マタニティマークはいつから?4つの入手法を医師が解説

マタニティマークをつけ始めるのは、妊娠がわかったらすぐで構いません。 週数の決まりはなく、むしろお腹が目立たない妊娠初期こそ、つけておく意味があります。 この記事では「いつからつけるのが正解か」を軸に、無料でもらえる場所、付け方、つけるかどうかの判断、そして産後どうするかまでを一度に整理します。私はNIPT(新型出生前診断)の現場で、これまで75,000件を超える妊婦さんの検査に関わってきました。妊娠がわかったばかりの不安な時期に、マタニティマークの相談を受けることも少なくありません。その外来での実感も交えてお話しします。

💡 この記事でわかること

  • マタニティマークをつけ始める時期の目安
  • 外見でわからない妊娠初期こそ必要な理由
  • 無料でもらえる4つの入手先と手順の違い
  • つけるメリットと、つけたくない人への現実的な選択肢
  • 産後はいつまでつけるか

マタニティマークとは?妊娠を周囲に知らせる全国共通マーク

マタニティマークは、外見ではわかりにくい妊婦さんを周囲に知らせ、配慮を得やすくするための全国共通のマークです。 もともとは厚生労働省が2006年に定めたもので、厚生労働省の用語辞典でも妊産婦への配慮を促す目印と説明されています。 デザインは、お母さんが赤ちゃんを大切に守っている姿をハートで包んだもの。現在はこども家庭庁が所管し、健やか親子21のマタニティマーク公式サイトで正式なデザインや使用ガイドが公開されています。電車やバスでの席の配慮、たばこの煙を避ける、緊急時の対応など、周囲が「気づいて動く」ためのきっかけになります。 このマークがどんな思いで生まれたか、意外と知られていません。X上では@HY_BABYJPさんが「デザインの考案者は一般公募で、双子・三つ子バージョンも誕生した」と紹介されていました。誰かの手で丁寧に作られたマークだと知ると、私は見え方が少し変わりました。ただの記号ではなく、「配慮しやすい環境をつくる」という目的が込められた道具なのです。 つまりマタニティマークは、妊婦さん自身を守ると同時に、周りの人が自然に手を差し伸べられるようにする仕組み。この前提を押さえると、「いつからつけるか」の答えも見えてきます。

マタニティマークはいつからつける?妊娠がわかったらすぐでOK

マタニティマークをつけ始める時期に決まりはなく、妊娠が確認できたらすぐつけて問題ありません。 母子手帳をもらう前でも大丈夫です。 理由はシンプルです。つらさが一番わかりにくいのが、妊娠初期だからです。お腹はまだ目立たないのに、つわりやめまい、強い眠気に襲われる。周囲からは元気そうに見えて、席を譲ってもらえる場面はほとんどありません。この「見た目と体調のギャップ」を埋めるのが、初期のマタニティマークです。
時期 お腹の見た目 体調 マークの役割
妊娠初期(〜15週) 目立たない つわり・めまいが出やすい 見えない不調を伝える
妊娠中期(16〜27週) 少しふくらむ 安定しやすい 席の配慮を受けやすくする
妊娠後期(28週〜) 大きい 動きづらい・張りやすい 緊急時の情報として機能
表のとおり、マークがもっとも力を発揮するのは初期です。実際に外来でも、「まだ2ヶ月なのにつけていいんですか」とためらう方が多くいます。答えは、「つけていい」です。 つける前に気持ちの整理が必要な方もいます。X上で@seven_smile31さんは「マタニティマークは、堂々と優先席に座るための自分への許可証のようなもの」と表現されていました。私はこの言葉が腑に落ちました。誰かに気づいてもらうためだけでなく、自分が安心して休むための後押しにもなるのです。 流産の不安が大きい方は、心拍が確認できてからつける、という選び方もあります。正解はひとつではありません。あなたが『つけたい』と思ったときが、つけ始める一番のタイミングです。

