、住民票がある所在地の市区町村となります。里帰りしない場合の届け先はとくに変わりありません。出生届は生まれた日から14日以内に提出しなければいけないため、旦那さんに頼んでおく方が多いようです。

まとめ

いつからいつまで里帰り出産を行うかについては、とくに決まりはありません。ご自身の体調や里帰り先の受け入れ態勢、旦那さんの意向などによってむりのない範囲で決めるとよいでしょう。

ただし、里帰りを行うためにはさまざまな準備が必要です。妊娠中は体が疲れやすくなったり大変なことも多いので、早めに準備を進めておくと安心できます。

「里帰り出産はいつまでするもの?」とお悩みの方に向けて、この記事は一般的な里帰り出産の期間やスケジュール、注意点などを解説しています。必要な持ち物や産後の手続きについても紹介しているので参考にしてみてください。

NIPT(新型出生前診断)について詳しく見る

NIPT(新型出生前診断)について詳しく見る

記事の監修者


岡 博史先生

岡 博史先生

NIPT専門クリニック 医学博士

慶應義塾大学 医学部 卒業

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