マタニティマークはどこでもらえる?無料の入手先4つ

マタニティマークは、母子手帳の交付時をはじめ、4つのルートで無料で手に入ります。 買わなくても、複数の場所で受け取れます。 一番確実なのは、母子手帳と一緒にもらう方法です。多くの自治体が、妊娠届を出して母子手帳を交付するときにマークを同封しています。配布のしくみはこども家庭庁の母子保健施策の一環として全国で運用されています。取得のタイミングは、母子手帳はいつまで?取得の期限と使う年齢で詳しく整理しています。もらい方そのものは、母子手帳のもらい方ガイドもあわせて読んでください。 無料でもらえる主な入手先を、手順の違いとともにまとめます。
入手先 受け取り方 特徴
市区町村の窓口 母子手帳交付時に同封 もっとも一般的。確実
鉄道会社の駅・窓口 窓口で申し出る 通勤で使う路線でもらえる
航空会社のカウンター 搭乗手続き時に申し出る 旅行・帰省のついでに
母子手帳アプリ・自治体サイト 申請・ダウンロード 追加で欲しいときに便利
航空会社での受け取りは、会社によって手順が違います。X上で@sweetray_catさんは「JALは搭乗確認や予定日確認で列に並ぶ必要があったが、ANAは『もらえますか』と聞いただけですぐ持ってきてくれた」と体験を投稿されていました。腰が痛いときにさっと受け取れると助かる、という一言に、当事者ならではのリアルがにじみます。 なくしたときや、家用・外出用に予備が欲しいときは、駅やアプリで追加入手するのが手軽です。1つに限らず、必要な数だけ持っておいて構いません。

マタニティマークの付け方は?見える位置に付けるのが基本

マタニティマークは、通勤バッグやリュックなど、人から見える位置に付けるのが基本です。 見えなければ、配慮のきっかけになりません。 おすすめは、外側のファスナーや持ち手など、立っていても座っていても視界に入る場所。カバンを前で抱えるときは、正面に来る面に付けると気づかれやすくなります。母子手帳ケースに挟んだままだと、肝心の外出時に見えないので注意してください。 ここで、多くの妊婦さんがぶつかる現実があります。満員電車では、そもそもマークが見えないのです。X上で@hirow_konpaiさんは「妊娠7ヶ月、毎日の満員電車がキツすぎる。満員だとマークなんて誰も見えないから席を譲られることはない」と切実な思いを綴っていました。231件の「いいね」がつき、多くの人が共感しています。同じように@dempayoさんも「満員電車ではマークが見えず、気づいてもらえない人も多い」と問題を投げかけていました。 私はこうした声を読むたびに、外来でお伝えしていることを思い出します。ラッシュを避けられるなら時差通勤を、難しければ各駅停車や女性専用車両を選び、優先席の前に立つこと。マークに頼りきらず、体調が悪いときは「席を譲っていただけますか」と声に出す。勇気がいりますが、赤ちゃんとあなたを守るためには、遠慮しないでほしいのです。 見える位置に付ける。それでも気づかれないときは、自分から動く。この2段構えが、現実的な守り方になります。

マタニティマークをつけるメリットは?初期の配慮と緊急時の備え

最大のメリットは、外見でわからない時期でも周囲の配慮を受けやすくなり、万一のときに妊婦だと伝わることです。 席を譲ってもらうためだけの道具ではありません。 配慮の面では、初期のつらい時期に力を発揮します。X上で@nekoinuhimawariさんは「マークをつけていると、乗り換えるごとに誰かが席を譲ってくれる。なんて優しい世界かと思う」と投稿されていました。気づいてもらえたときの安心感は、体調がつらいほど大きいものです。 緊急時の備えとしても意味があります。外出先で急に倒れたり事故に遭ったりしたとき、マークがあれば救急隊や周囲に妊娠中だと伝わります。処置や搬送の判断に関わる情報です。X上で@HAMIGE3さんも「事故や倒れたときのイレギュラーを考えたら、やはり付けておくべきだと思う」と、つけない派の立場から率直に書かれていました。 もうひとつ、見落とされがちなのが「譲る側を助ける」効果です。@tsubuyaki_reyreさんは、優先席の前にお腹の目立たない妊婦さんと、お腹の大きい女性が並んでいた場面で「マークを付けている人に席を譲った。違ったら失礼だと思うと、マークが本当に大事だと感じた」と綴っていました。声をかける側は「妊婦さんかどうか」を確かめづらいもの。マークは、その迷いを消してくれます。
  • 妊娠初期の見えない不調でも配慮を受けやすい
  • 緊急時に妊娠中であると伝わる
  • 席を譲る側の「聞きづらさ」を解消する
つまりマタニティマークは、妊婦さんと周囲の両方にとっての合図。片方だけの都合で成り立つものではないのです。

マタニティマークをつけたくない・怖い人はどうする?

つけたくない・つけるのが怖いという気持ちは自然なもので、無理につける必要はありません。 折衷案もあります。 心配の中身は、大きく2つに分かれます。ひとつは、心ないひとことへの不安。もうひとつは、妊娠を知られること自体への抵抗です。どちらも、決してわがままではありません。 職場の悩みは切実です。X上で@lh7uncaさんは「会社ではマークを隠しているし、妊娠していることをまだ言っていない。これからお腹が大きくなって、いつ打ち明けるか小っ恥ずかしい」と本音を明かしていました。安定期に入るまで職場に伝えたくない方にとって、マークは悩みの種になり得ます。 こうした方には、状況で使い分ける方法を外来でお伝えしています。
シーン 付け方の工夫
通勤・社内 いったん外す、または内側にしまう
プライベートの外出 バッグの外側に付ける
長距離移動・体調が悪い日 しっかり見える位置に付ける
「常につける」か「一切つけない」の二択ではありません。バッグの内ポケットに入れておき、体調が悪い日や長時間の移動だけ外に出す。この使い分けなら、知られたくない気持ちと、いざというときの備えを両立できます。 つけない選択も、私は尊重します。大切なのは、あなたが安心して過ごせること。マークはそのための道具のひとつにすぎません。使い方はあなたが決めて良いのです。

マタニティマークはいつまでつける?産後しばらくまでが目安

マタニティマークは、出産後しばらく、体が回復するまでつけていて問題ありません。 出産した瞬間に外す必要はありません。 産後すぐの体は、見た目以上に消耗しています。産褥期と呼ばれるこの時期は、無理をすると回復が遅れます。赤ちゃんを抱っこして外出するときも、席を譲ってもらえると助かる場面は多いはず。マタニティマークは本来「妊婦または出産後間もない産婦」のためのものなので、産後に使っても目的から外れません。 日常的に付けるのを終える目安は、体調が戻り、外出が負担でなくなった頃。人によって数週間から数ヶ月と幅があります。急いで外す理由はないので、自分の体と相談して決めてください。 役目を終えたマークは、思い出として取っておく方もいます。妊娠がわかった日からずっとバッグに付けていたマーク。捨てるか残すかも、あなたの自由です。

妊娠がわかったら最初にやることリスト

マタニティマークを手に入れる時期は、妊娠初期にやるべきことがまとめて動き出すタイミングです。 ひとつずつ整理すると、不安が減ります。 妊娠が確認できてから最初の数週間で、次のことが並行して進みます。マタニティマークは、その入り口に立つ小さな一歩です。
やること 時期の目安 ポイント
マタニティマークを付ける 妊娠がわかったらすぐ 初期の不調を周囲に伝える
母子手帳をもらう 妊娠11週頃まで 健診の助成券が一緒に渡される
妊婦健診を受け始める 心拍確認後〜 補助券を使って定期的に
出生前診断を検討する 妊娠10週0日以降 受けるかどうかを早めに情報収集
体調の変化に戸惑う時期でもあります。つわりのつらさはつわりの原因と乗り切り方で、初期に起きやすい症状は妊娠初期症状はいつから?で確認できます。 この時期に多くの方が悩むのが、出生前診断を受けるかどうかです。NIPT(新型出生前診断)は、お母さんの採血だけで赤ちゃんの染色体の状態を調べる検査。妊娠10週0日以降から受けられます。マタニティマークをつけ、母子手帳をもらう頃には、検討を始められる時期に入っています。受けられる期間はNIPTはいつまで?推奨は15週までにまとめました。 当院ヒロクリニックでは、年齢制限や紹介状なしで、心拍確認後の早期から受検できます。国内の自社ラボで検査を完結するため、結果は最短2〜5日でお返しします。迷っている段階でも構いません。まずは気持ちを聞かせてください。

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よくある質問(マタニティマークはいつから?)

マタニティマークをめぐって外来でよく受ける質問に、まとめてお答えします。 迷いやすいポイントを中心に選びました。 Q1. マタニティマークはいつからつけていいですか? 妊娠が確認できたらすぐで構いません。週数の決まりはなく、母子手帳をもらう前でも大丈夫です。むしろお腹が目立たない妊娠初期こそ、つわりやめまいを周囲に伝える意味があります。心拍確認を区切りにする方もいます。 Q2. マタニティマークはどこで無料でもらえますか? 市区町村の窓口で母子手帳交付時に同封されるのが一般的です。ほかに鉄道会社の駅、航空会社のカウンター、母子手帳アプリや自治体サイトでも入手できます。予備が欲しいときは複数の場所で受け取って構いません。 Q3. マタニティマークはどこに付ければいいですか? 通勤バッグやリュックの外側など、立っても座っても見える位置が基本です。母子手帳ケースに挟んだままだと外出時に見えないので、カバンの表側に付けてください。 Q4. つけたくない場合はどうすればいいですか? 無理につける必要はありません。バッグの内側に入れておき、体調が悪い日や長距離移動のときだけ外に出す使い分けもできます。職場に妊娠を伝える前は外し、プライベートで付ける方法もあります。 Q5. マタニティマークはいつまでつけますか? 出産後しばらく、体が回復するまで付けていて問題ありません。産褥期は見た目以上に消耗しているため、急いで外す必要はありません。体調が戻り、外出が負担でなくなった頃が目安です。 Q6. マタニティマークをつける時期に、ほかにやっておくことはありますか? 母子手帳の取得、妊婦健診の開始、出生前診断の検討が同じ時期に動き出します。NIPTは妊娠10週0日以降であれば、母子手帳の取得前でも受検できます。早めに調べておくと、選択肢に余裕が生まれます。

まとめ:マタニティマークは「つけたい」と思ったときが始めどき

マタニティマークをつけ始める時期に、決まりはありません。妊娠がわかったらすぐで構いませんし、お腹の目立たない初期こそ役に立ちます。無料でもらえる場所は、母子手帳交付時をはじめ4つ。付けるかどうか、いつ付けるかは、あなたの気持ちで決めて大丈夫です。 私が外来でいつもお伝えするのは、「マークは自分と赤ちゃんを守るための道具」だということ。つける・つけないに正解はありません。大切なのは、この時期を安心して過ごすことです。そして妊娠初期は、母子手帳や出生前診断など、これからのことを考え始めるタイミングでもあります。迷ったときは、ひとりで抱えずに相談してください。

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監修者 岡 博史(おか ひろし) 医療法人社団福美会 ヒロクリニック統括院長 / Labo Director(ラボディレクター) 慶應義塾大学医学部卒業。日本とアメリカの医師国家試験に合格し、臨床研修後2年で医学博士を取得。日本に20人ほどしかいないラボディレクター資格を保有し、自ら検査所を設立。著書に『妊娠したら最初に読んで欲しい本』。
医師監修 監修日:2026年7月6日
岡 博史 (医師・医学博士/ヒロクリニック統括院長)

日本皮膚科学会 皮膚科専門医/日本医師会 産業医/東京衛生検査所 指導監督医

この記事は、 ヒロクリニックNIPTの編集・監修体制 にもとづき、資格を持つ医師が内容を確認しています。

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